サマータイムは電気の使用量を増やしている

22日の電力需要は午後4〜5時がピークだった(「日本経済新聞」2011年6月23日)

22日の電力需要は午後4〜5時がピークだった(「日本経済新聞」2011年6月23日)

6月になって猛暑の日が続いています。

従来、こういう日の電力消費のピークは1〜3時でしたが、21〜23日には、東京電力管内では午後4〜5時にピークを記録したそうです。原因は不明ですが、「サマータイムの実施で退社時間が早まり、4時すぎに家庭とオフィスで同時に冷房需要が出ているのではないか」といわれています。

6月猛暑、電力需要に異変 ピークは夕方に:日本経済新聞

そもそも、日本のような暑いところでは、「サマータイム」で1時間早くうちに帰っても、自宅はただただ暑いだけです。だから、「サマータイム」を実施しても、結局、エアコンを使うのは変わらず、職場のエアコンを1時間早く止めて節約できたとしても、自宅のエアコン使用が1時間早く始まるだけです。しかも、当然のことですが、エアコンはでかいところで多人数で使った方が効率的だから、職場のエアコン使用が各世帯のエアコン使用にシフトすれば、トータルでは電気使用量は増えることになるでしょう。さらに職場の方が、28度というエアコンの温度設定も守りやすいでしょう。

ということで、昼間のピーク使用量を減らしたいのであれば、むしろ勤務時間を全体として1時間遅らせる方がいいのではないでしょうか。

(※もっといい記事↓が、同じ「日本経済新聞」の6月23日付に載っていたので、それを追加します)

電力需要 東電の想定越え 節電で去年よりは1割低く

[日本経済新聞 2011年6月23日付]

 夏至の22日、日本列島は高気圧に覆われ、群馬県館林市で36.5度を観測するなど、気温35度以上の「猛暑日」をこの夏初めて全国13地点で観測した。東京電力管内で同日の電力需要が4129万kwと東日本大震災以降で初めて4000万kwを超えたほか、各地で電力需要が急増した。
 東電では供給力は十分確保しているが、想定需要を約140万kw上回った。昨年は東京で6月最初の真夏日だった16日(最高気温30.3度)のピーク需要は4665万kw。それに比べれば1割以上需要は少なく、「節電の効果が出ている」(東電)と分析している。
 気象庁によると、各地の最高気温は伊勢崎(群馬)36.2度、熊谷(埼玉)35.5度、静岡35.3度、東京都心31.9度などで軒並み今年最高となった。被災地でも塩釜(宮城)で6月としては観測史上最高の33.0度を記録、仙台で32.7度、釜石(岩手)で32.3度まで気温が上がった。
 東電は22日朝の時点で電力需要ピークを3990万kw(午後2〜3時)と見込んでいたが、内陸部の気温が想定以上に上昇。22日の供給力を4730万kwとしていたため、供給予備率は約15%となり、安定供給に必要な8〜10%を上回った。
 電力使用は一般的に午後1〜4時がピークとなるが、22日は気温が下降傾向となった午後4〜5時に最高を記録した。「日中の節電を呼びかけていることもあって、利用者が電力の使用を夕方にシフトさせている」(電力大手)との声もある。
 気象庁は東電管内のこの夏の天候について「過去10年と同様の暑い夏になる」と予測。東電では例年は気温が1度上昇することに170万kw需要が増えるとしており、当面は気温をにらみながら想定需要の調整が続きそうだ。
 関西電力では22日、大阪市の気温が30度を超えた午後2時から3時の間に、最大消費電力が2313万kwと4月以降で最も多かった。電力消費量は前年並みの水準で、節電効果が出るのはこれからとみられる。中部電力でも午後3時に電力需要が今年度最高の2089万kwに達したほか、九州電力も今年最高を記録した。

6月猛暑、電力需要に異変 ピークは夕方に/東電管内で顕著

[日本経済新聞 2011/6/24 21:45]

東電管内の電力需給(「日本経済新聞」2011年6月24日)

東電管内の電力需給(「日本経済新聞」2011年6月24日)

 東京電力管内の24日の電力需要は4389万kw(午後2〜3時)に達し、4日連続で東日本大震災以降の最高を更新した。関西や中部でも冷房需要が増え、電力需要が伸びた。東電管内では前年同期よりも1割以上の節電効果がみられる半面、今年は需要が夕方になっても減らない傾向が出ている。
 24日の電力需要は気温の上昇とともに朝から前日を上回り続け、午前11時には前日ピークを越えた。午後7時台でも4100万kwを上回った。ピーク需要は東電の想定とほぼ同じだった。供給予備率は10%を切ったが「節電があれば安定供給には問題がない水準」(東電)としている。
 東電によると昨年6月の最大需要は5132万kw。24日は去年より気温が高かったが、電力需要は14%少なく「7月を前に節電効果が浸透している」(経済産業省)と分析している。
 ただ今年はピーク需要を読むのが難しくなっている。例年であれば、気温が最高となる午後1〜3時にピークを迎えることが多いが、21〜23日は午後4〜5時に最大電力を記録。5時以降も需要が高止まりする傾向が続いている
 日本総合研究所・創発戦略センターの松井英章主任研究員は「サマータイムの実施で退社時間が早まり、4時すぎに家庭とオフィスで同時に冷房需要が出ているのではないか」と指摘する。
 関西電力の管内でも24日、最大電力需要が前日比3%増の2528万kwと東日本大震災後の最高を更新した。予備率は約13%で、供給には問題のない水準だった。中部電力管内の最大電力需要も2231万kwとなり、4日連続で今年度の最高を更新した。

日本で「サマータイム制」が適さないもう1つの理由は、寝不足問題。日本では、夜遅くまで暑いから、サマータイムになったからといって、おいそれと1時間早くは眠れません。だから結局、寝る時間は同じで起きる時間だけが1時間早くなって、みんな寝不足になるというわけです。

むしろ出勤時間を1時間遅らせて、朝の涼しい時間帯のうちに1時間余計にしっかり寝ておいた方が、暑い昼間でも夏バテせずに仕事ができるのではないでしょうか。

というわけで、私は、節電対策として、むしろ仕事の時間帯を1時間後ろにずらせる「逆サマータイム制」を提案します。

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