ホンダ中国工場 労働者のストで生産停止に

ホンダの中国工場が、変速機工場でのストライキの影響で、生産停止に追い込まれたというニュース。

Bloombergのように、「日本メーカーは中国で比較的、現地社員に配慮をして手厚い待遇を心掛けてきた」とする報道もあるが、新入社員の月給約1000元(約1万5000円)にたいし日本人技術者の月給は5万元(約75万円)で、50倍という大きな格差が不満を生んでいるという報道もある(サーチナ)。

変速機工場スト、ホンダ中国4工場の生産停止:読売新聞
ホンダ:中国で車両生産を停止?部品工場スト、賃上げ要求:Bloomberg
ホンダ日本人と中国人従業員の月給は50倍の差、中国メディアが怒りの報道:サーチナ
ホンダの工場でストライキ、給料と日中社員の「格差」に不満か?広東省:サーチナ

いずれにせよ、農村部でも経済発展の始まった中国では労働力不足が広がっており、企業側は労働者の要求を抑えにくくなっている。もはや中国=低賃金という図式では、進出企業もやってゆけなくなっている。給与の格差だけでなく、昇進・人事の問題も含めて、日系企業には、「現地化」の試練が待ち受けているといえる。

変速機工場スト、ホンダ中国4工場の生産停止

[2010年5月27日14時52分 読売新聞]

 ホンダの中国にある完成車を生産する4工場すべての操業が停止していることが27日、明らかになった。
 変速機の製造工場がストライキに突入し、基幹部品が確保できなくなったためだ。
 ストに入った変速機工場は広東省仏山市にあり、17日朝から一部の従業員が、「完成車工場並みの賃金」への引き上げを求めているという。
 この工場は、中国のホンダ向け変速機の大部分を生産しているため、22日から一部の完成車工場で生産が止まり、26日夜から、完成車工場すべてで操業できなくなった。ホンダは地元政府の仲介で労使交渉を続けているが、再開のめどはたっていない。

ホンダ:中国で車両生産を停止?部品工場スト、賃上げ要求(Update3)

[Bloomberg.co.jp 更新日時: 2010/05/27 16:25 JST]

 5月27日(ブルームバーグ):自動車メーカー国内2位のホンダは中国で、部品工場の従業員が賃上げを求めストライキを行っているため、車両生産を停止している。少なくとも29日まで停止し、来週以降については28日に検討する予定だ。ホンダ広報担当の内田智子氏や松浦康子氏が27日、電話取材に明らかにした。
 トランスミッションなどを生産する部品工場で17日からストライキが始まり、24日には普通乗用車「アコード」などを生産する工場(広汽ホンダ、広東省広州市)が部品供給を受けられず生産を停止。26日夜には全4工場で生産を停止した。松浦氏によると、ホンダが中国でストにより生産を停止するのは初めて。影響台数は明らかにしていない。
 国際労働機関(ILO)のチャン・ヒー・リー氏は「今や中国は労働者不足に陥りつつあり、団体交渉の力を持ち始めている」と述べ、中国の経済成長が背景にあると指摘した。
 高木証券投資調査部の勇崎聡次長は「日本メーカーは中国で比較的、現地社員に配慮をして手厚い待遇を心掛けてきた」と述べ、「それゆえに、さらなる厚遇を求めても聞きいれられると思わせてしまった可能性もある」と企業文化の違いを指摘した。
 ホンダ北京事務所のツー・リンジー氏はブルームバーグの電話取材に、地方政府の仲介を受けて交渉が継続していることを明らかにした上で、「地方政府は、ホンダが中国の労働基準を犯していないという見解を示している」と語った。2009年のホンダの売り上げ台数のうち、中国が全体の17%を占める。

ホンダ日本人と中国人従業員の月給は50倍の差、中国メディアが怒りの報道

[サーチナ 2010/05/26(水) 17:33]

 賃金への不満から南海ホンダ部品製造有限公司の従業員は21日夕刻に再びストに入った。同社に入社したばかりの杜園さん(仮名)によると、彼女の月給は約1000元(約1万5000円)ほどだが、日本人技術者の月給は5万元(約75万円)にも及ぶという。
 ホンダ自動車部品製造公司の低技能労働者の月給は、佛山市規定の最低賃金をわずかに上回るほどの給料であり、最近の物価上昇などが従業員の不満を爆発させたようだ。
 中国でも社内の従業員の給与で外国人と中国人で大きな隔たりがある点については、それぞれの国の労働力のコストが異なるという理由から当然のこととして認知されているが、今回のように同じ会社で働く従業員の給与が天と地ほどもかけ離れると、不満感が高まるのは必然といえよう。
 中国メディアでは「これほど対極な立場では、社内の内部管理も難しい」、「中国人スタッフによる自主的で創造性ある業務を期待することも出来ない」とホンダを痛烈に非難した。またホンダの給与体系に対し「やりたい者だけが残ればいい。不満なものは退社せよ」といった管理方針が反映されたものだとホンダの中国人スタッフへの配慮の無さを指摘した。
 当記事を執筆した中国人記者は「ホンダは、現地スタッフのことを、もともとから自社の従業員などとは思っておらず、ただ単に『労働力の一人』として遇しているに過ぎないのである。これは『血汗工場(過酷な労働環境で労働力を搾取される工場)』の管理方針のひとつである。」と怒りを露わにしている。
 当問題は自動車業界は現在中国国内でも大きな発展をしてきた一方で、中国人にはその利益が還元されていない現状が表面化したものと思われる。
 記者は労働者と企業管理層間における「給与調整のためのシステム」を構築することが先決で、特に外資系企業内で働く弱い立場にある中国人スタッフは、労働組合の職能や権利を確立し、外資系企業の上層部と、給与面について実際に交渉が出来る組合システムを早急に構築すべきとと主張しながらも、中国の地方政府が外資系企業に対する賃金の規定を徹底すべきと批判した。(編集担当:松村大介)

