ホンジュラス:軍部が大統領を追放

中米のホンジュラスで、セラヤ大統領が軍部によって拘束され、国外に追放された事件。事実上のクーデターです。

セラヤ大統領は、2005年12月の大統領選挙で与党候補を破って当選しましたが、当初は保守派と言われていました。しかしその後、アメリカが拡大しようとしたFTAAに反発し、ベネズエラなどが進める「米州ボリーバル代替統合構想」(ALBA)に参加するなど、「左傾化」が言われるようになりました。

ホンジュラスでは、現在は大統領任期は1期4年のみとされていますが、セラヤ大統領は、憲法を改正して再選を可能にするために国民投票を実施しようとしていました。

大統領の支持基盤は? また、追放前に議会勢力はどうなっていたのか? ニュースだけでは分からないことだらけです。

Politics of Honduras – Wikipedia, the free encyclopediaによれば、ホンジュラスの議会は1院制(定数128)で、選挙は大統領と同時、任期はどちらも4年。現在の議会構成は、2005年11月の選挙で、自由党62議席、国民党55議席、民主統一党5議席、キリスト教民主党4議席、刷新統一党2議席。政治的には自由党と国民党の2大政党制が続いてきた。

左派といえるのは、民主統一党(旧共産党やマルクス・レーニン主義党、農民運動などが1992年に合流したものらしい)くらいで、刷新統一党も保守派だといわれている。

で、今回追放されたセラヤ大統領は、もとをたどれば自由党の大統領候補。2005年11月の大統領選挙で49.9%を獲得し、国民党の候補者(得票46.2%)を破って当選した。当初は、自由党+キリスト教民主党が与党だった。

「左傾化」といわれるが、議会的な支持基盤はほとんどなかったのかも知れない。

国際社会の批判強まる、セラヤ大統領は国連で演説へ ホンジュラスのクーデター

[AFPBB News 2009年06月30日 07:59 発信地:テグシガルパ/ホンジュラス]

 【6月30日 AFP】ホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領が28日早朝、軍によって国外に追放されたことに対し、各国が非難を強めている。
 中南米・カリブ海諸国の左派指導者らは29日、ニカラグアの首都マナグア(Managua)で米州ボリバル代替統合構想(Bolivarian Alternative for the Americas、ALBA)の緊急首脳会議を開き、ALBA加盟国はホンジュラスから大使を引き上げ、ホンジュラスに残す外交代表団を最小限に減らすことを決めたとの声明を発表した。
 米州ボリバル代替統合構想は、2004年にベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領とキューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)国家評議会議長(当時)によって設立され、ボリビア、ニカラグア、ドミニカなどが参加している。
 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領も、米国はセラヤ氏がまだ大統領職にあるとの認識を示し、今回のクーデターは「合法的ではなく」、この問題の平和的な解決のため国際社会が協力するよう呼び掛けた。
 ロシアとカナダも同様にクーデターを非難し、欧州委員会(European Commission)も中央アメリカ諸国の大使に通商交渉の今後について話し合う緊急会議開催を呼び掛けた。
 国連(UN)も29日、この問題について緊急会議を開いた。またセラヤ大統領は30日に国連総会で演説する見通しになっている。

ホンジュラス大統領追放、国会が暫定大統領を任命

[2009.06.29 Web posted at: 10:23 JST Updated – CNN]

 中米ホンジュラスで28日、大統領再選を可能にする憲法改正をめぐって軍や国会と対立していたセラヤ大統領が国外へ追放され、国会はミチェレッティ議長を暫定大統領に任命した。セラヤ氏は移送先のコスタリカで、執務の続行を表明している。
 国会では同日、セラヤ氏が書いたとされる辞表が読み上げられ、大統領の解任が可決された。
 一方、セラヤ氏はコスタリカでCNNとのインタビューに応じ、辞表は書いていないと主張。中米諸国の首脳会議に出席するため、予定通りニカラグアへ向かうと述べた。同氏は28日朝、武装した兵士らによって自宅から「拉致」され、強制的に出国させられたとしている。さらに、ロダス外相も軍に拘束されたと話している。
 ミチェレッティ氏は同日夜、「無期限の」外出禁止令を発令したと述べた。国会議事堂周辺にはセラヤ氏の支持者らが集まって抗議しているが、大きな混乱には至っていない。
 セラヤ政権と友好関係にあるベネズエラやボリビアは、同氏の追放を非難する声明を発表。オバマ米大統領は「深い懸念」を表明し、「外部からの干渉を受けることなく、対話によって平和的に解決されなければならない」と強調した。
 セラヤ氏は、大統領の再選を禁止する憲法の改正を目指し、制憲議会開催の是非を問う国民投票を28日に計画していた。最高裁は国民投票を違法と判断し、軍と議会もこれに同調。投票を強行しようとするセラヤ氏との間で、先週から緊張が高まっていた。

