学生の4人に1人学費払えず中退…

ささやかな思考の足跡で紹介されていた記事。

4人に1人という高い割合で学生が学費を払えずに退学していくというのもは、もちろん沖縄という地域の問題もあるだろう。しかし、学費を払えずに退学する学生が増えているというのは、多少程度の違いはあっても、いまや全国共通の問題。深刻である。

世の中には、大学の質の低下や、学生は遊び呆けているかのようにいう向きもなくはないが、大学の4年間は、与えられるのではなく、自分でみずから課題を見つけて学ぶことのできる唯一の期間。若者が社会的な自覚も強めながら、大きく成長できる大切な時期でもある。それが、経済的な理由で断念させられるというのはあまりに悲しい。

4人に1人学費払えず中退 加藤沖大学長ら報告:琉球新報

4人に1人学費払えず中退 加藤沖大学長ら報告

[琉球新報 2010年9月26日]

 全国の医療・福祉関係者とその労働組合員らでつくる中央社会保障推進協議会は25日、那覇市内のホテルで「子どもの貧困を考える」をテーマに講演会を開いた。講演では経済的理由で4人に1人が大学を中退する現状や、県外との格差について報告があった。県外から約120人を含む総勢250人余が参加した。
 元コザ児童相談所所長の山内優子さん、加藤彰彦沖縄大学長、嘉数よしの沖縄タイムス記者が登壇。
 加藤学長は「沖縄大学は最近の調査で、年間4人に1人が退学していることが分かった。その理由の9割近くが学費が払えないという経済的理由だった」と報告。学費をためてから復学するなど多くの学生から相談を受けたと話した。
 山内さんは終戦から復帰するまでの27年間に、県外との制度格差が広がり今に続くと指摘。公設化が進まない学童保育や1年保育が中心となっている県内の幼稚園など制度的な遅れがあるとした上で「子どもの政策が後回しにされてきた結果。児童相談所の児童福祉司は、人口比で10万人に1人の配置だが、児童の人口が多い沖縄は、児童人口比で増やすべきだ」と課題を挙げた。
 嘉数記者は、小中学校の教師を対象にした調査で、家庭の経済状況が厳しい子どもが増えている現状が浮き彫りになったとし「教師と福祉関係者が連携して貧困の連鎖を断ち切る努力が必要」と強調した。

この記事を見ていたら、琉球新報にはさらにこんな記事も出ていた。高校授業料が無償化されたからといって、学校で必要なもろもろの経費の負担がゼロになったわけではない。

困窮家庭が孤立 高校徴収金払えず/福祉援助届かず:琉球新報

困窮家庭が孤立 高校徴収金払えず/福祉援助届かず

[琉球新報 2010年9月27日]

 九州・沖縄地区子ども支援ネットワーク交流学習会などが主催する学習会が26日、那覇市の沖縄大学で開かれ、約70人が参加した。行政や学校、福祉分野から5人が報告。県立高校の授業料無償化以降も学校徴収金が払えない家庭が多数存在する実態や必要な福祉的支援が届いていない現状など、子どもを取り巻く環境を指摘。厳しい経済状況にある世帯の孤立化が沖縄でも進んでいる現状への危機感から「人や制度を知ることで、目の前の子どもたちを支援できる」として、支援機関や関係者の連携の重要性を確認した。
 県立高校職員は、4月から年間約12万円の授業料が無償化されたことで滞納問題の解消と保護者の負担軽減を期待したが、実際には「在籍生徒の約1割が学校徴収金を納入できない状態だ。経済悪化で苦しい家庭が増えている」と報告。「奨学金も大半が貸与型で返還義務がある。就職も厳しく、返還できない生徒も増えている」と話した。
 森川特別支援学校の金城馨教頭は「経済的に厳しく、子どもたちが学びに集中できない状況がある」と県内の実情を懸念。「家族が社会から孤立し、必要な支援が届かない状況もある。各種支援は申請しないと受けられない。身近にいる人が(窮状に)気付いて伝えないといけない」と指摘した。
 那覇市子育て応援課の山城いと子主査は「『みんなが子育てを応援しているんだよ』と気付いてもらえるよう情報を伝えていきたい」と強調。石垣市で障がい者を支援する「大浜工房」の津嘉山航施設長は「生まれてから保育園、幼稚園、小中高、卒業後とライフステージに応じた支援が必要だ」と話した。
 学習会の事務局を務める福岡県大牟田市立白光中学の江崎文寿教諭は「今の社会は大人も子どもも孤立している」と指摘し、「ネットワークは人を助ける。制度をすべて知ることは難しいが、知っている人につなげばいい」と呼び掛けた。
 コーディネーターの加藤彰彦沖大学長は、子どもたちを支援するために(1)県内の実態調査(2)行政や民間等による横断的組織の創設(3)ソーシャルワーカーの養成―の必要性を訴えた。

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