中国で、地方政府が様々な名目で賦課していた費用徴収にたいし、政府が規制に乗り出しています。これまでの杜撰なやり方に呆れるとともに、今年の全人代で、中国政府が打ち出した「農業・農村・農民」問題(いわゆる「三農問題」)解決への取り組みとして注目されます。
<中国>地方政府の「乱収費」違法徴収 農民の生活を圧迫(毎日新聞)
<中国>地方政府の「乱収費」違法徴収 農民の生活を圧迫(毎日新聞)
【北京・大谷麻由美】婚前教育費、妊娠期保健費、離婚調停費、死亡証明書制作費――中国農村部の地方政府機関が勝手に作った「乱収費」(規則外の費用徴収)による違法徴収で、今年上半期に計4億5700万元(約59億円)を住民から徴収していたことが、中国国家発展改革委員会の調査で明らかになった。23日付の中国青年報が伝えた。農民らに押し付けた、揺りかごから墓場までの“負担”の多さに「あきれてものが言えない」と報じている。
同委員会は、全国の農村にある小中学校や婚姻登記所など、地方政府機関が農民から徴収した費用項目を調査した。
小中学校は義務教育にもかかわらず、さまざまな名目で違法に費用を徴収することが以前から問題となっており、中央政府も乱収費の禁止を呼び掛けている。しかし、今回の調査でも小中学校による「試験答案費」「夜の自習費」などの乱収費は計3億5700万元に上った。また、地方政府機関の乱収費は住民生活関連、経済分野、公安関係など多岐にわたる。
乱収費の徴収は農民らの生活の大きな負担となっている。地方政府機関が違法徴収したうち、計1億9700万元が農民に返還されたという。(毎日新聞)[7月26日10時55分更新]