「派遣切り」「非正規切り」は許さない!!

「派遣切り」「非正規切り」が横行するもとで、一方的に解雇された労働者が、各地で「偽装請負だった」「正社員と同じ扱いをうけていた」として、直接雇用を求め、裁判に訴えて立ち上がっている。

このブログでも繰り返し指摘してきたが、3年間という派遣受入期間の制限を超えた場合には、派遣先企業は、派遣労働者に直接雇用を申し入れる義務がある。この制限を避けるために、2年11カ月で、形の上だけ「請負」にする、などということは認められない。偽装請負の期間は派遣期間に算入されると、舛添厚労大臣は国会で答弁しているから、それを通算して3年を超えていれば、派遣先企業は直接雇用の義務が生じる。

提訴に踏み切ったみなさん、頑張ってください。そして、いま「派遣切り」「非正規切り」にあっている人の中にも、請負、派遣と名目は変わったけれど、同じ派遣先で3年以上働いてきたという人はいると思います。一人で悩まず、労働組合や弁護士などに相談されることをお薦めします。

提訴:「雇い止め無効」と日鍛バルブを――山陽工場元派遣社員/山口

[毎日新聞 2009年2月17日 山口版]

 「日鍛バルブ」(神奈川県)山陽工場(山陽小野田市)の元派遣社員の嶋崎善数(よしかず)さん(39)が16日、「雇い止めは無効」として同社に対し正社員としての地位確認や慰謝料などを求める訴状を、山口地裁宇部支部に送った。
 訴状などによると、嶋崎さんは請負や派遣社員として04年12月から計3年4カ月間、同工場で働き、08年4月からは期間社員として直接雇用された。しかし同社は半年後、「業務の必要性がなくなった」として契約を更新せず、解雇。嶋崎さん側は、▽実質的に正社員と同じ業務をしていた▽正社員や有期雇用の更新への合理的期待があった――などと主張。記者会見した嶋崎さんは「会社は経営状況が悪くない段階から契約を打ち切るつもりで、許せない」と語気を強めた。

訴訟:「親会社へ派遣、違法」 子会社の8人「正社員」確認求め提訴/石川

毎日新聞 2009年3月4日 地方版

◇給与差額など1770万円も請求??金沢地裁に

 加賀市の産業機械メーカー「大同工業」(新家康三社長)に、子会社の社員が派遣されているのは労働者派遣法で禁じている「専ら派遣」に当たるとして、子会社の社員8人が3日、同社を相手に、正社員であることの確認と、過去2年間の給与差額など約1770万円を求める訴訟を金沢地裁に起こした。【高橋慶浩】

 訴状などによると、8人は04?07年、大同工業が100%出資する子会社「大同テクノ」の正社員として採用された。ところが、実際の業務は大同工業への派遣か請負に限られ、同社の社員と同じ業務をしているうえ、請負の場合、親会社の社員から直接指示を受けるなど「偽装請負」状態にあったという。
 また、平均給与は親会社の6割程度という。一連の雇用や派遣などの形態は、専ら親会社へ安価に労働力を供給するために子会社の法人格を利用したもので、派遣法のほか、労働基準法、職業安定法にも違反していると主張。大同工業に対し正規雇用を求めた。
 原告側は昨年7月に労働組合を結成後、大同工業に対し、団体交渉に応じるよう求めてきたが、同社が一切応じなかったため、訴訟に踏み切ったという。
 原告の1人、花沢尚巳さん(33)は「高望みしているわけではなく、家族にもうちょっと楽させたいという思いで頑張ってきた。労働者ならみんな同じ気持ちを持っているはず」と話した。
 大同工業総務部は「組合から団交の申し出を受けた事実はない。訴訟については、訴状を見てないのでコメントは差し控えたい」としている。

パナソニック:孫会社相手に派遣男性が提訴 直接雇用求め

[毎日新聞 2009年3月6日 11時58分(最終更新 3月6日 20時14分)]

 パナソニックの孫会社「パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン」(大阪府門真市)で、労働者派遣法が定める派遣期限の3年を超えて事実上勤務してきた河本猛さん(31)=福井県敦賀市=が6日、直接雇用を求めた際、一方的に休業を通告されたとして、同社と派遣元に正社員としての地位確認と、慰謝料100万円などの支払いなどを求める訴訟を福井地裁に起こした。景気が悪化した昨秋以降、国内で派遣先に対して直接雇用を求めた訴訟は珍しい。
 訴状によると、河本さんは05年2月から、当時請負会社だった「日本ケイテム」(京都市)の従業員として、福井県敦賀市のパナ社工場で電子部品製造に従事。同法などに反してパナ社社員から直接指示される「偽装請負」の状態だったという。パナ社は06年11月、請負を派遣に変更。昨年2月、ケイテムは河本さんらの雇用契約を派遣から請負に戻す計画を発表。河本さんはこれを不審に思い、昨年10月、福井労働局に申告した。
 福井労働局は昨年12月、期限を超えていたとしてパナ社を是正指導。河本さんの雇用形態が派遣に変更される06年11月以前、請負会社の従業員だった期間を「偽装請負」と認定、実質的な派遣期間として算入したためとみられる。同社は今年1月、河本さんをアルバイト(時給810円)として直接雇用することなどを提案したが、河本さんが正社員化を求めて拒否すると、休業を通告された。
 パナ社は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」としている。【松井聡】