ホンジュラスで大統領追放、再選可能にする改憲めぐり軍・裁判所と対立

[AFPBB News 2009年06月29日 10:53 発信地:テグシガルパ/ホンジュラス]

 【6月29日 AFP】(写真追加)改憲の是非を問う国民投票を控えていた中米ホンジュラスで、ホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領が28日早朝、首都テグシガルパ(Tegucigalpa)の官邸を包囲した同国軍に拘束され、軍の航空機でコスタリカのサンホセ(San Jose)に追放された。
 サンホセ郊外の国際空港で記者会見したセラヤ大統領は、自分はまだホンジュラスの大統領だと主張し、これは政治的陰謀による誘拐だと非難した。しかし、その数時間後、ホンジュラスの議会は議長を暫定大統領に指名した。
 ホンジュラスでは大統領の再選は禁止されているが、2期目を目指し憲法改正に動いていたセラヤ大統領と、それに反対する軍および裁判所との間で政治的対立が続いていた。議会は「明白な不正行為」と「度重なる憲法と法律への違反、裁判所の命令への不服従」を理由に全会一致でセラヤ大統領の解任を決め、来年1月までの残りの任期を務める暫定大統領にロベルト・ミチェレッティ(Roberto Micheletti)議長を任命した。
 ホンジュラスの総選挙は11月29日に予定されている。ホンジュラスの大統領任期は4年で再選は禁止されているが、2005年の大統領選で当選したセラヤ氏は11月の選挙で自らが立候補することを可能にする憲法改正の是非を問う国民投票を28日に実施するとしていた。
 同国の最高裁判所はこの国民投票は違法との判断を下し、軍も反対していた。しかしセラヤ大統領は強行する姿勢を崩さず、すでに投票箱も各地に送られていた。最高裁判所は28日、法と秩序を維持するためとして大統領の国外追放を命じた。
 セラヤ氏は大統領に当選した当時は保守的だったが、その後左傾化し、最近ではベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領などと同じく、大統領権限強化と再選制限撤廃のため憲法改正を目指していた。
 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は声明でこの事態に深い憂慮を示し、EUもセラヤ大統領の解放を求めた。

ホンジュラス大統領を軍が拘束、側近情報

[AFPBB News 2009年06月28日 22:40 発信地:テグシガルパ/ホンジュラス]

 【6月28日 AFP】改憲の是非を問う国民投票を控えていた中米ホンジュラスで、ホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領が28日、首都テグシガルパ(Tegucigalpa)の官邸を包囲した同国軍に拘束されたと大統領側近の1人が報道陣に明らかにした。
 大統領秘書官のエンリケ・レイナ(Enrique Reina)氏によると、セラヤ大統領は空軍機で官邸から連れ去られた。
 ホンジュラスの大統領は、再選禁止の任期4年と憲法で規定されている。しかし、2006年に就任した同大統領は次期大統領選への自分の再出馬を可能にするよう画策。そのための改憲案を問う国民投票を28日に実施しようとしていた。一方で、この国民投票について最高裁は違憲と判断し、軍部も反対していた。

中南米諸国の反米感情、その根底にあるもの

[AFPBB News 2008年09月18日 09:52 発信地:ラパス/ボリビア]

