どうやら限界費用逓増は一般的には成立しないらしい

スラッファ『経済学における古典と近代』(有斐閣)

リカードウ全集の編者であるスラッファの本。かなり前に、新宿のジュンク堂書店で見つけて買ったものの、忙しくて手を出せずにいましたが、この連休に読み始めました。

でも、これが難しい…。マーシャルやピグーについての知識がないので、ほとんど歯が立ちません。(^^;)

しかし、おもしろいと思ったのは、リカードウの「収穫逓減法則」いらい、自明のごとく言われてきた「限界費用逓増」はどうやら成り立たないらしいということ。「限界費用逓増」が成り立たなければ、ミクロ理論の供給曲線は書けない訳で、これはなかなか根本的な問題。このあたりが、近経のなかでどんなふうに議論されてきたのか、もう少しきっちりフォローしてみたいですね。

もう1つ、興味をもったのは、リカードウからマーシャル、ピグーへの展開が、実は、そんなに断絶していないのではないか、ということ。労働価値説から限界効用説へということで、一般には「断絶」しているように言われていますが、スラッファを読むと、むしろ「連続」しているように思えてきます。近経の教科書って、あまり学説史的な展開がないので、そこらあたりを勉強する必要がありそうです。

【書誌情報】
著者:ピエロ・スラッファ/訳者:菱山泉、田口芳弘/書名:スラッファ 経済学における古典と近代/出版社:有斐閣/初版:1956年、オンデマンド版2002年刊/定価:4,800円+税/ISBN4-641-90219-4

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