ホンダの工場でストライキ、給料と日中社員の「格差」に不満か?広東省

[サーチナ 2010/05/20(木) 17:22]

 広東省深セン市にある台湾系大手のOEMメーカー富士康(フォックスコン)で、今年に入って9人もの従業員が立て続けに飛び降り自殺をした事件が中国を震撼(しんかん)させるなか、日本の自動車メーカーであるホンダ <7267>が「第2の富士康」になるのではないかと危惧(きぐ)されている。
 毎日経済新聞によると、広東省佛山市にあるホンダの部品工場において17日、数百名もの従業員が給料と福利厚生に不満を訴え、ストライキを行った。地元の政府と商工部門の介入によってストライキは1日で終了、協議が行われた。
 協議に参加した人物によれば、部品工場の給料と労働時間は正当なもので、労働規則に反するものではなく、「物価上昇による生活の圧迫」が、従業員たちがストライキを行った主な原因だとされる。19日、地元政府の立ち会いで部品工場と従業員側は協議を行ったが、双方の意見はまだ一致していない。
 従業員側は給料を2000?2500元(約2万6600円?約3万3250円)に引き上げるよう要求しているが、部品工場での労働条件では要求にはとても届かないのが現実だ。部品工場で働く一般的な従業員の給料は1500元(約1万9500円)ほど、各種保険を控除すると手取りは約1211元(約1万6000円)となる。手取り額から住居の賃貸料や食費などを差し引くと、456元(約6000円)ほどしか手元に残らないと試算されている。
 協議に参加した人物は「物価上昇の速度は給料の伸びをはるかに上回っており、従業員側の主張も理解できないわけではない」と語るが、従業員側からは日本のホンダ本社から中国へ派遣される社員との待遇の違いにも不満が募っているという。
 従業員の一人は「派遣されてやってきた20代の日本人には毎月5万元(約65万円)の給料が支払われている。さらに衣食住のすべてが会社持ちであり、毎日300ドルもの手当てがつくというが、1日の手当てだけでも工場で働く従業員2人分の月給に相当する」と語り、「派遣されてきた日本人の中には20代前半の人が数人いる。彼がやっていることは誰でもできることであり、会社に多くを貢献しているとは言い難い」と不満を述べた。(編集担当:及川源十郎)

ホンダは、中国での生産の3割増をめざしていたようですが、隙を突かれて、計画は頓挫してしまうのだろうか。

ホンダ、中国生産3割拡大 広州工場12万台増:日本経済新聞

ホンダ、中国生産3割拡大 広州工場12万台増

[日本経済新聞 2010/5/20 12:51]

 ホンダは中国で四輪車の生産能力を拡大する。主力車「アコード」などを生産する広東省広州市の既存工場を2012年までに拡張。年間生産能力を36万台から48万台へと12万台引き上げる。投資額は100億円強の見込み。年初に内陸の湖北省武漢市に新工場建設を決めたばかりだが、急成長する中国需要の取り込みを急ぎ、投資を積極化する。12年にはホンダ全体の中国での年間生産能力は現状比3割強多い83万台体制になる。
 現地で来週にも発表する。増強するのは、現地合弁企業の広汽本田汽車(広州市)が持つ2工場のうちの一つ「増城工場」。同工場内に車両組立用の生産ラインを1本新設。年産能力を現状の12万台から24万台に引き上げる。販売好調な「アコード」のほか、合弁相手の広州汽車と新規に立ち上げる新ブランド「理念」の新型車の生産などにあてる予定。
 ホンダの現在の中国生産能力は年間61万台。年初に武漢市に新工場「武漢第2工場」の建設を発表し、12年までに約10万台の能力増強を図るとした。さらに今回、増城工場の能力増強分12万台が加わり、12年には中国で83万台の生産体制が整う。
 トヨタ自動車も先月、延期していた長春市の「第2工場」の建設を再開すると発表。中国内の生産能力を12年までに年間92万台にまで増やす。日産自動車も今月初め、広州市で「第2工場」の建設を開始したと発表。12年には中国での生産能力を年間90万台にまで引き上げる計画だ。
 中国の新車販売は急ピッチで伸び続けており、1?3月の3カ月間の販売分だけで、10年度の日本の国内需要見通しの465万台に並んだ。4月も前年同月比34%増の約155万台と高水準を維持。年間でも昨年実績の1364万台を大幅に上回り、1500万台以上の販売達成が確実視されている。

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