【9月18日 AFP】中南米地域はかつて「米国の裏庭」として、超大国の隣人に配下のように扱われてきた。だが前週、ボリビアとベネズエラが米国大使の国外退去を決めると、続いてホンジュラスも新米国大使の着任を拒否するなど、同地域の左派政権は一斉に外交的一撃を加えて米政府を揺るがしている。
 しかし、これらの国々の反米感情は今に始まったことではない。その根っこは冷戦時代に代理戦争の場とされ、次々に左派政権が誕生し、豊かさと近代化を目指したころにさかのぼる。
 米国はいまだに、1823年に発表したモンロー主義(Monroe Doctrine)に固執している。米国は過去にこれを大義名分として、中南米地域に干渉し、後に旧ソ連の影響力阻止の動きを正当化するためにも利用した。
 一方、中南米諸国は、内政問題に対する完全な主権行使を決意している。
 ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領は、米国大使の国外退去を「米国の帝国主義」に対する抗議だと主張。2006年に同国初の先住民大統領となったモラレス大統領は、今回の措置をボリビアだけでなく、約500年にわたりその時代の帝国主義者と闘ってきた中南米全体の先住民の闘争に同調したものだと述べた。
 ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は、1999年の大統領就任以来、反米主義を掲げており、モラレス大統領とは盟友だ。
 両者に共通する考え方は緩やかな社会主義の導入だが、これはキューバ革命を率いたフィデル・カストロ(Fidel Castro)前キューバ国家評議会議長や、アルゼンチン生まれのキューバ革命の英雄、エルネスト・チェ・ ゲバラ(Ernesto Che Guevara)によって具現化されたマルクス主義に起因する。
 エクアドルのラファエル・コレア(Rafael Correa)大統領もチャベス大統領を友人と呼び、政権運営においてベネズエラと同様の方針を進めており、米国に本部を置く国際通貨基金(International Monetary Fund、IMF)に対しても敵意を示している。
 ホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領がボリビアやベネズエラに同調したのは、米国がメキシコ以南に拡大しようとしている米州自由貿易地域(Free Trade Area for the Americas、FTAA)に対抗するための代替構想として推進された「米州ボリーバル代替統合構想(Bolivarian Alternative for the Americas、ALBA)」で、チャベス大統領との同盟関係を強化していることが背景にある。ALBAには、ニカラグアやキューバも加盟している。
 中南米では現在、貧困と貧富の差が拡大しており、それが左派政権誕生の土壌となっている。アルゼンチン、ブラジル、チリが中道左派、ベネズエラ、キューバ、ボリビア、ニカラグア、エクアドルが強硬な左派政権となっている。一方、中南米での米国の主な同盟国はコロンビアとメキシコで、コスタリカとの関係も良好だ。

ホンジュラス大統領、新任米大使の信任状提出を拒否 ボリビアとの連携を示唆

[AFPBB News 2008年09月13日 16:02 発信地:テグシガルパ/ホンジュラス]

 【9月13日 AFP】中米ホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領は12日、この日予定されていた新任の駐ホンジュラス米大使の信任状提出式を延期すると発表した。米国と対決する機運が南米で強まるなか、米大使に国外退去を命じたボリビアとの連携を示したという。
 新任のヒューゴ・ローレンス(Hugo Llorens)大使は、この日午後、正式に信任状をセラヤ大統領に提出する予定だった。

ホンジュラスの新大統領、ブッシュ大統領と会談 – 米国

[AFPBB News 2006年06月06日 01:31 発信地:米国]

 【ワシントンD.C./米国 6日 AFP】ホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領は5日、米国を訪問、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領と会談した。写真はホワイトハウス(White House)で会談中のブッシュ大統領(右)とセラヤ大統領。

新大統領が就任 – ホンジュラス

[AFPBB News 2006年01月28日 03:16 発信地:ホンジュラス]

 【テグシガルパ/ホンジュラス 28日 AFP】ホンジュラスの首都テグシガルパ(Tegucigalpa)で27日、セラヤ新大統領(Manuel Zelaya Roslaes)の就任式典が行われた。セラヤ大統領は、マドゥロ(Ricardo Maduro)大統領の後任となる。写真は27日、大統領就任式典で、大統領の肩章をつけ、市民に向けて挨拶をするセラヤ新大統領。

ホンジュラス大統領選挙で、保守派のセラヤ候補が勝利 – ホンジュラス

[AFPBB News 2005年12月09日 10:28 発信地:ホンジュラス]

 【テグシガルパ/ホンジュラス 8日 AFP】7日、テグシガルパ(Tegucigalpa)で、保守派のセラヤ大統領候補(Manuel Zelaya Rosales)が、大統領選挙勝利宣言を行った。投票から1週間たった同日、与党のロボ大統領候補(Porfirio Lobo)が敗北を宣言、セラヤ候補の大統領就任が決定した。写真は、大統領に選出されたセラヤ候補(写真中央)と、選挙戦勝利を祝う選挙対策委員会のノエピノ会長(Hugo Noe Pino)(写真左)ならびに副大統領に選ばれたサントス議員(Elvin Santos)。

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