もともと、日本の復興支援なるものが、自衛隊海外派遣の「実績づくり」のためにつくられたもの。だからこういう現地との齟齬が生まれるのです。自衛隊派遣「先にありき」ではなく、イラクの住民本位の復興支援のために、日本として本当に何をすべきなのか、根本的な再検討が必要です。
復興支援の遅さに驚き=治安理由にならぬ 日本に強い不満表明・ムサンナ州議長
※ムサンナ州は、自衛隊が「復興支援」活動をしているサマワを州都とする地域。
復興支援の遅さに驚き=治安理由にならぬ 日本に強い不満表明・ムサンナ州議長
【サマワ24日時事】陸上自衛隊が活動するイラク南部サマワを州都とするムサンナ州のアハメド・マルゾク州評議会議長は24日までに時事通信社のインタビューに応じ、陸自の活動に対し、「日本の復興支援の遅さに驚いている」「自衛隊の活動が単なるプロパガンダで終わってほしくない」などと厳しい言葉を並べ、日本に対する強い不満を表明した。
同議長は17日に行われた日本外務省サマワ事務所側との会談でも、日本側の支援が州側の期待をはるかに下回っていると述べ、失望感を表明していた。
マルゾク議長はまず、「日本は高度な技術力で戦後復興を成し遂げた。われわれは同じように電力、水道供給施設などのインフラ整備を期待している。日本は実行すると約束してくれたはずだ」と述べた。
その上で、治安情勢について「なぜ日本はバグダッドではなくサマワを選んだのか。それはサマワの治安が安定しているからだ」と指摘。「日本が治安を理由に大規模な事業が展開できないと説明することに非常な違和感を覚える。治安を言い訳にすることはもはや受け入れられない」と主張した。 (時事通信)[7月24日17時1分更新]