今日は、神奈川県立近代美術館・葉山館の「ヴィルヘルム・レームブルック展」を見てきましたが、その行き帰りで、アルチュセール ((フランスの「構造主義」マルクス主義の哲学者。1918年生まれ、1980年に妻を殺害。1990年没))の『国家とイデオロギー』を再読。かつて読んだときには気づかなかったことにいろいろ気がつきました(だから、読書は面白いのですが)。
以前は、アルチュセールのいう「国家イデオロギー装置」というのを、機能というより、実体として捉えていて、国家機構を「国家抑圧装置」と「国家イデオロギー装置」とに二分して捉えたものというふうに理解していましたが、あらためて読んでみると、確かにそういうふうに実体的に二分する議論がなされていることは事実ですが、むしろアルチュセールの議論として注目されるのは、そもそもイデオロギーとは何か、イデオロギーというのはどうやって機能するのか、こういうことについての彼の分析です。