実質賃金率と総供給関数

岩波文庫で新訳が出たケインズ『一般理論』を読んでみたが、分かるところといまいち分からないところが、マダラに残ったので、新野幸次郎・置塩信雄共著『ケインズ経済学』(三一書房、1957年)を読んでみた。

この間読んだもの 賃金論と富塚恐慌論

1つめは、60年代末に出た『講座 現代賃金論』(青木書店)の第1巻「賃金の理論」。いまさら、40年近く前の本をなぜと思われるかも知れませんが、前にも書いたように、賃金論そのものを勉強したことがないので、とりあえず昔の講座… 続きを読む この間読んだもの 賃金論と富塚恐慌論

実質賃金率の決定メカニズム 置塩信雄『蓄積論(第2版)』(2)

実質賃金率決定メカニズムについて(続き)。 蓄積過程研究のためには、実質賃金率の変動過程に立ち入らなくてはならない。実質賃金率の変動について正しい理解を欠いていることが、蓄積過程、景気循環を論じる上での誤りを生み出してい… 続きを読む 実質賃金率の決定メカニズム 置塩信雄『蓄積論(第2版)』(2)

実質賃金率について 置塩信雄『蓄積論(第2版)』(1)

実質賃金率はいかに決定されるか。 マルクスも古典派も、労働力市場の需給の緩急によって実質賃金率は下落、上昇するという見解をとっている。しかし、これは承認しがたい。(p.57) 実質賃金率は貨幣賃金率とは別の概念で、労働1… 続きを読む 実質賃金率について 置塩信雄『蓄積論(第2版)』(1)

読み終わりました 伊東光晴『現代に生きるケインズ』

とりあえず読み終わりました。 本書で、伊東光晴氏が批判しているのは次のような論点です。 新古典派が貯蓄を利子率の関数とみなすこと 実質賃金率によって労働供給量が決まるとする新古典派の労働市場分析 貨幣数量説(ヒックスの「… 続きを読む 読み終わりました 伊東光晴『現代に生きるケインズ』

置塩信雄『蓄積論』(第1版)

置塩信雄『蓄積論』(第一版)を読み終えました。感想を一言でいうなどと言うことはできませんが、マルクス経済学が、資本主義経済の体制的な特徴、基本的性格を明らかにするだけでなく、景気変動の局面を動態的に分析できるんだというこ… 続きを読む 置塩信雄『蓄積論』(第1版)

置塩信雄『蓄積論』

置塩信雄先生の『蓄積論』を読んでいますが、これはなかなか相当な本ですね。 これじゃあ意味不明(^^;)ですが、こんなすごい中身だったとは…、なんでいままでちゃんと読まなかったんだろうと後悔することしきりです。この本の中で… 続きを読む 置塩信雄『蓄積論』