やっぱりサマータイムでは節電にならず

サマータイム制は電力節約には役立たないと、前に、ここに書きましたが、産業技術総合研究所の試算でも、午後4時終業で事業所の電力消費は10%減るものの、家庭部門の電力需要は23〜27%増加し、差し引きで電力消費は4%増えることが明らかに。

要するに、企業の電力消費を家庭に振り向けているだけで、これでは全体としての電力需要量を抑えるという目的を達成することはできません。企業にしてみれば、エアコン用電気代の負担を家計に押しつけ、なおかつ「うちは節電に努めています」と企業イメージもアップできるなら、こんなうまい話はないのですが…。

昼間の電力消費を減らすには、企業ごとに輪番で、午前9時から午後8時の時間帯に、2時間ずつぐらい交代で仕事を休むのが一番だと思います。工場は止める。お店も休む。事務所も照明を消して、パソコンも落とす。どうしても止められない機械などは動かしてもいい(そこが「計画停電」とは違う)ことにしても、そうすればかなり減らせるんじゃないかと思うのですが。

電力需要、サマータイムだけでは減らず 産総研が試算:日本経済新聞

産総研の発表はこちら↓。

産総研:主な研究成果 夏季における計画停電の影響と空調節電対策の効果を評価

電力需要、サマータイムだけでは減らず 産総研が試算

[日本経済新聞 2011/6/25 21:17]

帰宅後の電力消費が増加

 企業などが始業時間を早める日本版サマータイムでは電力の総需要は減らない――。独立行政法人・産業技術総合研究所がこんな研究結果をまとめた。企業の電力需要は減りピークがずれる効果はあるが、社員が帰宅後にエアコンを使うなどの結果、国内の総電力需要は4%増える試算となった。
 東京の8月の猛暑日(最高気温が35度以上)の気温分布と、企業を中心とした「事務所」部門、「家庭」部門の平均的な電力需要のパターンをもとに分析。都内の全人口が生活時間を1時間早めた際の電力需要を、経済産業省などの統計をもとに試算した。
 その結果、事務所では午後4時の終業で電力需要が10%減る。ただ帰宅時間が早いと気温もまだ高く、家でより多くエアコンを使うなどの理由で家庭部門の電力需要は23〜27%増加。全体では4%増となった。始業時間を1時間遅らせた場合でも1%増だった。
 産総研の井原智彦研究員によると電力需要が高いのは午前9時〜午後8時で、この範囲内で始業を1時間ほど前後にずらしても効果は薄い。「節電効果を期待するなら6時間以上ずらすか、平日を休みにして週末に働く必要がある」という。
 消費電力の削減にはサマータイムよりも<1>空調設定温度をセ氏28度に上げる<2>すだれなどで日光を遮る<3>使わない照明や機器を消す――などが有効としている。

それにしても、これだけ節電が言われているのに、コンビニやスーパーのあいかわらず寒いこと。とくに、スーパーなんぞでは、冷凍食品がオープンな棚にそのまま並べられていますが、これってどう考えても電力のムダ遣いじゃないでしょうか。ビニール製のカーテンを垂らすとか、オープンな棚をやめて扉のついたケースに取り替えるなどすれば、お店をあんなに冷房しなくてもいいと思うんですが…。大手流通業界のみなさん、開店時間を1時間早くするなど、そんなくだらないことを決める前に、もうちょっと真剣に節電を考えてもらえませんか。

【追記】
サマータイムの効果については、こちらをどうぞ↓。
計画停電と空調節電対策(速報)(9): 行動の変化(サマータイムなど) – 持続可能な社会実現に向けた評価研究部門 | 産総研 AIST RISS

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