選挙制度は単純明快であるべきだ

衆議院の比例代表選挙の定数削減が強行される危険が軽視できなくなってきました。

小選挙区では議席を獲得できない小政党でも、がんばれば議席を獲得できる比例代表の定数を削減するということは、すなわち小政党を国会から排除することにほかなりません。原発問題にしても、消費税増税にしても、民主党と自民党には大差はなく、この2政党だけで国会の議席を独占したら、いったい日本の政治はどうなるか。政治への不満が強まっている(それ自体、民主党政権の公約裏切りが生み出しものですが)ことを利用して、民主党・自民党の議席独占をたくらむなんていうことが許されてよいはずもありません。

しかし、このレベルだけで議論していると、「どの党に有利か」みたいな政党の都合で選挙制度を議論しているように受け取られかねません。もっと根本的に選挙制度について考えてみることが必要ではないでしょうか。そういうことをツイッターで呟きました。

もちろん、こういうことを呟いたからといって、衆院比例代表選挙の定数削減の是非がいちばん大事な問題であることは言うまでもありません。私が言いたいのも、政党のご都合で比例代表の定数だけを削ろうなどというのは、選挙制度のそもそも論から考えても論外である、ということです。

  • 現在の小選挙区比例代表並立制は、なぜ小選挙区が300で比例が180なのか、あるいは小選挙区295比例100がなぜ望ましいのか、合理的な説明が何もできない。政党のさじ加減一つで、この比率を変えれば、選挙結果もたちまち変わってしまう。こんないい加減な選挙制度は直ちにやめるべきだ! posted at 22:45:40
  • しかも、選挙制度が複雑怪奇。本来、小選挙区と比例は別の選挙のはずが、重複立候補を認め惜敗率で当選が決まるなどという奇々怪々な仕組みをこしらえて、本来、国民の政党支持を比較的正しく議席に反映する比例代表を「敗者復活」のようにしてしまった。 posted at 22:50:00
  • 参議院の比例代表選挙も、候補者名でも政党名でも投票できる、候補者名の投票も政党の得票として合算して議席を配分するという、これまた複雑怪奇な選挙制度に。どうして国政選挙の仕組みだけ、こんなに複雑なのか? 衆議院の小選挙区比例代表並立制までは、こんな複雑な選挙制度はなかったのに! posted at 22:53:07
  • 都道府県議選は行政区単位の選挙区、市町村議選は全行政区が1つの選挙区という違いはあるが、どちらも選挙区ごとに定数が決まっていて、有権者は候補者名を書いて投票。相対的多数の候補者から定数に達するまで当選するという、きわめてシンプルな選挙制度。 posted at 22:55:44
  • かつての衆議院中選挙区も、参議院の地方区・全国区も、選挙区の大きさは違う(全国区は全国1区)が、相対的多数の票を得た者から順に定数に達するまで当選するという選挙の仕組みそのものは同じだった。これが日本に長い間定着してきた選挙の仕組みで、生徒会長の選挙でもやり方は同じ。 posted at 22:58:36
  • ところが、「政治改革」と称して衆議院に小選挙区比例代表並立制が導入されて以来、国政選挙と地方選挙のやり方がかけ離れてしまったし、国政選挙でも衆院選と参院選でまったくやり方が違う。誰が、こんな複雑怪奇にしてしまったのか! 国民代表を決める選挙のやり方はもっと単純明快であるべきだ。 posted at 23:00:54
  • 選挙のやり方は国によって文化によって様々。定数5で10人立候補しているなら、10人の中から当選してほしい5人を書いて投票するという選挙もある。これを「連記制」というが、それが当たり前という国もある。しかし、日本のように選挙のやり方そのものをちょいちょい変える国は他にないと思う。 posted at 23:06:23
  • 一票の価値を平等にというのも大事な原則だが、選挙のやり方そのものをもっと簡単明瞭なものにするのも大事なこと。選挙制度を変えれば選挙結果が大きく変わるなどという、勝手なことが起きないようにしなければ、選挙そのものへの信頼が揺らいでしまう。 posted at 23:09:10

付言すれば、かつての衆議院中選挙区が定数3〜5だったというのも、よくよく考えてみると、なかなか上手く作られた仕組みでした。

もし定数5の選挙区の有権者数が増えて、定数を増やさなければならなくなったときは、分区して定数3の選挙区2つにする。定数3の選挙区の有権者が減って、定数を削減しなければならなくなったときは、他の選挙区と合区する。そうやって、すべての選挙区の定数が3〜5に収まるように、自動的に分区・合区をやらなければならないような仕組みになっていました。

現在、都道府県議選の選挙区のなかには定数1の選挙区が増えていますが、ほんらいは、衆議院選挙中選挙区のやり方にならって、有権者の少ない選挙区は定数3〜5になるように合区・分区をおこなうべきなのです。

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