飯舘村などでプルトニウムを検出

福島第一原発事故で、原発から最大45km離れた飯舘村などで、土壌からプルトニウムが検出されたそうです。プルトニウム239の半減期は2万4000年。中性子線を出すα崩壊するため、体内に入った場合に発がん性が高いとされています。本来ならば燃料棒の中にきちんと閉じ込められていなければならないもの、あらためて今回の事故の重大性を感じざるをえません。

これまで、放射性物質についてはヨウ素、セシウムの調査が中心でしたが、プルトニウムやストロンチウムについても徹底した調査が求められます。

飯舘村など プルトニウム検出:NHKニュース
ストロンチウム、最大で事故前の6倍検出 文科省調査:朝日新聞
東日本大震災:福島・飯舘でプルトニウム検出 識者の話:毎日新聞

飯舘村など プルトニウム検出

[NHKニュース 9月30日 19時38分]

 東京電力福島第一原子力発電所からおよそ45キロ離れた福島県飯舘村の土壌から、国の調査で、事故によって放出されたとみられるプルトニウムが検出されました。事故のあと、プルトニウムが原発の敷地の外で検出されたのは初めてですが、文部科学省は「濃度は低く、このプルトニウムによる被ばく量は非常に小さい」としています。
 調査は、ことし6月から7月にかけて文部科学省が、福島第一原発から80キロ圏内の合わせて100か所で土壌を採取し、プルトニウムなどの濃度分布を調べました。その結果、原発から北西方向の双葉町と浪江町、それに飯舘村の合わせて6か所で原発事故によって放出されたとみられるプルトニウムを検出しました。このうち最も原発から離れた場所は、飯舘村のおよそ45キロ地点で、プルトニウム238が1平方メートル当たり0.82ベクレル、プルトニウム239と240の合計で、1平方メートル当たり2.5ベクレルが検出されました。国の調査で原発の敷地の外でプルトニウムが見つかったのは初めてです。文部科学省によりますと、今回検出されたプルトニウムの濃度はいずれも低く、これらのプルトニウムによる被ばく量は非常に小さいとしています。
 核燃料に含まれる放射性物質に詳しい東京大学大学院の長崎晋也教授は「揮発してガス状になりやすいヨウ素やセシウムと違って、プルトニウムは粒子で存在し質量も大きいので、45キロも離れたところまで飛ぶとは思わなかった。ただ、粒子が非常に小さければ気象条件によって遠くに運ばれることはありえないことではない。メルトダウンして溶け出した燃料に含まれるプルトニウムの小さな粒子が水蒸気などと一緒に大気中に出て、風で運ばれたのではないか」と話しています。

ストロンチウム、最大で事故前の6倍検出 文科省調査

[asahi.com 2011年9月30日21時8分]

 東京電力福島第一原発の事故で放出されたストロンチウムとプルトニウムについて、文部科学省は30日、周辺の土壌の汚染マップを初めて公表した。ストロンチウムの沈着量は原発の20キロ圏内と北西で高い傾向だった。過去の大気圏内核実験で国内に降りそそいだ放射性物質の測定の最大値の6倍のところもあった。事故によるプルトニウムも原発の敷地外で初めて検出したという。
 調査は6月から約1カ月間、福島第一原発から100キロ圏内で土壌を採取。福島県内と県境の他県の市町村(59カ所)と原発周辺(41カ所)の計100カ所で、両物質の1平方メートルあたりの核種の量を分析。1980年代までの大気圏内核実験で日本に降った放射性物質の量と比べた。
 その結果、ストロンチウム90(半減期約30年)が最も高かったのは福島県双葉町(20キロ圏内)の5700ベクレルだった。文科省が1999〜2008年度に全国で測定した最大値950ベクレルの6倍。950ベクレルを上回ったのは8カ所あり、7カ所が20キロ圏内と北西方向に集中した。
 プルトニウムは238の最大値が4ベクレル、239と240が計15ベクレルで、いずれの地点でも事故前の観測での最大値を下回った。ただし、原発30キロ圏内と北西の6カ所で検出されたプルトニウムでは、核実験で検出されにくい238の比率が高いことなどから、今回の事故で新たに沈着したことが確認されたという。事故後これまでに福島第一原発の敷地内でしか、検出されていなかった。
 文科省は、最大値が検出された地点に50年間滞在した場合の被曝(ひばく)線量を計算。プルトニウム238は0.027ミリシーベルト、同239+240とストロンチウム90はともに0.12ミリシーベルトだったという。
 文科省は「プルトニウムやストロンチウムの沈着量はセシウムに比べ非常に小さい。今後の被曝の影響評価や除染対策はセシウムに着目するのが適切」としている。

東日本大震災:福島・飯舘でプルトニウム検出 識者の話

[毎日新聞 2011年10月1日 東京朝刊]

◇今ごろ発表、遅い――笠井篤・元日本原子力研究所研究室長(放射線防護学)の話

 直接人体に影響する量とは思わないが、プルトニウムは水に溶けにくく、呼吸で肺に入った場合、内部被ばく線量が高くなる。土壌だけでなく、大気中のプルトニウムも測るべきだ。また、ストロンチウムは水に溶けやすく、食物を通じて体内に入った場合、骨に沈着して体内に長くとどまるため内部被ばくの危険性が高い。農作物の検査にストロンチウムも加えるべきだ。あれだけの爆発だから遠くまで飛散するのは不思議ではない。今ごろ発表するのは遅い。

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