アメリカ政府は原発80km圏外への避難を勧告

米軍は、放射線被曝を避けるため、軍関係者に福島第1原発から50マイル(約80km)圏内への立ち入りを原則禁止にしました。また、それとは別に、米政府の指示にもとづいて、在日アメリカ大使館は、原発80km圏内に居住するアメリカ人にたいして、圏外退避を勧告しました。

「予防的措置」だけれども、そうした準備をおこなうべき段階ということなのだろう。

米軍、福島原発80キロ圏内からの避難命令:WSJ.com
米大使館、原発80キロ圏内居住者に避難勧告 予防的措置:日本経済新聞

米軍、福島原発80キロ圏内からの避難命令

[WSJ.com 2011年 3月 17日 8:07 JST]

 米国防総省は16日、福島第1原子力発電所からの放射能被ばくを避けるため、少なくとも50マイル(80キロメートル)圏から避難するよう軍関係者に命じた
 国防総省が設定した範囲は、日本政府が先に設定したものよりも大きい。日本では原発から20キロ圏の避難と20〜30キロ圏内の屋内退避が指示されている。米政府はこれまで、日本にいる米国人は日本政府の勧告に従うよう求めていた。
 在東京米大使館は15日、米国人は20キロ圏から離れるよう勧告。また同日出された米原子力規制委員会(NRC)の声明は「日本政府が勧告した措置は、米国が同様の状況下で取る措置と同じだ」としていた。
 これとは別に、ホワイトハウスは16日、原発から80キロ圏内にいる米国人は避難するよう勧告した
 カーニー米大統領報道官によると、ジャッコNRC委員長は原発状況の「悪化」に鑑みてオバマ大統領に勧告した。同報道官は、避難の支援が必要な米国人は在日大使館に連絡を取るよう求めている。
 ラパン米国防総省副報道官は16日、記者会見し、在日米軍は原発から80キロ以上離れるよう命令を受けたと述べるとともに、これは予防措置として「米軍だけに対して」出されたと指摘した。同副報道官は、米軍がいつこの80キロ圏を設定したのかすぐには分からないとしている。さらに、震災救援に当たっている米軍も事態の変化に対応できるようにしていると語った。
 同副報道官は「われわれはあらゆる事態に対応できるように訓練され、装備を持っている」とし、「われわれは測定、検査、対応、予防措置の方法を知っている」と強調した。
 一方で米軍による震災救援活動は活発化しており、これまでに船舶14隻が東北沖合に到着。第7艦隊旗艦のブルー・リッジは17日に到着する予定だ。また、米軍は2台の消防車を原発に派遣。日本政府は追加のポンプやホースの提供を求めている。これらの消火設備は日本人が操作している。

米大使館、原発80キロ圏内居住者に避難勧告 予防的措置

[日本経済新聞 2011/3/17 7:20]

 【ワシントン=弟子丸幸子】米国務省によると、在日米大使館は16日付で、東京電力福島第1原子力発電所から半径80キロメートル圏内に住む米国人に対して「予防的な措置」として避難するよう勧告した。避難が不可能な場合は屋内退避を呼び掛けた。ルース駐日米大使の声明として出した。
 声明は天候や風向き、風の強さ、原子炉の状態などが、半径80キロ圏内での放射能汚染の危険性を左右すると指摘。半径80キロを超える広範囲に低レベルの放射性物質が及ぶ可能性にも影響するとの見方を示した。
 声明は「我々は予防的な措置として、福島第1原発から50マイル(80キロ)に居住する米国人に対して、当該地域から避難するか、安全な避難が現実的でない場合には、屋内退避することを勧告する」と述べている。

【追記】

この米国民にたいする80km圏外への退避勧告について、オバマ大統領は「慎重な科学的評価に基づくものだ」と指摘しています。

オバマ大統領、80キロ圏外の安全性強調:nikkansports.com

オバマ大統領、80キロ圏外の安全性強調

[日刊スポーツ 2011年3月18日9時34分]

 オバマ米大統領は17日、東日本大震災で米政府が自国民に避難を勧告した福島第1原発の半径80キロ圏より外は「今のところ退避の必要はない」と安全性を強調、「私が大統領として得る情報は、あなた方も知る必要がある」と米国民に最新情報の開示徹底を約束し、高まっている不安の解消に努めた。ホワイトハウスで声明を読み上げた。
 また「日本国民は独りぼっちではない」として「途方もない難題に直面する同盟国」の復興支援をあらためて強調。米軍は支援のため「昼夜を問わず活動している」とし、「日本人の力強さと精神力によって日本は復興すると確信している」と語った。
 日本政府は同原発の半径20キロ圏内からの避難と、20〜30キロ圏内での屋内退避を指示。日米で避難範囲が異なる状況下で、米社会でも日本脱出の必要性をめぐる議論が高まっている。
 大統領は「日本で起きた事態から教訓を得る責任がある」と述べ、米原子力規制委員会(NRC)に米国内の原発の安全性について再検討を求めたと語った。
 米国民への避難勧告は「慎重な科学的評価に基づくものだ」と指摘。勧告を出したり、帰国を希望する米大使館員や米兵士らの家族を支援したりしているのは「米政府には用心深い予防策を取る責任があるためだ」と説明した。
 ハワイ州などの米領土に有害なレベルの放射性物質が到達することは予想していないとも説明し、米国民に平静を保つよう求めた。(共同)

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  1. 原子力安全・保安院はこのごにおよんでも、こんなパンフを掲載しています。

    http://www.nisa.meti.go.jp/koho/pamph/taisin.html

    そのうち、削除されるかもしれないから、ダウンロードしました。

  2. sさん、貴重な情報ありがとうございます。

    これをみると、津波にかんしてはどれぐらいの高さの津波がくるか、引き波はどれぐらいかの想定をしただけで、それを防ぎさえすれば大丈夫ということのようですね。
    防潮堤を波が越えたらどうするかとか、冷却施設の損傷は考えてなかったのでしょうか。事故が一段落したら、明確にすべき問題かも知れません。

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