派遣労働者の保険加入

派遣労働者を対象とする人材派遣健康保険組合の被保険者が20万人を突破しました。発足2年で加入者倍増ということですが、対象となる派遣労働者は常用換算で69万人もいて、まだ加入率は3割程度です。派遣会社によっては、保険料を節約するために、保険への加入を渋る企業もあり、派遣労働者の地位はまだまだ不安定です。

派遣社員の健保、20万人突破 発足2年で加入者倍増 – asahi.com : 経済

派遣社員の健保、20万人突破 発足2年で加入者倍増

 派遣社員を対象とする人材派遣健康保険組合の被保険者が発足2年で当初の倍となり、先月末に20万人を突破した。全国の健保組合ではNTT、日立製作所に次ぐ3位。財政難で解散する健保組合が相次ぐなか、拡大ぶりが際立つ。企業が正社員を減らし、派遣に切り替えるという雇用形態の変化を映している。
 派遣健保は02年5月に被保険者約10万6000人(派遣会社約110社)でスタートし、今年3月末に約18万7000人。さらに先月末には前年同期比52%増の20万3601人と増え続けている。2位の日立の約23万人を抜くのも時間の問題という勢いだ。
 被保険者は平均年齢31歳、女性が9割、独身が6割とされる。医療費の支出がそれほど多くないため、保険料の水準は政府管掌健康保険(政管健保)の給料の8.2%(労使折半)より低い6%に抑えられている。派遣社員が次の仕事まで2カ月間、割安の自己負担で加入資格を維持できる任意継続制度も魅力になっている。
 また、今年3月から派遣元の人材会社は、派遣社員が派遣健保(または政管健保)と厚生年金に加入していることを派遣先に通知する義務が厳しくなり、加入が増えている面もある。
 ただ、厚労省によると02年度の派遣労働者数は、長期に働いている前提で試算した常用換算で69万人。このため派遣健保への加入者が増えているとはいえ、依然として多くの未加入者がいるとみられている。

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