原発ゼロの世論は明らか

東日本大震災から3年が経とうとしている。震災直後におきた東京電力福島第1原発事故は、いまだに「収束」に向かうメドも立っておらず、連日危機的な状況が続いている。そんななか、いくつかのメディアが原発の不安や政策についての世論調査をおこなった。

質問の仕方はさまざまであるが、しかし、回答は共通している。それは、「直ちに」か「将来的に」かは別として、原発はなくすべきだ、減らしていくべきだという明確な世論だ。

NHKの調査では、「原発はどうすべきか」の質問に、「増やすべきだ」1%、「現状維持すべき」22%、「減らすべき」46%、「すべて廃止すべき」30%で、「すべて廃止すべき」は2年前の調査よりも10ポイント増えたそうだ。増やすべきだを含めた「現状維持」派は23%なのにたいし、「減らすべき」「廃止すべき」は合わせて76%である。

共同通信の世論調査では、安倍政権の再稼働方針について「賛成」39.8%、「反対」53.6%、今後の原子力発電の比率をどうすべきかとの問に、「即時ゼロ」10.7%、「段階的に減らし、将来はゼロにする」58.2%、「段階的に減らすが、一定の比率は維持する」25.5%、「震災前の比率にする」2.6%、「震災前の比率より増やす」0.5%という結果が出ている。「即時ゼロ」と「将来はゼロ」を合わせると68.9%にのぼり、ともかく原子力発電を将来にわたって続けると答えた人は28.6%だ。

読売新聞の調査でも、「今後、国内の原子力発電の割合をどうするのがよいか」との問いに、「震災前より増やす」3%、「震災前と同じくらい」19%、「震災前より減らす」47%、「すべてなくす」26%で、やはり「減らす」「なくす」を合わせると73%にのぼり、「増やす」「同じくらい」合わせた21%を大きく上回っている。

どの調査でも、世論の7割かそれ以上が「原発は減らす・なくす」と答えており、世論はまったく明白だといえる。次は、これに政治が答える番ではないか。それが民主主義の政治というものだ。

原発「減らすべき」「全廃」80%近くに NHKニュース
東京新聞:震災復興「進まず」77% 「原発ゼロ」69% 全国面接世論調査
読売新聞:世論調査「東日本大震災3年」

原発「減らすべき」「全廃」80%近くに

[NHKニュース 3月10日 5時04分]

 東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年を前にNHKが行った調査で、原発をどうすべきかを尋ねたところ、「増やすべきだ」「現状を維持すべきだ」が合わせて20%余りだったのに対し、「減らすべきだ」「すべて廃止すべきだ」が合わせて80%近くを占めたことが分かりました。
 この調査は、NHK放送文化研究所が防災やエネルギーへの意識を探るため去年11月から12月にかけて全国の16歳以上の3600人を対象に行い、68%に当たる2459人から回答を得ました。
 まず、原発で周辺住民に影響を及ぼす事故が起きる不安について尋ねたところ、▽「大いに感じている」が37%、▽「ある程度感じている」が最も多く50%、▽「あまり感じていない」が12%、▽「まったく感じていない」が2%となり、原発事故への不安が解消されていない実態が浮かび上がりました。
 続いて停止中の原発の運転再開を尋ねたところ、▽「賛成」が11%、▽「反対」が44%、▽「どちらともいえない」が44%となりました。
 そして原発を今後どうすべきかを尋ねたところ、▽「増やすべきだ」が1%、▽「現状を維持すべきだ」が22%だったのに対し、▽「減らすべきだ」が最も多く46%、▽「すべて廃止すべきだ」が30%となり、このうち「すべて廃止すべきだ」は2年前の調査より10ポイント増えています。
 また、福島第一原発の現状を尋ねたところ、▽「不安だ」「どちらかといえば不安だ」が合わせて95%、▽「どちらかといえば不安でない」「不安でない」が合わせて5%でした。
 NHK放送文化研究所は「汚染水の問題が続く福島第一原発に不安を感じている人ほど、原発を『すべて廃止すべきだ』とか『減らすべきだ』と答えていて、福島第一原発の状況が『原発をどうすべきか』に対する国民の考えに影響している」と話しています。

震災復興「進まず」77% 「原発ゼロ」69% 全国面接世論調査

[東京新聞 2014年3月9日 朝刊]

