すべては財界の言うとおり

菅政権の政府税調が、法人税の5%引き下げの方針を固めた模様。当初は、その代わりに、さまざまな優遇減税措置を見直して、代わりの財源を確保するといっていたが、大企業が多大な恩恵をこうむっている研究開発特別減税とナフサの免税措置見直しは見送りに。

それで思い出したのが、数日前の日本経団連・米倉弘昌会長の、減税と引き換えに課税ベースを拡大するなら、「もう結構と言わざるを得ない」という発言。政府税調の方針は、この米倉発言のとおり。やっぱり民主党は財界のいいなりになったのね。

法人税、来年度5%幅引き下げで最終調整 政府税調:朝日新聞
経団連会長、課税ベース拡大なら「もう結構」:日本経済新聞

法人税、来年度5%幅引き下げで最終調整 政府税調

[asahi.com 2010年11月12日3時6分]

 政府税制調査会は11日、来年度税制改正で法人税の税率を5%幅引き下げる方向で最終調整に入った。国と地方を合わせた実効税率は40.69%だが、そのうち国税の基本税率(30%)を引き下げる。現在検討している企業向けの減税措置の縮小などによる財源の確保策では引き下げ分を穴埋めできないが、企業の投資拡大を促す効果もあるとして、減税が先行することを容認する。
 法人税率引き下げは、1999年に基本税率34.5%を30%にして以来12年ぶり。中国や韓国は実効税率を20%台まで下げたほか、ドイツも先進国で最低水準の29.41%にするなど、各国では「引き下げ競争」が進んでいる。日本企業が国際競争をするうえで不利な状況になっており、菅直人首相は成長戦略の柱として、年内に結論を出すよう指示していた。
 政府税調は、6月に閣議決定した「新たな減税を実施する場合はそれに見合う財源を確保する」との方針を踏まえ財源案の検討を進めてきた。
 5%幅引き下げると、1兆円を超える減収になる。政府税調は、赤字を翌期以降の黒字と相殺できる「繰り越し欠損金」を見直す。これにより過去に不良債権処理で巨額赤字を計上し、税金を払ってこなかった大手銀行などに負担を課す。また、資産の目減り分を経費として損金算入できる「減価償却」の見直しや「証券優遇税制」の廃止による増収策もとる。ただ、これでも法人税率引き下げに見合う金額には達しない見通し。
 産業界が縮小に反対している研究開発税制は小幅な見直しにとどめ、石油化学製品の原材料となるナフサへの課税は見送る方針だ

経団連会長、課税ベース拡大なら「もう結構」 法人税下げで

[日本経済新聞 2010/11/8 20:47]

 日本経団連の米倉弘昌会長は8日の記者会見で、政府が検討する法人税率の引き下げについて「経済成長のため、中長期的に見てもっと真剣に考えてほしい」としたうえで、減税と引き換えに課税ベースを拡大するなら、「もう結構と言わざるを得ない」と語った。
 「海外からも日本は経済成長と言いながら逆向きの話をしているふうに映る」と批判。検討対象となっている石油化学原料ナフサの免税措置の見直しについても「そうなれば日本には石油化学産業はなくていいことになる」と指摘した。
 政府が環太平洋経済連携協定(TPP)について協議開始を決めたことに対し、「大きな一歩を踏み出した」と評価。これに関連して「経済連携協定(EPA)に伴う人の移動も大いに促進すべき問題だ」として、法制面の整備も含め、移民の受け入れを積極化すべきだとの見解を示した。

ちなみに、日本経団連のホームページで公表されている米倉会長の発言では、「課税ベースを拡大するなら、もう結構」という発言は載っていない。公式に会長発言として発表するには、あまりに露骨過ぎたのだろう。

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