解散・総選挙をめぐる国民世論はまだまだ揺れている

産経新聞による世論調査。「予算や予算関連法案が年度内不成立なら解散すべき」が45%を占める一方で、次の衆議院選挙の時期については、「できるだけ早く」は23%しかなく、「会期末の夏頃」が35%、今年後半以降が37%(「今年後半」11%、「来年中」4%、「任期満了または再来年」22%)と割れている。解散・総選挙をめぐる国民世論はまだまだ揺れているようだ。

【世論調査】内閣支持率、初の20%割れ18% 不支持7割弱 「予算年度内不成立なら解散」45%:MSN産経ニュース
【世論調査】小沢氏、民主党に厳しい視線 小沢系造反劇は不評:MSN産経ニュース
【世論調査】質問と回答(2月26、27日調査):MSN産経ニュース

小沢一郎氏への処分については、「もっと重い離党勧告や除名にすべきだった」55%、「離党も議員辞職もしないことは納得できない」68%、「証人喚問に応じるべきだ」88%、など、引き続き厳しい批判の目が向けられている。

消費税増税についての質問では、「引き上げは容認できない」は22%で、消費税増税を容認する世論が多数のように見えるが、その中身は、「7%まで」24%、「10%まで」43%で、「容認できない」と合わせると、これらで89%になる。とても財界がたくらむような、消費税15%あるいはそれ以上などという消費税増税を国民は容認していないことが分かる。

内閣支持率、初の20%割れ18% 不支持7割弱 「予算年度内不成立なら解散」45%

[MSN産経ニュース 2011.2.28 11:38]

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が26、27両日に実施した合同世論調査で、菅直人内閣の支持率は18.7%と、前回(12、13両日実施、産経新聞社調査)から2ポイント下がり、過去最低を更新した。20%を割ったのは、政権発足後初めて。不支持率は66.7%で3.8ポイント上昇した。
 平成23年度予算案や予算関連法案が年度内に成立しない場合、45.2%が衆院の解散を、24.2%が退陣を求めた。引き続き政権運営にあたるべきとの回答は26.2%だった。また、予算成立のために野党案を取り入れるよう求める意見は80.9%に達した。
 政治資金規正法違反事件で強制起訴された民主党の小沢一郎元代表に対し、同党が「党員資格停止」処分を下したことについては、76.6%が肯定的に受け止めた。
 小沢氏への処分に反発し、小沢氏に近い衆院議員16人が会派離脱を表明したことについては64.8%、同じく松木謙公衆院議員の農水政務官辞任には56.3%が「評価できない」と否定的な見解を示しており、小沢氏側への有権者の厳しい視線が鮮明となった。
 米軍普天間飛行場の県外移設断念の理由として挙げた在沖縄米海兵隊の抑止力を「方便だった」とした鳩山由紀夫前首相に関しては、議員辞職を求める意見が59.9%に上った。
 首相が「政治生命を懸ける」とした消費税を含む税と社会保障の一体改革への取り組みについては、「評価しない」が54.1%、「評価する」の33.7%を大きく上回った。
 民主党が公約の目玉に掲げながら、法案成立が難しくなっている子ども手当については、53.1%が「制度を続けるべきではない」と回答した。
 また、消費税率が引き上げられる場合、「10%まで容認できる」が42.7%で最も多く、「7%まで」が24%で続いた。
 ニュージーランド南島のクライストチャーチ付近で発生した地震への日本政府の初動対応については72.1%が「評価する」と回答した。

小沢氏、民主党に厳しい視線 小沢系造反劇は不評

[MSN産経ニュース 2011.2.28 20:39]

 合同世論調査では、強制起訴された小沢一郎民主党元代表や民主党への世論の厳しい視線が浮き彫りになった。
 小沢氏が国会の証人喚問に応じるよう求めたのは88.4%と圧倒的多数だった。民主党が小沢氏を「党員資格停止」処分にしたことには76.6%が「よかった」とした。しかし、54.8%がもっと重い離党勧告や除籍の処分を行うよう求め、世論が民主党の処分に納得していないことも示した。小沢氏が離党も議員辞職もしなかったことに「納得できない」人は67.6%にのぼった。
 小沢氏への処分に反発した民主党衆院議員16人が同党会派離脱を表明したことには64.8%が、小沢氏側近の松木謙公衆院議員の農水政務官辞任には56.3%が、それぞれ「評価できない」と回答した。小沢氏に近い民主党議員が菅直人首相の退陣を求める動きにも55.7%が「評価しない」としており、小沢系議員の“造反劇”にも厳しい評価が出た。

質問と回答(2月26、27日調査)

[MSN産経ニュース 2011.2.28 20:43]

■質問と回答

【問】菅直人内閣を支持するか

支持する18.7(20.7) 支持しない66.7(62.9) 他14.6(16.4)

