3月期決算 企業業績はV字回復で黒字続々

企業の2010年3月期決算(2009年度決算)が発表されているが、東芝が営業損益1171億円の黒字、富士重工業は経常損益223億円の黒字、IHI(むかしの石川島播磨)も最終損益173億円の黒字、など、業績黒字回復が続いている。パナソニック(むかしの松下電器)は連結決算で赤字と報じられているが、営業損益では1905億円の黒字だ。

自動車産業も、業績回復は明らか。トヨタ自動車は1000億円の黒字となる見通しと言われ、トヨタ自動車系メーカーも8社中7社が営業黒字を計上、デンソーは最終損益で734億円の黒字。マツダも営業損益94億円の黒字となった。三菱自動車は営業損益139億円の黒字、47億円の純利益をだした。

いずれも、黒字化の原因は固定費の削減。要するに、一昨年のリーマンズ・ショック以来の「派遣切り・非正規切り」さらには「正社員切り」で人件費を削減した結果だ。企業は業績回復をしているが、雇用状況は深刻なまま。大企業栄えて、国滅ぶー―そんな情景がますますあらわとなっている3月期決算だ。

東芝、営業黒字1171億円 半導体が回復:日本経済新聞
富士重、2期ぶり営業黒字 「大型車離れ」で北米好調:SankeiBiz
IHIの10年3月期、最終黒字173億円:日本経済新聞
パナソニック、連結決算はマイナス幅縮小、同時に新中期計画を発表:朝日新聞
トヨタ決算 一転して黒字へ:NHKニュース
トヨタ系メーカー:主要8社中7社が営業黒字を計上:毎日新聞
マツダ3月期決算…新車販売前年割れでも営業黒字に:レスポンス自動車ニュース
三菱自動車、純利益も2期ぶり黒字 3月期決算:朝日新聞

東芝、営業黒字1171億円 半導体が回復

[日本経済新聞 2010/5/7 23:37]

 東芝が7日発表した2010年3月期の連結決算(米国会計基準)は、本業のもうけを示す営業損益が1171億円の黒字(前の期は2501億円の赤字)だった。フラッシュメモリーの需要増加で半導体の部門利益が2800億円強改善。人件費など固定費を4300億円削減した。11年3月期は半導体の回復が続くとして、営業利益は前期の2.1倍の2500億円を見込む。
 10年3月期の売上高は前の期比4%減の6兆3815億円。ノートパソコンの売り上げ減少などでデジタル製品部門が4%の減収になり、産業用機器の需要減少で社会インフラ部門も売り上げが減った。液晶はパソコンや車載機器向けが不振で21%の減収。一方で半導体は5%の増収だった。
 半導体の回復はフラッシュメモリーがけん引した。スマートフォン(高機能携帯電話)向けなどに需要が拡大したうえ、東芝をはじめ半導体各社が供給能力を絞り込んでいたことで需給が引き締まり、価格が高水準で推移した。システムLSIは赤字が残ったが、半導体事業として23億円の部門黒字を確保した。
 事業構造の改革費用として570億円を営業外費用に計上。最終損益は197億円の赤字(前の期は3435億円の赤字)になった。年配当は8年ぶりのゼロとする。
 11年3月期は売上高が7兆円と前期比10%増を目指す。半導体で1000億円の部門利益を見込むほか、原子力発電所など電力・産業システム部門で16%増の900億円の利益を計画する。構造改革費用として600億円の計上を予定するが、最終損益は700億円の黒字と、3期ぶりの黒字転換を見込む。

富士重、2期ぶり営業黒字 「大型車離れ」で北米好調

[SankeiBis 2010.5.8 05:00]

 富士重工業が7日発表した2010年3月期連結決算によると、営業損益が273億円の黒字(前期は58億円の赤字)に転換した。営業黒字は2年ぶり。経常損益も223億円の黒字(前期は46億円の赤字)となった。北米での販売が好調で、11年3月期の世界販売台数は63万台と、過去最高を見込む。
 売上高は前期比1.2%減の1兆4286億円だった。自社生産から撤退した軽自動車などの販売台数が減ったものの、昨年5月に投入した新型「レガシィ」や「フォレスター」は好調だった。利益率の高い車種の販売が増えたことやコスト削減が営業、経常損益の黒字転換に寄与した。最終赤字は164億円で、前期は699億円の赤字)大幅に縮小した。
 特に目を引くのは、北米での好調だ。販売台数は前期比20.6%増の25万台となり、4.2%減となった国内販売の落ち込みをカバーした。これは燃料高や金融危機で、米消費者の「大型車離れ」(森郁夫社長)が強まり、中・小型ととらえられるスバルのSUV(スポーツ多目的車)の人気が高まったことがある。
 同社は11年3月期も北米での販売増が続くとみており、8.2%増の27万台を見込む。国内販売はエコカー購入補助金が9月末で打ち切られることなどから、5.8%減の16万1000台を予想している。
 11年3月期は、売上高が2.9%増の1兆4700億円、営業利益は57.2%増の430億円を予想。最終損益も230億円の黒字転換を見込んでおり、達成すれば3年ぶりとなる。

