英、大手銀に5兆円近い公的資金を再注入

イギリス政府が、大手銀行ロイヤルバンク・オブ・スコットランドに5兆円近い公的資金を追加注入することを決定。

英、大手銀に4兆9000億円公的資金再注入へ : 読売新聞
ロンドン株式市場は反落、UBS決算など受け銀行株に売り : Reuters
UBS:7?9月赤字、富裕層向け部門の資金流出も加速?株価下落 : Bloomberg

英、大手銀に4兆9000億円公的資金再注入へ

[2009年11月3日21時54分 読売新聞]

 【ロンドン=是枝智】英財務省は3日、実質国有化した英銀大手ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)に最大335億ポンド(約4兆9000億円)の公的資金を再注入すると発表した。
 政府が43%出資するロイズ・バンキンググループも135億ポンドの株主割当増資を行い、政府が57億ポンド分を引き受ける。
 英政府は、破綻(はたん)した中堅銀行ノーザン・ロックを含めた3銀行の事業をそれぞれ分割し、4年以内に個人向け新銀行を3行新設する方針だ。
 RBSは同日、再建策の一環として英国内の支店網の14%に相当する318の支店を売却すると発表した。保険部門に加え、個人や中小企業取引部門などの一部を4年以内に手放す。
 英政府はRBSにまず255億ポンドを注入し、出資比率を現在の70%から84%に高める。さらに、経営が悪化した場合には最大80億ポンドの追加注入にも応じる。
 RBSは、不良資産の損失の多くを政府が負担する枠組み(APS)に参加し、政府の全面支援を受けて再建を急ぐ方針だ。
 一方、ロイズは、株主割当増資を含めて計210億ポンドの資本増強を実施するが、政府の出資比率は変わらない。APSへの参加は見送った。
 英国では、RBSなどの再建が、自己資本不足による貸し渋りを解消させ、中小企業取引や住宅ローン事業などを回復させる重要な要因と位置づけられていた。英政府は、事業分割と公的資金注入によって、再建加速と異業種などからの参入促進という“一石二鳥”を狙ったといえる。
 英政府の意向は、市場での適正な競争を求める欧州委とも一致したため、異例の強硬措置につながった。

ロンドン株式市場は反落、UBS決算など受け銀行株に売り

[2009年 11月 4日 04:48 JST Reuters]

 [ロンドン 3日 ロイター] ロンドン株式市場は反落し1カ月ぶり安値で引けた。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)とロイズ・バンキング・グループの資産売却計画および政府による追加出資に加え、UBSのさえない決算が銀行株を圧迫した。
 FT100種総合株価指数は67.29ポイント(1.32%)安の5037.21。一時4985.09まで下落し10月2日以来初めて5000水準を割り込んだ。
 ただ、9月の米製造業新規受注が予想を上回る伸びとなったことを受け、指数は下げ幅を縮小した。
 ロイズとRBSは3日、政府による合計310億ポンドの追加出資と資産売却計画を発表した。ロイズは史上最大となる135億ポンド(220億8000万ドル)の株主割当発行を実施すると表明。政府がネットで57億ポンド引き受ける。英政府はRBSにも255億ポンドを追加注入する。
 英財務省はロイズとRBS合わせて国内リテール市場の10%に相当する事業売却を両行に求めており、ロイズはリテール関連600支店を売却する方針を示した。RBSもRBSインシュアランスなどの売却を迫られるとみられる。
 RBSは7%下落。ロイズは、この日の発表でリスク資産を政府が保証する資産保護スキーム(APS)からの脱却が確認されたことを好感し、2.7%上昇した。
 1日の米ノンバンク大手CITグループCIT.Nの破産法適用申請や前日の米連邦準備理事会(FRB)銀行監督・規制局のジョン・グリーンリー副局長による米金融機関の不良債権化リスクをめぐる発言が尾を引き、銀行セクターに対するセンチメントは悪化していたが、UBSの予想を上回る赤字決算を受けて一段と冷え込んだ。
 UBSは5.8%安、HSBCは3.3%安。スタンダード・チャータード(スタンチャート)銀行が1.8%、バークレイズは2%、それぞれ値下がりした。
 需要懸念から鉱山株に売りが出た。フレスニロ、BHPビリトン、エクストラータ、ベダンタ・リソーシズが1.1?2.3%安となった。
 エネルギー株も軟調。BP、BGグループ、ロイヤル・ダッチ・シェル、タロー・オイルが0.6?2.5%下落した。

UBS:7?9月赤字、富裕層向け部門の資金流出も加速?株価下落

[Bloomberg : 更新日時: 2009/11/03 23:55 JST]

 11月3日(ブルームバーグ):スイスの銀行最大手、UBSが3日発表した2009年7?9月(第3四半期)決算は、4四半期連続の赤字となった。富裕層向け資産管理(ウェルスマネジメント)部門からの資金流出も加速し、株価は一時9.2%安と、約半年で最大の下げとなった。
 同行の発表によると、第3四半期のウェルスマネジメント部門資金流出入は266億スイス・フラン(約2兆3500億円)の出超だった。純流出額は前四半期の223億スイス・フランから増えた。ウェルスマネジメントとスイス銀行部門の利益は前年同期比52%減の7億9200万スイス・フランとなった。
 スイスカント・アセット・マネジメントで運用に携わるフロリアン・エスタラー氏は「中核事業のプライベートバンクの顧客基盤は引き続き揺らいでいるようだ」と述べた。
 第3四半期の純損益は5億6400万スイス・フランの赤字。赤字幅はブルームバーグがまとめたアナリスト予想中央値を上回った。自社債務の評価額上昇による会計上の費用14億4000万スイス・フランが響いた。
 オズワルド・グルーベル最高経営責任者(CEO)とカスパー・フィリガー会長は米税務当局との和解やスイス政府による持ち分売却などの後に、顧客資金の流入が「直ちに回復する」とは考えていないとしていた。
 第3四半期はアジアとスイスの顧客による資金引き揚げが再開し、流出が前四半期に比べ加速した。9月末までの1年半の引き揚げ額は1829億スイス・フランに達した。ジョン・クライアン最高財務責任者(CFO)は電話会議で、UBSが黒字に復帰することで顧客の信頼を取り戻すまで、資金流出は続く可能性があると述べた。
 グルーベルCEOは元メリルリンチのロバート・マキャン氏を起用し、ウェルスマネジメント部門からの顧客流出に歯止めを掛けようとしている。
 投資銀行部門の第3四半期損失は13億7000万スイス・フランと前年同期の27億5000万スイス・フランから縮小した。セールス・トレーディング収入は21億5000万スイス・フランと過去9四半期での最高となった。債券事業の収入は同期間で初のプラスとなった。
 米州ウェルスマネジメント部門の利益は41%減の1億1000万スイス・フラン。資産運用部門は69%減少し1億3000万スイス・フランだった。
 自社債務に絡む費用に加え、ブラジル部門パクチュアルの売却損失として4億900万スイス・フランも計上した。スイス政府の持ち分売却に関連した損失は3億500万スイス・フラン。
 クライアンCFOは、10?12月(第4四半期)も7?9月期並みの自社債務に絡む特別費用を見込んでいると述べた。
 現地時間午後1時21分(日本時間同9時21分)現在の株価は前日比7.3%安の16.09スイス・フラン。

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