大安・仏滅は明治以降?

今日の朝日新聞の夕刊に、作家の陳舜臣氏が面白いことを書いています(「六甲随筆」)。曰く、

 ――日本でも使用された『儀鳳暦』の撰者であった李淳風(602?670)にかこつけられた『六曜』(大安、友引、仏滅など)は、本場の中国では散々な不評だった。
 ――江戸時代、幕府の天文方がつくり、京都で注を施し、発行された正式な暦には「大安、友引などの六曜は記入されていない」。そして、「民間の暦の出版は厳禁されていた」。
 ――だから、江戸時代の庶民は、大安や仏滅は知らなかったはずである。

では、いつ広まったのかといえば、明治時代になって暦の出版が自由になってからだというのです。大安や仏滅、友引は、「昔からの伝統」と思われていますが、実は意外と歴史が浅かったんですね。驚きました。

自殺の増加

去年1年間の自殺者が、一昨年より7.1%増え、3万4427人になり、「経済・生活問題」や「勤務問題」で自殺した人が合わせて1万人を超えました。また30代の自殺者が17%も増えています。

1年間の交通事故死が1万人を割り込むようになり、阪神・淡路大震災で6000人余りの人がなくなったとしてあれだけ大問題になりましたが、その何倍もの人が毎年「自殺」しているというのは、まったく異常なことです。

自殺、過去最悪3万4427人…経済理由12%増 (読売新聞)

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「勝ち組」と「負け組」

電通消費者研究センターのインターネット調査として報道されているところによると、「自分を勝ち組だと思うか、負け組だと思うか」という質問に対して、「勝ち組」と意識している人の割合は、年収500万円以下だと20%、500〜1000万円で30%前後であるのに対し、年収1000万円以超の場合は58%と急増したそうです。

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同調的な生き方

佐世保の事件に関連して、精神科医の野田正彰氏(関西学院大学教授)が、いまの子どもの育ち方として「同調的な生き方」「相手に合わせて自分をよそおう文化」の問題を指摘しています。なかなか考えさせられる示唆に富んだ指摘ではないでしょうか。
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