さて、中東諸国はどうなるか

さて、相撲騒ぎより大事なのは中東情勢。チュニジア、エジプトだけでなく、イエメン、ヨルダンでも政権交代を求める街頭活動が盛んになっている。しかし、専制とか貧富の格差ということでいえば、中東には、もっと深刻な国がいくらでもある。形式的な議会さえ存在しない王国だって、まだまだある。中東諸国が本格的に「国民が主人公」の政治に踏み出して、偏在する冨をもっと広く国民が享受できるようになったら、どれほど世界政治が変わることだろう。アメリカが、イスラエルといっしょになって中東を支配して、特定の国を目の敵にするようなことは、もはや通用しなくなる時代が、いよいよ近づいているのかも知れない。

しかし、さしあたりは、それぞれの国内の動きがどうなっていくのか。注目すべきは、どういう政治勢力がどんな要求をかかげて登場するか、なのだが、アメリカ目線でしか世界情勢を見ようとしない日本のマスメディアでは、さっぱり分からない。

イエメン大統領、2年後退陣を表明 世襲制にも反対:AFPBB News
イエメンで大規模反政府デモ、チュニジアから波及:AFPBB News
反政府デモ続くヨルダン、国王が首相更迭:AFPBB News
ヨルダン:デモ継続呼びかけ 収束は不透明:毎日新聞

イエメン大統領、2年後退陣を表明 世襲制にも反対

[AFPBB News 2011年02月03日 09:25 発信地:サヌア/イエメン]

【2月3日 AFP】野党勢力からの退陣要求が高まるイエメンのアリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)大統領は2日、終身大統領制を可能にする憲法改正案を凍結すると表明した。
 北イエメン時代の1978年から政権の座にあり、2013年で任期が切れるサレハ大統領は、議会で演説し、「任期は延長しない。(大統領の)世襲制にも反対だ」と言明。デモの中止を求めた。
 首都サヌア(Sanaa)では前週末まで、大統領の退陣を求めるデモがほぼ毎日のペースで続けられてきた。野党指導者らは、3日を「怒りの日」とし、全国規模の反政府デモを行うと予告していた。
 野党指導者らは、サレハ大統領の発言には満足しておらず、3日のデモは予定通り行うとしている。

イエメンで大規模反政府デモ、チュニジアから波及

[AFPBB News 2011年01月28日 12:14 発信地:サヌア/イエメン]

【1月28日 AFP】チュニジアやエジプトで政府に対する市民の抗議活動が広がる中、アラブ最貧国のイエメンでも27日、30年以上政権の座に就くアリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)大統領の退陣を求める数千人規模の反政府デモが行われた。
 首都サヌア(Sanaa)では4か所で野党勢力主導の抗議デモが行われ、参加者らは口々に「30年も政権に居座れば十分だ」「(チュニジアのベンアリ前大統領は)たった20年で去った」などのスローガンを声高に叫んだ。
 前日26日には、港町アデン(Aden)で28歳の男性が抗議の焼身自殺を行ったという。イエメンで市民が抗議のため焼身自殺をするのはこの男性で4人目。
 こうした動きに対し、ムタハル・ラシャド・マスル(Motahar Rashad al-Masri)内相は、イエメン国内でのデモにはチュニジアの「ジャスミン革命」との類似性は見られないと否定。「イエメンはチュニジアとは違う。イエメンは民主国家だ」とAFPに述べた。
 1978年から政権の座にあるサレハ大統領は2006年、任期7年で再選された。現在は、終身大統領制を可能にする憲法改正案の審議が議会で進んでいるが、野党は反発している。

反政府デモ続くヨルダン、国王が首相更迭

[AFPBB News 2011年02月02日 09:29 発信地:アンマン/ヨルダン]

【2月2日 AFP】反政府デモが続いているヨルダンで、アブドラ・ビン・フセイン国王(King Abdullah II)は1日、サミル・リファイ(Samir Rifai)首相を更迭し、マルフ・バヒト(Maaruf Bakhit)元首相を後継首相に指名した。
 王室は、「バヒト氏の任務は、真の政治改革を早急に実施し、民主化を推進し、国民に安全かつまっとうな生活を保障すること」とする声明を発表した。
 この人選に有力野党のイスラム原理主義政党「イスラム行動戦線(Islamic Action Front、IAF)」は反発。同党幹部のザキ・バニ・ルシェイド(Zaki Bani Rsheid)氏は、「バヒト氏は改革を断行できる人物ではない」と批判した。
 リファイ首相は最近、国民生活向上対策費として国庫から約5億ドル(約400億円)を拠出したが、首都アンマン(Amman)などでは政治・経済改革を求めるデモがここ3週間続いている。

ヨルダン:デモ継続呼びかけ 収束は不透明

[毎日新聞 2011年2月2日 22時17分]

 【エルサレム花岡洋二】ヨルダンのリファイ内閣が1日、総辞職し、アブドラ国王がバヒート元首相を首相に任命したが、前首相の経済政策に対する抗議デモの中核を担う穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」の政治部門「イスラム行動戦線(IAF)」幹部は民主化促進を求めてデモの継続を呼びかけており、事態が収まるかは不透明だ。
 ヨルダンでは高失業率や食料価格高騰に対する不満を背景に、チュニジア政変やエジプトの大規模デモに触発された数千人規模のデモが3週続けて発生していた。
 デモにはイスラム系組織のほか、労働団体などが加わる。
 ヨルダンは国王が最高権力者の立憲君主制で、国王は09年にも下院解散と首相交代を断行し国民の不満の沈静化を図っており、今回も同様の構図だ。
 新首相任命後、IAFのマンスール代表はAFP通信に「デモを中止する理由はない」と語った。IAFは経済政策への批判に加え、国王でなく国会が首相を指名する議院内閣制への移行など、民主化促進を求めているが、アブドラ国王の退陣は求めないことを繰り返し表明している。
 99年に即位したアブドラ国王は、欧米諸国と関係が強く、中東和平での仲介役など外交をも一手に引き受けている。内政では民主化を約束しているが、大きな進展はない。人口の6割以上を占めるパレスチナ難民が政治面で正当に代表されていないとの疎外感を深める一方、先住ベドウィン系ヨルダン人は失業問題の直撃を受けており、大きな不安要素となっている。
 ヨルダンのデモの動向はサウジアラビアなど王制を敷く他のアラブ諸国への影響も大きく、注目されている。

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