やっぱり憲法9条改正「反対」が過半数

読売新聞が恒例の憲法改正にかんする世論調査の結果を発表した。

「今の憲法を、改正する方がよいと思いますか、改正しない方がよいと思いますか」の質問に、「改正する方がよい」が42%、「改正しない方がよい」41%でほぼ拮抗する結果となった。前年の調査と比べると、「改正する方がよい」は9ポイントのマイナス(昨年は51%)、「改正しない方がよい」は10ポイントのプラス(昨年は31%)だ。集団的自衛権を認めるなどきな臭い動きが強まって、逆に「憲法改正はちょっと危ないんじゃないか」という世論が増えているのは大事な注目点だろう。

憲法改正賛成42%、反対41%:読売新聞
読売新聞世論調査「憲法」

しかし、一番の注目点は、読売新聞はまったく記事では触れていないが、憲法9条第1項、第2項のどちらについても「改正反対」が過半数を占めたこと。第1項(戦争放棄)については、改正する必要が「ある」17%にたいし「ない」76%(去年は「ある」19%、「ない」74%で、「ある」がさらに減った)。第2項(戦力不保持)については、改正する必要が「ある」39%にたいし「ない」52%(去年は「ある」44%、「ない」45%でほぼ拮抗していた)。

「集団的自衛権」についても、「これまで通り、使えなくてよい」が43%で最多数となっている(昨年の37%から6ポイント増)。

国会の憲法改正発議には、現在は3分2以上の賛成が必要(憲法第96条)だが、これを過半数に引き下げようという動きについても、「3分の2以上の賛成のままでよい」が52%で過半数を占めた。

ネットには出ていないが、紙面ではこんな分析もされていた↓。

読売新聞2014年3月15日付

先の都知事選挙では、出口調査で20歳代の田母神候補への投票率が高かったということで若い世代の保守化・反動化が取りざたされたが、これを見ると、むしろ50歳代のほうが「改正する方がよい」が多く、20歳代はむしろ「改正しない方がよい」のほうが多い。若者が一路保守化・反動化しているというメディア受けする「分析」がいかに表層的かということも分かって面白い。

憲法改正賛成42%、反対41% 読売世論調査

[2014年3月15日06時13分 読売新聞]

 読売新聞社が実施した全国世論調査(2月22?23日、面接方式)で、憲法を「改正する方がよい」と思う人は42%となり、「改正しない方がよい」41%と拮抗きっこうした。
 昨年3月の調査では、改正賛成派が51%、反対派は31%だった。
 政府がこれまで「保有するが行使できない」としてきた集団的自衛権については、「憲法の解釈を変更して使えるようにする」が27%で、「憲法を改正して使えるようにする」の22%と合わせると、行使容認派は49%に上った。「これまで通り使えなくてよい」は43%だった。
 戦争放棄などを定めた憲法9条についても、「解釈や運用で対応する」43%が、「解釈や運用で対応するのは限界なので改正する」30%を上回った。

「憲法」 2014年2月面接全国世論調査

[読売新聞 2014/03/15]

▽調査日:2014年2月22-23日
 対象者:全国有権者3000人(250地点、層化二段無作為抽出法)
     ※大雪のため、山梨県の1地点は、実施対象から除外した。
 方法:個別訪問面接聴取法、回収:1512人(回収率50%)
 ※選択肢の右の数字は%、小数点以下四捨五入。0は0.5%未満。

Q あなたは、今の日本の憲法のどんな点に関心を持っていますか。回答リストの問題は、すべて憲法に関係するものですが、あなたがとくに関心を持っているものを、いくつでもあげて下さい。
 答 10.天皇や皇室の問題            15
   20.戦争放棄、自衛隊の問題         47
   30.平等と差別の問題            16
   40.言論、出版、映像などの表現の自由の問題 16
   50.情報公開の問題             17
   60.プライバシー保護の問題         22
   70.生存権、社会福祉の問題         19
   80.環境問題                30
   90.集会やデモ、ストライキ権の問題      3
   01.選挙制度の問題             17
   02.裁判の問題               10
   03.靖国神社への公式参拝の問題       24
   04.憲法改正の問題             22
   05.三権分立の問題              5
   06.地方自治の問題             11
   07.国会の二院制の問題            9
   08.憲法制定の過程や背景           8
   09.その他、とくにない、答えない      16

Q あなたは、今の憲法を、改正する方がよいと思いますか、改正しない方がよいと思いますか。
 答 1.改正する方がよい     42
   2.改正しない方がよい    41
   3.答えない         17

SQ1【前問の答えが「1」の人だけ】
   あなたが改正する方がよいと思う理由は何ですか。回答リストの中から、いくつでもあげて下さい。

 答 1.アメリカに押しつけられた憲法だから   24
   2.国の自衛権を明記し、自衛隊の存在を明文化するため
                        30
   3.権利の主張が多すぎ、国民の義務がおろそかにされているから
                        20
   4.時代の変化に憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱するから
                        49
   5.国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから
                        35
   6.その他                  3
   7.答えない                 1

SQ2【前問の答えが「2」の人だけ】
   あなたが改正しない方がよいと思う理由は何ですか。回答リストの中から、いくつでもあげて下さい。

 答 1.すでに国民の中に定着しているから     44
   2.世界に誇る平和憲法だから         46
   3.基本的人権、民主主義が保障されているから 32
   4.時代の変化に応じて、解釈、運用に幅を持たせればよいから
                         16
   5.改正すると軍事大国への道を開くおそれがあるから
                         32
   6.その他                   1
   7.答えない                  3

