「ペーパーバード 幸せは翼にのって」

休みが続いてすっかりヒッキーになりつつあるので、今日は、夕方になってから映画を見に出かけました。(今年8本目)

「ペーパーバード 幸せは翼にのって」。スペイン映画です。

舞台は、内戦が終結したあとのスペイン。フランコ軍の爆撃で妻と息子を失った喜劇役者ホルヘは、1年後、ふたたび旅劇団に復帰する。相方のエンリケ、そしてエンリケにひきとられた孤児のミゲルといっしょに、ふたたび舞台に立つ。内戦に勝利したフランコ政権は、反体制派に徹底的な弾圧を加える。一人の大尉がホルヘに目をつけ、劇団に部下のパストールを送り込む。やがて、劇団はフランコ総統の前で芸を見せることに……。

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「バッド・エデュケーション」 う〜む、やっぱり…

バッド・エデュケーション

「オール・アバウト・マイ・マザー」、「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督の最新作、「バッド・エデュケーション」を見てきました。今年10本目の映画です。

1980年のマドリード。若くして映画監督として成功したエンリケ(フェレ・マルチネス)のところに学生時代の友人イグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナール)がシナリオを持って訪ねてくる。彼は、エンリケの少年時代の神学校寄宿舎での親友。16年ぶりに出会った旧友のあまりにも変わりようにエンリケは戸惑いつつ、彼の持ってきたシナリオに思わず引き込まれる。そこには、寄宿生時代に2人が体験したある“事件”が描かれていた。その事件とは…

ということで、イグナシオのシナリオを出会った“現在”のお話が、少年時代の“事件”と、その“事件”をめぐる現在の“事件”と、重なり合いながら、ストーリーは展開します(詳しいことは、見てのお楽しみ。不思議の仕掛けはやがて明らかになります)。

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「靴に恋して」

靴に恋して

月がとっても青かったから…という訳ではありませんが、今日は、吉祥寺で「靴に恋して」を見て帰ってきました。

高級靴店の店員のレイレ、娼館のオーナー・アデラ、知的な障害を持つアデラの娘ニキータ、亡くなった夫と前妻との間の子ども3人を育てるタクシー運転手のマリカルメン、高級官僚の妻のイザベル。レイレは5年間一緒に暮らしたクンとの間がうまくゆかず、アデラはニキータとの生活に疲れている。マリカルメンは、「あんたは他人」といって薬におぼれる娘に困惑し、イザベルは夫との愛情が冷めてしまってイライラする毎日…。そこに登場する男たち。

見事なのは、最初バラバラに見えた5人の女性のストーリーが、気がつくと、複雑に絡まり合って、引き絞られていくところ。トム・クルーズ主演の映画「マグノリア」(最後にカエルが降ってくる意味不明映画)みたいで、なんだかよく分からないままに感動しました。(^^;)
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スパニッシュ・アパートメント

スパニッシュ・アパートメント

今日は、日比谷で「スパニッシュ・アパートメント」を観てきました。明日までということで、もうガラガラなんだろうと思っていたら、結構混んでました。(^^;)

タイトルの「スパニッシュ・アパートメント」というのは、もちろんスペインのアパートということですが、同時に、具ごた混ぜのスパニッシュ・オムレツのように、いろんな国籍の人間がごた混ぜのアパートという意味でもあるそうです。

主人公グザヴィエは、パリで暮らす25歳の大学生。経済専攻で、就職のためには「スペイン語とスペイン経済を勉強せよ」と言われ、欧州交換留学プログラム“エラスムス計画”を利用して、バルセロナに1年間留学することに。バルセロナに着いたグサヴィエがようやく見つけたのは、学生たちがシェアしているアパート。あやしい面接に合格したグザヴィエは念願の共同生活へ…。

ということで、EU拡大よろしく、共同生活する学生は、イギリス、ドイツ、イタリア、デンマーク、それにスペインと各国とりどり。バルセロナはスペインといってもカタロニアにあり、大学の授業もカタロニア語だし、大家から家賃値上げを通告されて、さらにもう1人増えた女子学生は、実はレズビアン。その彼女に“女性の心理”を教えてもらって、グザヴィエは、バルセロナ空港で知り合った精神科医の奥さんを口説き落とすことにまんまと成功! そこにパリからグザヴィエの彼女マルティーヌ(オドレイ・トトゥ)がやってきますが、狭いアパートの中ではうまくいかず、すれ違いに…。と、実に学生らしいバカ騒ぎが続いていきます。最後、ようやく1年の留学を終えたグザヴィエは、念願のEUの行政機関に就職しますが…。
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