あらためて勉強します 河音能平著作集1『中世の領主制と封建制』

河音能平著作集1『中世の領主制と封建制』(文理閣)

2003年になくなった日本中世史研究者の河音能平氏の著作集が文理閣から出版されることになり、1冊目の『中世の領主制と封建制』を手に入れました。同巻は、1971年に刊行された『中世封建制成立史論』(東大出版会)所収の論文を中心に、その後に発表された関連論文を収録しています。

もともと私の専攻は日本近世史であって、中世史ではありません。近世史研究者の多数は、安良城盛昭説に従って、中世=家父長制的奴隷制、近世=封建的小農、ということですませていますが、史料的にこれをどう裏づけるかは、なかなか単純ではありません。(まあ、中世=家父長制的奴隷制説の前提となる、古代・律令制=総体的奴隷制(あるいは国家的奴隷制)説自体も、具体的にどう考えるかはなかなか難しいのですが)

最近では、「日本には古代はなかった」とか「封建制概念は放棄すべき」というような議論も出てきており(私は賛成しませんが)、社会構成体として日本の古代、中世、近世をどう考えるかは、なかなか興味深い問題です。

ということで、あらためて勉強したいと思います。

【書誌情報】
著者:河音能平(かわね・よしやす)/書名:河音能平著作集第1巻 中世の領主制と封建制/出版社:文理閣/刊行年:2010年9月/定価:本体5,000円+税/ISBN978-4-89259-631-5

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  1. 「日本には古代はなかった」とか「封建制概念は放棄すべき」というような議論をしている一人ですが、河音能平さんの著作集の第三巻の解説を私のブログにあげておきました。それから日本に古代はなかったと論じた。上海の大学での講演も、ブログからリンクしているHPの方にPDFをあげておきました。いつも、ページをよんでいるので、私も、ブログを始めることにしました。

  2. 保立先生、お久しぶりです。

    さっそく先生のブログ、拝見いたしました。Twitterが流行りだして、ブログはもう古いなどと言われておりますが、情報発信ツールとしても、また、個人の備忘録的なツールとしても、なかなか便利です。

    さて、「古代」やら「封建制」については、私もいろいろと考えるべきテーマがあると思っております。とりあえず、関口祐子さんの研究をなんとかものにしたいと思っているのですが、なかなか勉強が進みません。

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