ユア『工場の哲学』を手に入れました

ユア『工場の哲学』(リプリント版)

ユア『工場の哲学』(リプリント版)

マルクスが『資本論』で縦横に活用しているアンドリュー・ユア『工場の哲学』。リプリント版を手に入れることができました。

実は、『資本論』での引用を読んでいても、いま一つ意味がよく分からないところがあって、なんとかユアの原文を読んで確かめられないものかと思っていました。たまたま、職場の先輩にそのことを話したら、「ユアの『工場の哲学』なら、インターネットでPDFが出てるよ」と言って、そのPDFをいただきました。

すでに著作権の切れている文献なので、全文をスキャナしてPDFファイルにしたもののようです。すご?いなぁと思って眺めていたら、なんと途中18-19ページがありません。(^_^;)  どうやらスキャナで読み込むときに飛ばしてしまったもののようです。

しかし、実は、その18-19ページからマルクスは引用をしているのです!! あ〜、なんとか全文が手に入らないものかと思って、あらためてインターネットで調べてみたら、リプリント版が出版されていたので、Amazon.comで注文。送料込みで38.97ドルでした。

PDFも入手したリプリントも、『資本論』で使われている英語第3版なので、マルクスの引用とページ数がぴたり合います。(^_^)v

『工場の哲学』は現在も何種類か出版されていますが、私が手に入れたのは「ミシガン大学ライブラリー・コレクション」リプリント・シリーズの1冊。ただ、折り込みのページがそのままコピーされているので、一部しか読めません。せっかくリプリント版を出すのなら、ちゃんとチェックしてほしいなぁ…。

ちなみに、PDF版の『工場の哲学』はこちらからどうぞ。(18-19ページが抜けてますが)
http://socserv.mcmaster.ca/econ/ugcm/3ll3/ure/PhilosophyManufactures.pdf

ユアの『工場の哲学』には、こんな挿絵も載っています。「ストックポートのトマス・ロビンソンの力織機工場」と書かれています。

トマス・ロビンソンの力織機工場(ユア『工場の哲学』から)

トマス・ロビンソンの力織機工場(ユア『工場の哲学』から)

ずらりと並んだ力織機もおもしろいですが、注目してほしいのは天井の方。ずらりと横にシャフトが張り巡らされていて、それと力織機とがベルトで結びつけられています。

現在なら、電気で動かすからこんな面倒な装置は必要ないのですが、当時は、動力は水力か蒸気機関なので、そこから歯車やシャフトを使って、ずう〜〜〜っと回転を伝えていって、最後に天井のシャフトからベルトで1台1台の機械を動かしていた訳ですね。だから、当時の工場は、かなり騒音が激しかったでしょうねぇ。

そう思って読むと、『資本論』でマルクスが書いている自動工場の描写が迫力を持ってきます。

 諸作業機が、1台の中心的自動装置(アウトマート)からその運動を伝動機械を介してのみ受け取るように編制された体系は、機械経営のもっとも発展した姿である。そこでは、個々ばらばらの機械に代わって、1匹の機械製怪物が姿を現わす。その身体は工場建物の全体を満たし、またその悪魔的な力は、はじめはその巨大な手足の、ほとんど儀式めいた重々しい動きによって隠されているが、やがて無数の本来的な労働諸器官の熱狂的な回転ダンスとなって爆発するのである。(『資本論』第13章第1節、ヴェルケ402ページ、新日本新書第3分冊661ページ。一部改訳)

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