【問】どの政党を支持するか

民主党15.1(18.0) 自民党19.2(18.2) 公明党5.9(4.1) みんなの党7.0(7.1) 共産党2.8(2.7) 社民党1.0(1.0) 国民新党0.4(0.4) たちあがれ日本0.7(0.3) 新党改革0(0.2) 他政党1.5(2.0) 支持政党なし45.2(44.9) 他1.2(1.1)

【問】菅内閣について、次のものを評価するか

《首相の人柄》
評価35.8 評価しない53.8 他10.4

《首相の指導力》
評価7.2 評価しない86.0 他6.8

《景気・経済対策》
評価10.6 評価しない79.0 他10.4

《外交・安全保障政策》
評価9.9 評価しない77.8 他12.3

《北方領土問題への対応》
評価9.0 評価しない78.2 他12.8

《民主党の平成21年衆院選マニフェストの見直し方針》
評価44.2 評価しない43.6 他12.2

《消費税含む税と社会保障の一体改革への取り組み》
評価33.7 評価しない54.1 他12.2

《環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への取り組み》
評価33.6 評価しない38.6 他27.8

《ニュージーランド大地震への初動対応》
評価72.1 評価しない18.3 他9.6

《首相の政権維持への意欲》
評価26.6 評価しない60.9 他12.5

【問】平成23年度予算案や予算関連法案が年度内に成立しない場合、首相がとるべき対応は

内閣は退陣するべき       24.2
衆議院を解散するべき      45.2
引き続き政権運営にあたるべき  26.2
他                4.4

【問】強制起訴された民主党の小沢一郎元代表への「党員資格停止」処分について次の考え方は当てはまるか

《処分されたことはよかった》
思う76.6 思わない15.9 他7.5

《もっと重い離党勧告や除名にあたる除籍にすべきだった》
思う54.8 思わない35.0 他10.2

《小沢氏が離党も議員辞職もしないことは納得できる》
思う25.6 思わない67.6 他6.8

《小沢氏は国会での証人喚問に応じるべきだ》
思う88.4 思わない7.7 他3.9

《首相は小沢氏をめぐる問題でリーダーシップを発揮していない》
思う79.2 思わない15.4 他5.4

【問】最近の政治の動きについて次の考え方は当てはまるか

《小沢氏に近い民主党衆院議員16人が離党せずに国会の民主党会派から離脱を表明したことは評価できる》
思う24.4 思わない64.8 他10.8

《小沢氏に近い松木謙公農水政務官が首相の政権運営や小沢氏の処分などへの不満から辞任したことは評価できる》
思う34.9 思わない56.3 他8.8

《民主党内の小沢氏に近い議員からの、首相退陣を求める動きは評価できる》
思う33.1 思わない55.7 他11.2

《野党が23年度予算関連法案に反対するのは納得できる》
思う48.6 思わない38.1 他13.3

《子ども手当制度は続けるべきだ》
思う40.4 思わない53.1 他6.5

《首相は予算案や関連法案成立のために野党の提案を取り入れるべきだ》
思う80.9 思わない8.4 他10.7

《今の政治状況で首相が退陣した場合、次の首相は総選挙で国民に信を問うべきだ》
思う88.4 思わない7.9 他3.7

《普天間基地移設問題で「抑止力は方便」と発言した鳩山由紀夫前首相は議員辞職するべきだ》
思う59.9 思わない32.0 他8.1

《民主党中心の政権がもうしばらくの間続いたほうがよい》
思う41.3 思わない47.4 他11.3

【問】首相の民主党代表としての任期は来年9月までだが、菅政権はどれくらい続くと思うか

今年春ごろ            29.1
今年夏ごろ            38.5
年内               15.5
来年秋まで             8.2
来年秋以降も続く          3.6
他                 5.1

【問】現在の衆議院議員の任期は再来年の秋までだが、次の衆院選はいつごろ行うのが適切か

できるだけ早く          22.8
通常国会会期末前後の今年夏ごろ  34.6
今年後半             11.1
来年中               3.7
任期満了、またはそれに近い再来年 22.2
他                 5.6

【問】日本の首相にふさわしいのは(敬称略)

枝野幸男1.4 岡田克也8.1 小沢一郎4.1 海江田万里0.7 菅直人3.8 仙谷由人0.7 野田佳彦0.9 前原誠司10.2 与謝野馨0.7 蓮舫4.4 その他の与党議員1.8 石破茂6.2 小泉進次郎3.6 谷垣禎一2.0 舛添要一5.8 渡辺喜美4.9 その他の野党議員3.5 ふさわしい人はいない30.5 他6.7

【問】いま衆院選が行われるなら比例代表でどの政党に投票するか

民主党21.8 自民党27.4 公明党6.4 みんなの党14.8 共産党3.9 社民党1.6 国民新党0.5 たちあがれ日本1.3 新党改革0.5 その他の政党9.6 他12.2

