株価って何?

株式市場というのは、完全なゼロサムの世界。つまり、ある瞬間をとってみると、誰かが100万円儲けていれば、かならず誰か100万円損をしている。

現在の株価というのは、株式市場に投げ込まれている資金総額を、現在取り引きされている株総数で割ったもの。新しく株を買う人が誰もおらず、すでに株を持っている人同士で、株を売ったり買ったりしているだけでは、一方で株価の上がる銘柄があれば、かならずその分下がっている銘柄があるだけのことで、全体としてみれば平均株価は1円も上がらない。実に簡単な話である。

したがって、平均株価がたえず上昇し続けるためには、株式市場の外からたえず新しい資金が株式市場に投じられ続けていることが必要である。新しく株式市場に投じられる資金より、株式市場から引き上げられる資金の方が大きくなれば、平均株価は必ず下落する。つまり、これまで株を買ったことがないという人が新しく株式市場に登場し、とりあえず株を買ってくれないことには、株価は上がらないのである。

だから、すでに株を持っている人たちが儲けるためには、これまで株を買ったことがない人たちを、「株は儲かりますよ」と思わせて、新たに株式市場に引き込むことが大事なのである。で、新しく株式投資をはじめた人は、どうやって儲けたらよいか? もちろん、まだ株に手を出していない人に向かって、「株は儲かるねぇ」といって、株式市場に引きずり込むことである。株に手を出すなら、この程度のことはぜひ理解しておいてほしい。

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カテゴリー: 経済学

作成者: GAKU

年齢:50代 性別:男 都道府県:東京都(元関西人) 趣味:映画、クラシック音楽、あとはひたすら読書

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