IHIの10年3月期、最終黒字173億円

[日本経済新聞 2010/5/7 23:18]

 IHIが7日発表した2010年3月期連結決算は、最終損益が173億円の黒字(前の期は74億円の赤字)だった。中型ロケット「GX」の開発中止などで特別損失120億円を計上したが、海外プラント事業を中心に採算改善で吸収した。年2円で復配する。
 売上高は10%減の1兆2427億円、今後の収益の目安となる受注高は18%減の9704億円だった。取引先が設備投資を抑えた影響で計画に500億円ほど届かなかった。
 11年3月期は大型案件の端境期に差し掛かる。橋梁(きょうりょう)・水門事業の再編で100億円程度の増収効果があるが、売上高は5%減の1兆1800億円、純利益は14%減の150億円を見込む。受注高は1兆2900億円まで戻るとみている。

パナソニック、連結決算はマイナス幅縮小、同時に新中期計画を発表

[asahi.com 2010年5月7 日]

 パナソニック(大坪文雄社長)は、5月7日、2009年度(10年3月期)連結決算と12年度を最終年度とする新中期計画「GT12(ジー・ティー・トゥエルヴ」を発表した。
 09年度の連結決算は、主力のデジタルAVCネットワークを含め、全事業分野で減収。通期の売上高は、前年同期比0.4%減の7兆4180億円だった。ただし、営業利益では、09年度の固定費削減目標に掲げていた2600億円を上回る3715億円の削減を達成し、前年同期比2.6倍の1905億円で大幅な増益となった。税引前損失は293億円で、前年同期の3826億円の損失に比べマイナス幅が縮小。当期純損失は1035億円(前年同期は3790円億円の損失)だった。
 第4四半期は、エコポイント効果によるテレビの販売が売上げに貢献。売上高は、前年同期比43%増の2兆1981億円に拡大した。営業利益では、前年同期の1816億円の赤字から606億円の黒字に転じている。
 10年度通期の連結業績見通しは、売上高が前年同期比19%増の8兆8000億円、営業利益が同31%増の2500億円とし、全事業分野での増収増益を目指す。税引前利益は1500億円、当期純利益は500億円で、07年度以来の黒字を見込んでいる。
 会見した大坪社長は、「成長への大胆なパラダイム転換」と、環境革新企業への基盤づくり」をテーマにした新中期計画「Green Transformation 2012(GT12)」を発表。新興国での売上高を09年度の4400億円から12年度に7700億円に引き上げるなど、海外事業の拡大を図るとともに、環境貢献の拡大を目指す。
 最終年度となる2012年度の目標として、大坪社長は、売上高10兆円に加え、「営業利益率が5%に達しない事業については、やめるという決意」を表明。また、CO2削減貢献量5000万トンを目指す。
 エアコンや空気清浄機などの「冷熱コンディショニング」、太陽電池や二次電池などの「エナジーシステム」、薄型テレビやデジタルカメラなどの「ネットワークAV」のほか、「セキュリティ」「ヘルスケア」「LED」の六つを重点事業として、新興国を中心とした海外事業の拡大するとともに、ソリューションビジネスの強化や三洋電機とのコラボレーションを推進していく。
 このうちネットワークAV事業は、2012年度の売上高目標として2兆1500億円(年平均成長率約10%)を掲げた。プラズマテレビの3Dモデル構成比を70%、液晶テレビについてはLEDバックライト採用モデルの構成比を60%に拡大する計画。そのほかデジタル一眼レフカメラではシェア10%以上を目指し、事業拡大を図る。
 三洋電機とコラボレーションは、白物家電を中心に重複する製品を、パナソニックの開発・製造に一元化して整理と統合を進め、ラインアップの拡充などの製品強化を行うことで、「海外市場を隈なく攻めていく」(大坪社長)としている。

トヨタ決算 一転して黒字へ

[NHKニュース 4月29日 6時10分]

