日刊「しんぶん赤旗」を読もう(5)

今日から日刊「しんぶん赤旗」に連載が始まった、「続・子どもと『貧困』」。読んでみると、ほんとにこんなことがあっていいのかと驚いてしまいます。

保育所が子どもを帰すときに替えたおむつに時間を書いておくと、翌日もそのおむつのままで登園してくるというのです。13〜15時間もおむつ替えなしとは。さらには、5歳でも紙パンツという子どもが…。

それぞれに家庭には事情があります。前のケースでは、母親は22歳のシングルマザーで、上が4歳、下が1歳の2人の子どもがいるというのですが、母親自身が服を着替えないこともあるという完全「崩壊」状態。あとの5歳児のケースは、母親が子どもを虐待すると、離婚した40代の父子家庭。父親は子どもの面倒を見るために、昼間の仕事を辞め、夜になると子どもを置いてアルバイトをしていたといいます。

こういう親をつかまえて、「育児放棄だ」「児童虐待だ」と言ってみても、問題は解決しません。保育所は、こうした家庭、あるいは子どもにとっては、いわば最後の頼みの綱といえます。

連載を書いているのは、荻野悦子さん。「誰かボクに、食べものちょうだい」という衝撃的な連載で、子どもの貧困を取り上げた記者。こんどの連載も期待度大です。

もう1つ、おもしろかったのは、テレビ・ラジオ欄の「キラリ放送ウーマン」。第48回ギャラクシー賞を受賞した「がん患者、お金との闘い」というドキュメンタリーを作成した札幌テレビ報道部の佐々木律さんを取材した記事です。

メディアをメディアが取材するということ自体がなかなか珍しい記事だと思うのですが、取り上げられているテーマもなかなか深刻。ごく普通のサラリーマン家庭が、ごく普通のがん治療で貧困におちいる――日本の医療・社会保障の貧しさが表われた問題です。同時に、取材にあたっては、がん患者の「家族物語」になりそうなところをグッとこらえて、「制度のどこが問題で、社会を変えるためにはどうしたらいいか、きちんと伝える」ようにしたといいます。夕方の情報ワイド番組で30回以上取り上げてきたとのことですが、それは東京キー局ではグルメ情報の時間枠だったそうです。(^_^;)

ただ、「キラリ放送ウーマン」というタイトルは、あまりに古い感じがします(「昭和」の特集記事のよう)。

さて、本日の「学問・文化」欄は、考古学の田中義昭氏(島根大学元教授)へのインタビュー。和島誠一氏との出会いや、横浜・三殿台遺跡の話など、おもしろく読ませていただきました。田中氏の新著『弥生時代集落址の研究』(新泉社)も読んでみようと思います。

ただ、記事では、「1個の拠点集落と数個の周辺集落で構成される地域的共同体」は、岡本勇氏のいう「共同体的地域集団」、甘粕健氏のいう「農業共同体」、近藤義郎氏のいう「氏族共同体」などと「同じ概念」と書かれていますが、エンゲルスが『起源』で展開した「氏族共同体」と、マルクスがザスーリチへの手紙(の下書き)で展開した「農業(農耕)共同体」とは、明らかに発展段階を異にする概念。『起源』では、血縁→地縁の転換が氏族制度から国家への1つのメルクマールになっているので、それを前提にするなら、「地域的共同体」とはいったいなんぞや? ということになります。

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