Q 憲法96条は、憲法の改正案を国民に提案するには、衆議院と参議院で、それぞれ全議員の3分の2以上の賛成が必要と定めています。これを過半数の賛成に改正し、国民に提案しやすくすべきだという意見があります。96条の改正について、回答リストの中から、あなたの考えに最も近いものを、1つだけあげて下さい。
 答 1.過半数の賛成で提案できるように緩和する  24
   2.過半数の賛成に緩和する条文と、3分の2以上の賛成を維持する条文に分ける                                        14
   3.3分の2以上の賛成のままでよい      52
   4.その他                   0
   5.答えない                  9

Q 国民投票法では、国政選挙で投票できる年齢が現在の「20歳以上」から「18歳以上」に改められた場合、憲法改正案への賛否を決める国民投票についても、18歳以上の国民に認めるとしています。あなたは、憲法改正の国民投票ができる年齢は、18歳以上がよいと思いますか、そうは思いませんか。
 答 1.そう思う    46
   2.そうは思わない 49
   3.答えない     4

Q 戦争を放棄し、戦力を持たないとした憲法9条をめぐる問題について、政府はこれまで、その解釈や運用によって対応してきました。あなたは、憲法9条について、今後、どうすればよいと思いますか。回答リストの中から、1つだけあげて下さい。
 答 1.これまで通り、解釈や運用で対応する     43
   2.解釈や運用で対応するのは限界なので、9条を改正する
                          30
   3.9条を厳密に守り、解釈や運用では対応しない 17
   4.その他                    1
   5.答えない                   9

Q 憲法9条の条文には第1項と第2項があります。それぞれについて、あなたが改正する必要があると思うかどうかを、順にお答え下さい。

S1 「戦争を放棄すること」を定めた第1項については、改正する必要があると思いますか、ないと思いますか。
 答 1.ある      17
   2.ない      76
   3.答えない     6

S2 「戦力を持たないこと」などを定めた第2項についてはどうですか。
 答 1.ある      39
   2.ない      52
   3.答えない     9

Q 日本と密接な関係にある国が武力攻撃を受けたとき、この攻撃を、日本の安全を脅かすものと見なして、攻撃した相手に反撃する権利を「集団的自衛権」と言います。これまでの政府の見解では、日本もこの権利を持っているが、憲法の解釈上、使うことはできないとしています。この集団的自衛権について、回答リストの中から、あなたの考えに最も近いものを、1つだけあげて下さい。
 答 1.憲法を改正して、集団的自衛権を使えるようにする    22
   2.憲法の解釈を変更して、集団的自衛権を使えるようにする 27
   3.これまで通り、使えなくてよい             43
   4.その他                         0
   5.答えない                        7

Q 次にあげる3つの場合について、あなたが自衛隊の活動を認めるかどうかを、順にお答え下さい。

S1 「国連のPKO、平和維持活動で、一緒に参加している外国の部隊が攻撃を受けた場合、自衛隊が武器を使って助けること」については、認める方がよいと思いますか、認めない方がよいと思いますか。
 答 1.認める方がよい     55
   2.認めない方がよい    35
   3.答えない        10

S2 「日本の周辺の公海、公の海で、一緒に活動しているアメリカの艦船が攻撃を受けた場合、海上自衛隊が反撃すること」についてはどうですか。
  答 1.認める方がよい     54
    2.認めない方がよい    34
    3.答えない        12

S3 「アメリカに向けて発射された可能性がある弾道ミサイルを、自衛隊が迎撃すること」についてはどうですか。
 答 1.認める方がよい     50
   2.認めない方がよい    37
   3.答えない        13

Q 最高裁判所は、前回2012年の衆議院選挙の「1票の格差」が憲法違反の状態であると判断し、国会に是正するよう求めました。衆議院や参議院の「1票の格差」を是正すると、都市部選出の国会議員が増え、地方選出の国会議員が減ります。これについて、回答リストの2つの意見のうち、あなたの考えに近い方をあげて下さい。
 答 1.人口の比率で公平に割り振った結果なので問題ない     33
   2.地域代表としての地方の声が反映されにくくなるので問題だ 57
   3.答えない                        10

Q 日本の憲法について、あなたが、今の条文を改めたり、新たな条文を加えたりする方がよいと思うものがあれば、回答リストの中から、いくつでもあげて下さい。
 答 10.天皇の地位やあり方           11
   20.自衛のための軍隊保持          27
   30.積極的な国際協力            21
   40.行政機関の情報を知る権利        16
   50.個人情報やプライバシーの保護      23
   60.家族の尊重               12
   70.良好な環境で生活する権利        25
   80.緊急事態における首相の権限強化     13
   90.健全な財政の維持            25
   01.衆議院と参議院の役割          19
   02.国と地方の役割             21
   03.憲法裁判所の設置             4
   04.その他                  0
   05.とくにない               23
   06.答えない                 5

Q あなたは、各政党が、憲法に関する論議をもっと活発に行うべきだと思いますか、そうは思いませんか。
 答 1.そう思う    73
   2.そうは思わない 19
   3.答えない     7

Q 衆議院と参議院には、憲法改正の原案を提出できる憲法審査会が置かれています。憲法に関する回答リストの項目の中で、あなたが、憲法審査会がとくに優先して議論すべきだと思うものを、3つまであげて下さい。
 答 1.戦争放棄、自衛隊の問題         51
   2.環境権やプライバシー権など新しい権利  24
   3.二院制など国会のあり方         24
   4.道州制など地方自治のあり方       16
   5.大災害など緊急事態における政府の権限  53
   6.憲法改正に関する手続き         21
   7.その他                  0
   8.とくにない               12
   9.答えない                 4

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GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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