 11日で発生から3年となる東日本大震災の復興が「進んでいない」「どちらかといえば進んでいない」と考える人が合わせて77%に上ることが、本社加盟の日本世論調査会が1日と2日に実施した全国面接世論調査で分かった。
 復興への国の取り組みを「大いに評価」「ある程度評価」とした人は45%、否定的な人は52%と2つに大きく分かれた。安倍政権が進める原発再稼働には過半数が反対の意思を示した。被災地に対する世間の関心が「低くなっている」と感じる人は73%に達した。「変わらない」は22%、「高くなっている」は4%だった。
 震災の教訓を伝えるために必要な国や自治体の取り組み(2つまで回答)は「被災地の状況を全国に伝え続ける」が53%、「防災教育を強化する」が49%だった。
 被災地支援のためにしていること(複数回答)も尋ねた。「特に何もしていない」が42%と最も多かった一方で「寄付・ふるさと納税」(32%)や「被災地の産品購入」(29%)も目立った。
 住んでいる地域で地震や津波を心配する人は「ある程度」も含め70%。災害への備え(複数回答)では「医薬品など非常持ち出し品」(51%)や「食糧・水」(42%)の備蓄が多く「自宅の耐震診断」は8%だった。
 原子力規制委員会で安全性を確認した原発を再稼働させる安倍政権の方針に対し、賛成は40%、反対は54%だった。賛成の理由は「電力不足が心配」が50%で最多。反対は「安全対策が不十分」が47%だった。
 原発の今後に関しては「即時ゼロ」「段階的に減らし、将来はゼロ」を合わせた脱原発派が69%を占めた。「段階的に減らすが、一定の比率は維持」「震災前の比率にする」などの容認・推進派は29%だった。
 東京電力福島第1原発の廃炉や避難区域の現状を「全く知らない」「あまり知らない」と答えた人は58%。汚染水問題などについて東電任せにしないと説明している安倍政権の姿勢には50%が期待感を示した。
 (注)小数点1位を四捨五入した

 ▽調査の方法=層化2段無作為抽出法により、1億人余の有権者の縮図となるように全国250地点から20歳以上の男女3000人を調査対象者に選び、1、2の両日、調査員がそれぞれ直接面接して答えてもらった。転居、旅行などで会えなかった人を除き1744人から回答を得た。回収率は58・1%で、回答者の内訳は男性47・8%、女性52・2%。東日本大震災の被災地のうち、3県について被害の大きかった一部地域を調査対象から除いた。

 ▽日本世論調査会=共同通信社と、その加盟社のうちの計38社とで構成している世論調査の全国組織。

◆首相は「進み始めた」

 安倍晋三首相は8日、東日本大震災3年を前に、福島県で建設中の災害公営住宅の整備状況などを視察。記者団に「福島の復興なくして日本の再生はない。復興が前に進み始めたと実感した」と述べた。日本世論調査会の調査で、8割近い人が「復興が進んでいない」と答えた国民とのずれが鮮明になった。

東京新聞2014年3月9日付

「東日本大震災3年」 2014年2月面接全国世論調査

[読売新聞 3月7日]

▽調査日:2014年2月22-23日
 対象者:全国有権者3000人(250地点、層化2段無作為抽出法)
     ※大雪のため、山梨県の1地点は、実施対象から除外した。
 方法:個別訪問面接聴取法、回収:1512人(回収率50%)
 ※選択肢の右の数字は%、小数点以下四捨五入。0は0.5%未満。

Q 東日本大震災から3年を迎えます。あなた自身の、震災復興への関心は、1年前と比べて、強まっていると思いますか、弱まっていると思いますか、それとも、変わっていないと思いますか。
 答 1.強まっている        13
   2.弱まっている        39
   3.変わっていない       47
   4.答えない           1

Q 東日本大震災で地震や津波による被害を受けた被災地の復興についてお聞きします。あなたは、被災地の復興に関して、どのようなことが気になりますか。回答リストの中から、あれば、いくつでもあげて下さい。
 答 1.街並みや集落の再建・移転  39
   2.被災者の暮らしぶり     65
   3.被災地の産業の再生     40
   4.被災地でのボランティア活動 14
   5.復興への政府の取り組み   52
   6.復興予算の使い道      61
   7.国民の関心が薄れること   31
   8.被災地に関する報道の減少  20
   9.その他            1
   10.とくにない、答えない     2

Q あなたは、地震や津波による被災地の復興は、全体的に見て、進んでいると思いますか、進んでいないと思いますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.非常に進んでいる       2
   3.あまり進んでいない     54
   2.多少は進んでいる      35
   4.全く進んでいない       7
   5.答えない           2