【問】消費税の税率が引き上げられる場合、どの程度なら容認できるか

7%まで            24.0
10%まで           42.7
15%まで            6.7
15%を超えてよい        3.0
引き上げは容認できない    22.3
他               1.3

【問】今の政治を信頼しているか、信頼していないか

信頼している10.7 信頼していない83.7 他5.6

 (注)数字は%。( )内の数字は前回2月12、13日の本社世論調査結果。「他」は「分からない」「言えない」など

 ■世論調査の方法 調査エリアごとの性別・年齢構成に合わせ、電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で電話をかけ、算出した回答数が得られるまで調査を行った。調査対象は全国の成年男女1000人。

ちなみに、「財政再建のためには消費税増税もやむを得ない」という意見もあるが、「毎日新聞」2月20日付の記事によれば、消費税を15%に上げたとしても、内閣府のシミュレーションでは「財政赤字の膨張が止まらない」のだ。消費税増税で財政再建をやろうという考え方そのものが、すでに破綻していると言わざるを得ない。

明日はある…か?:消費税・考/1 「15%でも財政悪化」 内閣府の試算、お蔵入り:毎日新聞

明日はある…か?:消費税・考/1 「15%でも財政悪化」 内閣府の試算、お蔵入り

[毎日新聞 2011年2月20日 東京朝刊]

◇昨年5月 鳩山首相、菅財務相は言葉を失った

 昨年5月上旬。東京都内のホテルの一室で、鳩山由紀夫首相、菅直人副総理兼財務相、平野博文官房長官(いずれも当時)は、配られたグラフを見つめ「うーん」とうめいたまま、言葉を失った。
 消費税を14年から5年間、(1)毎年1%ずつ10%まで引き上げる(2)2%ずつ15%まで引き上げる??の2ケースを想定し、内閣府が作成した「消費税増税シミュレーション」。医療・介護など現行の社会保障制度維持を前提に、国と地方の借金(長期債務)残高が国内総生産(GDP)比でどうなるかを示した折れ線グラフは、15%のケースでも右上がりに反り返り、財政赤字の膨張が止まらないことを示していた。
 ところが、この試算に衝撃を受けたはずの菅氏は首相就任後、「消費税10%」を唱えた。参院選の公約で10%を提案していた自民党に抱きつくため、「全く足りないと分かりながら腰だめの数字を打ち出した」(政府高官)のだ。政府内で「公表すべきだ」との声もあった「増税シミュレーション」は、お蔵入りになった。

    ◇

 89年の消費税導入時、日本の借金残高はGDP比で約60%(約250兆円)と英国の43%、フランスの約40%よりやや悪い程度で、税率を5%に上げた97年も96%だった。財政状況は今よりかなり余裕があり、消費税は「所得税など直接税に偏った税制の是正や、景気対策などの所得減税による税収減の穴埋めに使われてきた」(加藤寛・元政府税制調査会会長)。
 しかし、97年の山一証券破綻などの金融危機を転機に状況は一変。長期の景気後退に、自民党政権は大型財政出動と減税を繰り返し、社会保障費増大も重なって財政赤字の拡大は加速した。10年度末の借金残高はGDP比180%超(約870兆円)と財政危機に陥ったギリシャの130%を大きく上回る。消費税は「財政悪化に歯止めをかける最後の手段」になりつつある。
 「日本が危機になっていないのは、銀行が国債を買い続けている結果、国債価格の急落(金利急騰)が避けられているためだ」。大蔵事務次官経験者はこう話す。だが、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は今年1月、日本国債をダブルAからダブルAマイナスに格下げし、市場の信頼は崩れつつある。ギリシャは財政危機で長期金利が一時、10%近く跳ね上がった。日本で長期金利が2%上がれば、14年度の国債の返済、利払いに充てる費用は、財務省試算の27・1兆円から35・6兆円に跳ね上がる。峰崎直樹・内閣官房参与は「財政改革が遅れれば、日本はデフォルト(債務不履行)に陥る」と断言する。

    ◇

 「長期金利が1%上がれば、大手行全体で保有国債に2兆円超の評価損が生じる」。自民党が国債暴落に備えて発足させた「Xデープロジェクト」(座長・林芳正参院議員)の2月16日の会合で、梅森徹・企画局審議役ら日銀幹部は、こう警告を発した。銀行が経営危機を避けようと国債売却に走れば、国債は暴落し財政は一気に破綻する。巨額財政赤字を放置してきた結果、その毒は日本経済の総身に回り、官民もろとも奈落に突き落とされようとしている。

    ◇

 民主党政権が進めている「税と社会保障の一体改革」。社会保障の財源を賄い、財政危機に対応した消費税引き上げには、どのような課題があるのか。政治や世論の動き、経済・財政状況などの観点から検証した。

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