植村邦彦氏の新著『マルクスのアクチュアリティ――マルクスを再読する意味』(新泉社、10月刊)を読み終える。2日ほど、通勤の行き帰りの電車の中で読んだが、とくにひっかかるところもなく、軽く読めてしまったというのが率直な感想… 続きを読む 植村邦彦『マルクスのアクチュアリティ』
カテゴリー: 哲学・思想
追悼 向井俊彦氏
14日、立命館大学の向井俊彦氏が亡くなられました。 向井俊彦氏死去/立命館大教授、哲学(四国新聞) 直接の面識はありませんが、同氏の『唯物論とヘーゲル研究』(文理閣、1979年)は、私が哲学を勉強するときの出発点の1つと… 続きを読む 追悼 向井俊彦氏
訃報2つ
1つめは、映画監督の黒木和雄さん。以前、このブログでも紹介しました(「9条変えたら憲法は死滅する」黒木和雄監督が講演)が、九条の会の呼びかけにこたえ、自ら「映画人九条の会」の呼びかけ人となって、憲法九条を守ることの大切さ… 続きを読む 訃報2つ
「象徴的貧困」
「朝日新聞」14日付夕刊の文化欄「思想の言葉で読む21世紀論」が、「象徴的貧困」というテーマを取り上げています(担当、志水克雄・編集委員)。 「象徴的貧困」とはどういうことか。「朝日」の記事は次のように説明しています … 続きを読む 「象徴的貧困」
なぜ、いまヘーゲルか
少し古い記事になりますが、「東京新聞」9/28付夕刊に、名古屋市立大の福吉勝男氏が、日本ヘーゲル学会(会長・加藤尚武京都大名誉教授)の創立にふれて、「なぜ、いまヘーゲルか」と題して、ヘーゲルの「市民社会」論再評価の動きを… 続きを読む なぜ、いまヘーゲルか
英BBCラジオ4の投票でマルクスが「最も偉大な哲学者」に
イギリスBBC放送のラジオ4の「In Our Time」という番組で、20人の哲学者のなかからリスナーの投票でマルクスが「最も偉大な哲学者」に選ばれた、とのことです。 BBC – Radio 4 –… 続きを読む 英BBCラジオ4の投票でマルクスが「最も偉大な哲学者」に
今村仁司『マルクス入門』
筑摩書房のマルクス・コレクションを読んでいる手前、仕方なく購読。 結論からいうと、あれこれ今村流マルクスを描いていますが、マルクスの全体像が見えてこないだけでなく、今村氏がいまマルクスを通して何を主張したいのかさえよく分… 続きを読む 今村仁司『マルクス入門』
『現代思想』マルクス特集号
いまさらとは思うが、『現代思想』2004年4月臨時増刊「総特集 マルクス」を読み始めました。筑摩の「マルクス・コレクション」といい、マルクスが出版ジャーナリズムでいろいろ取沙汰されるのはよいのですが、問題はその中身です。… 続きを読む 『現代思想』マルクス特集号
ジョン・ベラミー・フォスター『マルクスのエコロジー』
この本は、最初は「マルクスとエコロジー」という題名で書かれる予定だったが、執筆の過程で「マルクスのエコロジー」に変わったという。
戸田山和久『科学哲学の冒険』
科学哲学というと、論理実証主義とか構成主義とか、あまりロクでもない観念論的議論が多くて、鬱陶しいだけと思っていたのですが、この本は、科学的実在論の立場に立ち、「それでも科学は実在を捉えている」というのが結論。また、筆者の… 続きを読む 戸田山和久『科学哲学の冒険』
韓国ドラマ「バリでの出来事」に出てきたグラムシ
以前、韓国ドラマにグラムシ「獄中ノート」が…で、韓国ドラマ「バリでの出来事」のなかに、グラムシ ((アントニオ・グラムシ(1891?1937) イタリアの政治家・思想家。1921年、イタリア共産党の結成に参加、24年、国… 続きを読む 韓国ドラマ「バリでの出来事」に出てきたグラムシ
武田一博「現代唯物論の認識論的枠組み」について
知り合いからの質問もあって、武田一博氏の論文「現代唯物論の認識論的枠組み」を読んでみました(唯物論協会編『唯物論研究年誌第8号』2003年)。その人は、サブタイトルに「構成説に立つ投射説(志向説)について」というのが引っ… 続きを読む 武田一博「現代唯物論の認識論的枠組み」について
ジェフ・コリンズ著『ハイデガーとナチス』
一昨日、朝の電車の中で『東アジア共同体』を読み終えてしまったので、次は、岩波書店のポストモダン・ブックスの新刊『ハイデガーとナチス』(ジェフ・コリンズ著)を読み始めました。といっても本文は80ページだけの薄い本なので、そ… 続きを読む ジェフ・コリンズ著『ハイデガーとナチス』
アルチュセール『国家とイデオロギー』再読
今日は、神奈川県立近代美術館・葉山館の「ヴィルヘルム・レームブルック展」を見てきましたが、その行き帰りで、アルチュセール ((フランスの「構造主義」マルクス主義の哲学者。1918年生まれ、1980年に妻を殺害。1990年… 続きを読む アルチュセール『国家とイデオロギー』再読
アルチュセールのイデオロギー論
アルチュセールの『不確定な唯物論のために』(イタリアの哲学者フェルナンダ・ナバロ女史によるインタビュー、原著1988年刊、邦訳=大村書店、1993年刊)を初めて読みましたが、彼のイデオロギー論についての非常に分かりやすい… 続きを読む アルチュセールのイデオロギー論