悪態三昧 映画「人生万歳!」

映画「人生万歳!」

仕事始めのあと、今月で閉館となる恵比寿ガーデンシネマで、映画「人生万歳!」を見てきました。(今年2本目)

チラシには、こんなふうにストーリーが紹介されています。

 かつてはノーベル賞候補になりながら、いまではすっかり落ちぶれてしまった物理学者ボリス。ある夜、アパートの前で、田舎町から出てきた若い娘、メロディに声をかけられる。寒さで凍える彼女を気の毒に思ったボリスは、数晩だけという約束で泊めてやることにする。ところが、世間知らずのメロディは、冴えない中年男のボリスと暮らすうちに、彼こそは“運命の相手”だとすっかり勘違いしてしまう。そのうえ、愛する娘の後を追って、メロディの両親が相次いで上京したことから、自体はますますややこしいことに…… 年齢も知能指数もかけ離れた2人の“あり得ない”恋愛の行方は、果たしていかに?!

これを読むと、両親がやってきて、年の離れた娘の結婚に反対してドタバタ騒ぎが起こるというふうに思うでしょう。しかし、実際のストーリーはだいぶ違っていました。(^^;)

ともかく、このボリスがすごいキャラです。

彼は、ともかく終始悪態をつきまくってます。字幕で眺めていても、まあ、よくここまで……と思うほど。子ども相手にチェスを教えているのですが、ヘボな手を打とうものなら、子どもだって容赦なくボロクソです。最初にメロディを部屋に泊めてやる場面だって、とても「気の毒に思った」といえるようなセリフは出てきません(もちろん、なんだかんだ言って、結局、泊めてやるのだから「気の毒に思った」のはその通りでしょうが)。ところが、その「陳ね者」と、彼のところに転がり込んだ世間知らずの田舎娘とが、なぜか不思議とウマがあってゆくのです。しかし、そこらあたりは、まだ、ちょっとひねくれたラブストーリーという程度。ところが、彼女の母親が登場したあたりから、話は意外な大展開?を見せてゆきます。そのうち父親も登場しますが、それはとっくの昔に事態がややこしくなったあとです。(^_^;)

ともかく、宗教保守派にたいする悪態ぶりは徹底しています。それだけでも十分楽しめるのですが、そのうちに、パロディにされているのは、宗教保守派なのか、それともそれに辟易しているリベラルなニューヨーク市民なのか、もうすべてがひっちゃかめっちゃかになってきます。

このボリス役のラリー・デヴィッドが、なかなかの名演技。下手にやったら、ただの「嫌な奴」になってしまうキャラクターですが、メロディの「尺取虫並みの知性」をなじりながら、だんだんと彼女に惹かれていく様子がほほえましいぐらいです。メロディというキャラクターもなかなか魅力的な役柄ですが、それを演じているエヴァン・レイチェル・ウッドがこれまた魅力的です。

ウディ・アレンの作品は世間的には好みが分かれるし、僕自身、これは絶対だめだと思う作品も多々あります。でも、本作品はおすすめです。

映画『人生万歳』公式サイト

【映画情報】
監督・脚本:ウディ・アレン/出演:ラリー・デヴィッド、エヴァン・レイチェル・ウッド、パトリシア・クラークソン/原題:Whatever Work/アメリカ 2009年

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