SQ【前問の答えが「3」「4」の人だけ】
 あなたは、被災地の復興が進んでいないのは、とくにどのようなことに原因があると思いますか。回答リストの中から、3つまであげて下さい。
  答 1.被害の規模と範囲が大きい        44
    2.原発事故の影響が大きい         70
    3.政府の対応が遅い            49
    4.復興予算が被災地の要望に即していない  41
    5.被災した自治体の対応能力に限界がある  28
    6.被災地の人口が流出している       13
    7.その他                  1
    8.とくにない                0
    9.答えない                 1

Q あなたは、国の復興予算が、これまで適切に使われてきたと思いますか、そうは思いませんか。
 答 1.適切に使われてきた     10
   2.そうは思わない       79
   3.答えない          11

Q あなたは、震災の被害を象徴する建物などの「震災遺構」を、残した方がよいと思いますか、そうは思いませんか。
 答 1.残した方がよい       42
   2.そうは思わない       48
   3.答えない          11

SQ【前問の答えが「1」の人だけ】
 あなたは、震災遺構を残す場合、保存や管理に必要な費用をどうするのがよいと思いますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
  答 1.国が負担する              55
    2.国と地元自治体の両方が負担する     41
    3.地元自治体が負担する           3
    4.その他                  1
    5.答えない                 0

Q あなたは、今住んでいる地域で、大地震が起きるのではないかと不安を感じることがありますか、ありませんか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.大いにある         31
   2.多少はある         47
   3.あまりない         17
   4.全くない           4
   5.答えない           0

Q あなたのご家庭では、大地震に備え、家族全員で何日分の食料を蓄えていますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.1-2日分         26
   2.3日分           25
   3.4-6日分          8
   4.1週間分          11
   5.1週間を超える分       3
   6.全くない          26
   7.答えない           1

Q あなたのご家庭では、自宅にいて大地震が起きたとき、どこに避難するかを、家族で確認し合っていますか、いませんか。
 答 1.確認し合っている      49
   2.確認し合っていない     49
   3.答えない           2

Q あなたは、国や自治体は、どのような防災対策に優先して取り組むべきだと思いますか。回答リストの中から、あれば、いくつでもあげて下さい。
 答 1.家屋の耐震強化への補助   35
   2.学校や公共施設の耐震強化  46
   3.道路や橋の補修       41
   4.防潮堤の整備        18
   5.高台への集落移転       8
   6.通信手段の確保       39
   7.食糧や物資の備蓄      52
   8.地震予知の精度向上     26
   9.防災教育          24
   10.住民の避難訓練       28
  11.職員の災害対応訓練     15
  12.防災担当職員の増員      9
  13.防災計画の見直し      22
  14.その他            1
  15.とくにない          5
  16.答えない           1

Q 東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連する問題についてお聞きします。あなたは、原発事故による放射性物質が、あなた自身や家族の健康に与える影響について、どの程度心配していますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.非常に心配している     27
   2.多少は心配している     42
   3.あまり心配していない    24
   4.全く心配していない      6
   5.答えない           1

Q 現在、国内のすべての原発が運転を停止しています。あなたは、原発の停止が、日本の経済に与える影響について、どの程度心配していますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.非常に心配している     21
   2.多少は心配している     49
   3.あまり心配していない    24
   4.全く心配していない      4
   5.答えない           3

Q 大震災が起きる前、日本の電力の3割近くは原子力発電でまかなっていました。今後、国内の原子力発電の割合をどうするのがよいと思いますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.震災前より増やす       3
   2.震災前と同じくらいにする  19
   3.震災前より減らす      47
   4.すべてなくす        26
   5.その他            1
   6.答えない           5

Q あなたのご家庭では、今、原発事故の前と比べて、節電をしていますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.節電をしている             55
   2.一時は節電をしていたが、今はしていない 23
   3.していない               21
   4.その他                  0
   5.答えない                 1

Q 政府は、昨年12月、原発事故で今後も長く避難生活を強いられる住民について、震災前に住んでいた場所を離れて新たに家を買う人への支援策を示すなど、元住んでいた場所への全員帰還にこだわらない方針に転換しました。あなたは、この方針の転換を、評価しますか、評価しませんか。
 答 1.評価する          73
   2.評価しない         17
   3.答えない          10

Q 政府は、原発事故の放射性物質で汚染された地域の除染費用について、東京電力に全額負担させるとしていた従来の方針を転換し、国も一定の範囲で費用を負担することを決めました。あなたは、国が除染費用を負担することに、賛成ですか、反対ですか。
 答 1.賛成            76
   2.反対            17
   3.答えない           7

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GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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