 トヨタ自動車のことし3月期のグループ全体の決算は、国内外のエコカー購入支援策などで販売が持ち直したことなどから、営業損益はこれまでの赤字の予想から一転して1000億円前後の黒字となる見通しになりました。
 トヨタ自動車は、ことし3月期のグループ全体の決算について、世界的な景気悪化で年度前半に販売が大きく減ったことや、一連のリコール問題の影響などで、これまで本業のもうけを示す営業損益は200億円の赤字になるという見通しを立てていました。しかし、国内外でのエコカーの購入支援策や、中国など新興国市場の拡大で世界での販売台数が720万台余りと大きく持ち直したのに加え、為替レートも想定より円安で推移しました。また、リコールによる販売の落ち込みや費用が想定の範囲内に収まったことなどから、営業損益は一転して1000億円前後の黒字となる見通しになりました。トヨタが営業黒字を計上するのは2期ぶりで、業績の悪化にひとまず歯止めがかかったことになります。

トヨタ系メーカー:主要8社中7社が営業黒字を計上

[2010年4月29日 1時55分 更新:4月30日 0時21分]

 トヨタ自動車系メーカー主要8社は28日、10年3月期連結決算を発表した。全社が減収だったものの、コスト削減などで関東自動車工業を除く7社が営業黒字を計上した。このうちデンソーなど4社は2期連続の赤字を免れ、急速な収益体質の改善を印象付けた。今期は全社が黒字を予想しているが、利益改善のスピードは鈍化すると見ている。
 10年3月期は当初、8社すべてが前期よりも業績が悪化、営業赤字に陥ると予想。しかしコスト削減の徹底で売上高がピークの7割水準でも利益を出せる体質に転換。各国政府のエコカー支援策などによる販売回復で、業績改善が加速した。トヨタの大規模リコールの販売への影響はほとんどなかったという。
 関東自動車は北米向け輸出車の生産が大幅に減り、赤字転落を余儀なくされたが、市場回復などを理由に今期は黒字化を予想する。
 業績回復を受け、全社が設備投資額を増やす。エコカーや新興国向け低価格部品を大量生産できる体制を整え「守りから攻めに転じる」(豊田自動織機の豊田鉄郎社長)。
 ただし今期の営業利益は、日本の新車買い替え補助制度が9月で終わり、販売の失速が懸念されることなどから、微増とみる会社が多い。国内向け高級ミニバンが稼ぎ頭のトヨタ車体は4割近い減益を予想する。資源価格の高騰で材料費が上がる一方、トヨタからの納入価格の引き下げ圧力は強まっており、各社は「引き続きコスト削減に取り組む」(アイシン精機の藤森文雄社長)方針だ。【宮島寛、鈴木泰広】

マツダ3月期決算…新車販売前年割れでも営業黒字に

[レスポンス自動車ニュース 2010年4月27日(火) 18時17分]

 マツダが27日に発表した2010年3月期の連結決算は、営業利益が94億円となり、黒字に転換した。前年同期は283億円の赤字だった。
 国内新車販売は『アクセラ』の投入効果で同1%増の22万1000台となった。しかし、海外は北米が同12%減、欧州もロシアでの販売不振で同26%減となった。中国は同46%増となった。グローバルでの販売台数は同5%減の119万3000第にとどまった。この結果、売上高は、販売減や為替換算の影響もあって前年同期比14.7%減の2兆1639億円と大幅減収となった。
 損益では販売の減少や為替差損をコスト改善でカバーし、経常利益は46億円と黒字に転換した。最終損益は関係会社事業損失引当金と環境対策引当金の計上に伴う特別損失の計上などの影響で64億円の赤字だった。

三菱自動車、純利益も2期ぶり黒字 3月期決算

[asahi.com 2010 年4月28日18時56分]

 三菱自動車が発表した2010年3月期連結決算は、売上高が前期比26.8%減の1兆4456億円、本業のもうけを示す営業利益が同3.5倍の139億円だった。販売台数が1割減って減収となったが、原材料費の値下がりや人件費削減などで5期連続の営業黒字を確保した。純利益も47億円(前期は548億円の赤字)と2期ぶりの黒字となった。
 11年3月期の販売台数はアジア、北米を中心に伸び、10年3月期比17%増の112万台と想定。売上高は同31.4%増の1兆9000億円、営業利益が同3.2倍の450億円になると見込む。
 一方、同社は業務提携先の仏プジョー・シトロエングループ(PSA)と、新たにスポーツ用多目的車(SUV)で提携することを決めた。三菱自の「RVR」の車台を使い、両社でPSA向け新モデルを開発。12年初めに欧州市場に投入する。年5万台をつくる計画という。

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