渋いプログラムでしたが

新日本フィルハーモニー交響楽団 第481回定期演奏会(サントリーホール)

新日本フィル定期演奏会。指揮はアルミンク。28日、サントリーホールにて。

  • ウォルトン:ヒンデミットの主題による変奏曲
  • ブリテン:ヴァイオリン協奏曲 op.15
  • ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

ヒンデミット好きの私としては大変楽しみなプログラムでしたが、やっぱりちょっと渋すぎたのか、ホールはかなり空席が目立ちました。

3曲の中で、一番よかったのは、2曲目のブリテンのVn協。ブリテンって、戦争レクイエム以外はあまり聴いたことがないのですが、この曲は、スペイン内戦の迫りくる「不安」をモチーフにした作品。それをソリストのイザベル・ファウストが見事に引き込んでいくという感じで、思わず引き込まれてしまいました。

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下野竜也×読響×ブルックナー+上岡敏之×東フィル×シューベルト

読売日本交響楽団第4回オペラシティ名曲シリーズ(2011年7月18日)東京フィルハーモニー交響楽団第806回サントリー定期演奏会(2011年7月22日)

先週は2つのコンサートを聴いてきました。

まず18日、下野竜也氏が振る読響のコンサート。ヒンデミット&ブルックナーという意欲的なプログラムでした(こういうのを「名曲コンサート」でやるあたりが下野さんらしい)。

  • ヒンデミット:〈さまよえるオランダ人〉への序曲〜下手くそな宮廷楽団が朝7時に湯治場で初見をした〜(下野竜也編・弦楽合奏版、世界初演)
  • ヒンデミット:管弦楽のための協奏曲 op.38 (日本初演)
  • ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 WAB.104 〈ロマンティック〉(ハース版)

22日は、サントリーで東フィルの定期。ヴッパータール響で活躍中の上岡敏之氏の指揮。

  • シューベルト:交響曲第7番 ロ短調「未完成」 D759
  • シューベルト:交響曲第8番 ハ長調「グレート」D944

まず、下野さんの読響定期から。

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音楽は「緊張と緩和」?

東フィル第64回オペラシティ定期(2011年7月6日)日フィル第632回定期演奏会(2011年7月8日)

順番が前後してしまいましたが、今週もコンサート2つ行ってきました。1つめは、東フィルの定期。5日は「古典教室」だったため、6日のオペラシティ定期に振り替えていただきました。

  • 小倉朗:管弦楽のための舞踏組曲
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
  • ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68

指揮は大植英次氏、ピアノはジャズピアニストの小曽根真さん。

8日は日フィルの定期。プログラムは、ハイドン、ヒンデミット、リヒャルト・シュトラウスと並んで、いったい何? という感じですが、広上淳一氏が振るとなれば、何かきっとオチがあるはず…。それを期待してサントリーへ。

  • ハイドン:交響曲第60番 ハ長調 《うつけ者》
  • ヒンデミット:交響曲《画家マティス》
  • R・シュトラウス:組曲《薔薇の騎士》

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タメスティのヴィオラはお見事

新日本フィル第477回定期演奏会

先週木曜日、サントリーホールで聴いてきた新日本フィルの定期演奏会。

  • ヒンデミット:葬送音楽
  • クルターク:断章――ヴィオラと管弦楽のための
  • ブラームス:運命の歌
  • シューマン:交響曲第2番 ハ長調 op.61

3月の定期は震災で聴けず、4月は演奏会がなかったので、新日本フィルの定期は3カ月ぶり。会場でも、「お宅はどうでした?」「あの日は歩いて帰りまして」とお客さん同士の会話が聞こえていた。当日、歩いてすみだトリフォニーまで出かけて、演奏会を聴いてきたという“強者”もおられた。

ということで、予定されたプログラムに先だってヒンデミットの「葬送音楽」が震災の犠牲者に捧げられた。

この曲と2曲目のクルタークの「断章」(日本初演)でソロをつとめたタメスティのヴィオラは、お見事の一言に尽きる。非常に透明度の高い音をしっとりと響かせて、情感たっぷりのすばらしい演奏。こんなクリアなヴィオラの音色は初めてだった。

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素晴らしいメンデルスゾーン〈讃歌〉 読響第165回東京芸劇名曲シリーズ

読売日響東京芸術劇場名曲シリーズ(2009年10月19日)

昨日に続けて、今日も池袋の東京芸術劇場へ。今日は、読売日響の演奏会です。今シーズンは定期ではなく、セレクト(4回)で来年3月のスクロヴァチェフスキの3公演を押さえ、残った1回を、今日のコンサートにしました。(^^;)

  • バッハ(レーガー編曲):〈おお人よ、汝の大きな罪を嘆け〉 BWV.622
  • ヒンデミット:チェロ協奏曲 変ホ長調 op.3
  • メンデルスゾーン:交響曲第2番 変ロ長調 op.52 〈讃歌〉

選んだ理由は実に安易で、指揮が下野さんだったこと、それにソリストが澤畑恵美だったこと。しかし、ついでで選んだコンサートでしたが、初めて聴いたメンデルスゾーンの交響曲第2番は実に素晴らしい演奏でした。

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日本フィルハーモニー第564回定期演奏会

金曜日、日本フィルハーモニー交響楽団の第546回定期演奏会に行ってきました(サントリーホール)。
プログラムは、以下の通りです。指揮は、下野竜也さんでした。

  • 猿谷紀郎:潦(にわたずみ)の雫
  • シューマン:交響曲第4番 ニ短調 作品120
  • ウェーバー:劇音楽《トゥーランドット》作品37より 「中国風序曲」「行進曲」
  • ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

最近の日フィルは、弦の響きがよくなっていて、今日も、とくに2曲目のシューマンの交響曲第4番がなかなか聴かせる演奏でした。4曲目のヒンデミットは、僕の好きな作曲家ですが、“本歌取り”の元歌であるウェーバーのトゥーランドットからの曲と並べての演奏と、プログラムもなかなか趣向が凝らされていて、楽しませてもらいました。

指揮の下野さんは1969年生まれの若手。ちっちゃい身体をいっぱいに使った精力的な指揮振りで、好演でした。演奏終了後も、なかなか御本人が中央に出ようとせず、オケのパートをたたせるなどするばかりで、最後に楽団員から催促もされてようやく指揮台にのぼってお辞儀をされると、大きな拍手を集めていました。
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