◇解説 09年問題を司法に問う

 労働者派遣法改正を受け、メーカーは06年、偽装請負を形式的に解消するため、一斉に労働者の法的身分を「請負」から「派遣」に切り替えた。この時に派遣になった労働者が今年3月末以降、一斉に派遣期限(3年)を迎え、「09年問題」といわれる。期限以降も働かせ続けたい場合は直接雇用する必要がある。派遣は「臨時的・一時的労働」と法的に位置づけられ、法の趣旨は正社員化を意味しているとされる。しかし、提訴されたパナ社は福井労働局の是正指導を受けてもアルバイトでの直接雇用を提案した。
 訴状によると、パナ社は06年11月に請負から派遣に切り替え、当初は09年以降また請負に戻す方針だった。そうであれば非正規のまま働かせ続けようとしていたことになる。労働局が過去の偽装請負を認定し是正指導したのは、請負と派遣を繰り返す手法が法の趣旨に反すると判断したためとみられる。
 弱い立場の非正規労働者が正社員としての雇用を求めて提訴する動きは広がりつつある。非正規労働と貧困が社会問題化する中、偽装請負や09年問題など、製造業派遣の本質に関わる問題を司法に問う訴訟の意義は大きい。【日野行介】

正社員雇用求め、日本化薬を提訴 姫路の派遣男性

[神戸新聞 3/6 12:05]

 火薬類製造販売の日本化薬(東京)姫路工場で、今年1月末まで派遣社員だった姫路市内の男性(50)が、不当な派遣契約の解除があったとして、正社員としての直接雇用と慰謝料二百万円の支払いなどを求める裁判を六日、神戸地裁姫路支部に起こした。
 訴状によると男性は2005年6月、日本化薬から業務を請け負っていた東京の人材派遣会社に契約社員として採用され、日本化薬姫路工場に配属された。同社の正社員から直接業務指示を受け、仕事内容は正社員と同様だったといい、06年11月から身分が派遣社員に切り替わったという。
 男性側は、派遣社員になるまでの1年4カ月は偽装請負の状態にあり、実態は派遣社員だったと指摘。「今年1月末までの就労は事実上、3年の派遣期限を超えており、違法。派遣先である日本化薬には直接雇用する義務がある」と主張している。
 さらに日本化薬が減産を理由に派遣契約を解除した点について「景気の調整弁として物のように捨てられ、精神的な苦痛は甚大」として慰謝料を求めている。
 提訴後、会見した男性は「違法な解雇で嵐の海に突然投げ出された。安心して働き、暮らせる普通の生活を取り戻したい」と訴えた。
 日本化薬は「訴状が届いていないので、コメントできない」としている。

「実態は正社員」直接雇用求め提訴 三菱電機元派遣社員

[asahi.com 2009年3月9日21時11分]

 三菱電機名古屋製作所(名古屋市東区)の工場で働いていた元派遣社員3人が9日、「労働実態は正社員と同じだ」として、同社と直接雇用関係にあることの確認を求める訴えを名古屋地裁に起こした。あわせて、解雇されたことに対する慰謝料として、同社と解雇手続きをした派遣会社3社に対して、計約1800万円の損害賠償を求めた。
 訴えたのは、名古屋市内に住む30?40代の男女。被告の派遣会社は、いずれも東京に本社があるフルキャストファクトリー、ヒューマントラスト、インテリジェンスの3社。
 訴状などによると、3人は派遣社員だったにもかかわらず、工場では三菱電機の社員が監督や指示をしていたという。さらに、3人は契約内容にない仕事をさせられたり、三菱電機の社内資格を取らされたりしており、「実態は正社員と同じだった」として、同社と原告の間で期間の定めのない労働契約が暗黙のうちに成立していた、と主張している。
 また、3人は今年1?2月に、それぞれ派遣会社から解雇されたが、実質的に解雇したのは三菱電機であり、「三菱の経営上、解雇する必要性はなかった」などと指摘。権利の乱用による違法な解雇をした三菱電機と、通知などの手続きをした派遣会社に賠償責任があると主張している。
 三菱電機広報部は「訴状を見ていないので、コメントは差し控えたい」としている。

派遣社員2人、ヤンマーを提訴 期限付き直接雇用を批判

[asahi.com 2009年3月12日]

 産業機器大手「ヤンマー」(大阪市)で働いていた派遣社員の男性2人が12日、雇用をめぐる同社の措置が脱法行為だと訴え、正社員であることの地位確認や、未払い賃金の支払いを同社に求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 2人は滋賀県長浜市のヤンマー工場で働いていた佐々木真一郎さん(53)と、上野宗貴さん(45)。製品の組み立てや出荷を担当していた。
 訴えによると、ヤンマーでは、派遣労働者の雇用期間(原則1年、最長3年)を超えて、派遣労働者を雇用し続けた労働者派遣法違反が発覚し、滋賀労働局は昨年7月に是正を指導した。このため同社は「派遣社員250人全員を直接雇用に切り替える」としたが、今年2月までの5カ月間に限った措置だったことから、佐々木さんらは雇い止めとなった。この措置について、原告側は「解雇権の乱用に等しい」と主張している。
 提訴後、佐々木さんらは記者会見で「安い労働力を確保するため、違法行為を繰り返すのは問題。派遣労働者を景気の調整弁にしないでほしい」と訴えた。一方、ヤンマー広報グループは「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

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