ビジネスマン、経営者層は安倍内閣の秘密保護法強行をどう見たか?

日経ビジネスオンラインに、1/6付でネット世論調査の結果が出ていました。

「変わらず経済優先を」が民意:日経ビジネスオンライン (有料会員限定記事)

分析者自身が「回答者の多くがビジネスマン、経営者」という“偏った”アンケート調査なのですが、面白い結果が出ているので紹介したいと思います。(回答者は995人)

1つは安倍内閣の支持率。去年6月の調査では、「評価する」「どちらかと言えば評価する」を合わせて、安倍政権を「評価する」と回答したのは72.0%。それにたいして、「評価できない」「どちらかと言えば評価できない」と回答したのは合わせて27.1%でした。これが12月の調査では、「評価する」が12.1ポイント減って59.9%になり、「評価できない」は12.8ポイント増えて39.7%になっています。

日経ビジネスオンライン(2014年1月6日付)

評価する理由で多いのは「円高是正、株高が進んだ」。他に「デフレ脱却への道筋を歩んでいる」という理由も多く、合わせると「評価する」と答えた人のほとんどが「アベノミクス」を評価したと言えます。

日経ビジネスライン(2014年1月6日付)

そして、「円高是正、株高が進んだ」と同じくらい多かったのが「領土問題などで諸外国に譲歩せず、安全保障を重視する姿勢を示した」というのは要注意でしょう。分析者は「対中、対韓ビジネスへの影響が避けられないなか、支持率にどう響くかが焦点として浮上している」とコメントしています。

他方、面白いのは「評価できない」と答えた人の「評価できない」理由です。「評価できない」と回答した人は全部で395人なのですが、実にその8割を超える331人が「特定秘密保護法を可決・成立するなど政治手法に賛成できない」と答えているのです。

このアンケートの回答者は、「多くがビジネスマン、経営者」という、ほんらいなら自民党支持である階層。そういう人たちでも、特定秘密保護法の強行で支持率が12%あまもりダウンしたというのは実に興味深いと思います。

分析者も次のように結論づけています。

 特定秘密保護法を受けた支持率の低下は、参院選の圧勝をもってしても国民が安倍政権に「白紙委任」を与えたわけではないことを如実に表している。また、国民が自らの生活に直結する経済政策にこそ政権の存在意義を見いだしていることも間違いない。
 あと一度、国民の意向に背くような意思決定をすれば政権の基盤は大きく揺らぐ。2年目を迎えた安倍政権は、改めて政策の優先順位を考える時期を迎えている。

ほかにも、政党支持率の調査が出ていました。自民党41.2%はある意味当然といえますが、共産党の支持率が2.7%というのは、回答者が「ビジネスマン、経営者」層と考えれば、予想以上に高い?のかも知れません。^^;

日経ビジネスオンライン(2014年1月6日付)

3つめは、景気と消費税増税についての見方。

2014年の景気についての見方は、景気回復が続くと見る人と、停滞・後退すると見る人とがほぼ半々に分かれました。景気回復が続くと見るのは、「アベノミクスが奏功し、回復軌道を続ける」14.0%、「腰折れはしないが、経済成長率は1%前後と足踏みする」37.1%を合わせた51.1%。それにたいして停滞・後退するというのが、「停滞色が強まる。しかし景気後退はなんとか避けられる」30.3%、「景気は腰折れてしまう18.4%の合わせて48.7%です。

日経ビジネスオンライン(2014年1月6日付)

さらに、2014年の給与・所得の見込みについていえば、(1)「消費増税や物価上昇を上回る待遇改善が期待できる」は2.2%しかなく、(2)「増税や物価上昇を補う程度には待遇が改善しそうだ」11.4%、(3)「待遇は小幅な改善が見込めるが、増税などには追いつかない」24.4%、(4)「給与、待遇は名目ベースで横ばいだ」44.7%、(5)「賃金の減少など待遇は悪化しそうだ」17.3%という結果。要するに、86.4%が実質的にはマイナスになるだろうと答えているということです。

日経ビジネスオンライン(2014年1月6日付)

だから、支出についても、ともかく「増やす」と答えたのは、「家計の小遣い的な支出を1割以上、増やすつもりだ」3.1%、「多少、財布のヒモを緩めるつもりだが、大幅な支出増ではない」12.5%の、合わせて15.6%だけ。あとは、大なり小なり、前年並みに維持、あるいは抑制・節約と答えていて、全部で84.4%にのぼっています(「前年並み。消費増税分は支出が膨らむのは仕方ない」41.4%、「消費税率の引き上げを考えれば、実際には抑制気味だ」22.0%、「節約、倹約を続ける」21.0%)。

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4つめは、原発・エネルギー政策についてです。

原発推進というべき回答は、「原発は再稼働を急ぎ、一部は更新も容認して、経済性を優先するべき」の22.6%にとどまり、残りは、時間的に長期か即時かはともかく、「原発は減らす・やめるべき」と答えています(「原発の再稼働は容認するが、徐々に依存度を下げていくべき」35.0%、「原発の再稼働は最小限にとどめるべき。より安全性を重視するべき」21.4%、「原発の再稼働には反対だ。国民の安全を最重視するべき」21.0%)。

日経ビジネスオンライン(2014年1月6日付)

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