女子高校生の5%は、セックスを強要された経験のあるという調査結果が出ています。相手の男はというと、恋人36%、知り合い35%、友だち30%。「未遂」13%を含めれば、およそ5人に1人は、望まない形での性行為を強要された経験をもっているということになります。
前に、『少女たちはなぜHを急ぐのか』(高崎真規子著、NHK出版生活人新書)の感想として、「こんなに愛してくれるなら、申し訳なくて」など、“受け身”のsexが多いと書きましたが、そのことを考えると、その周囲には「セックスを強要された」という自覚のないまま、受け入れてしまっている生徒もかなりいる可能性があります。また、男の側の「強要した」ことについての調査・研究ということもますます必要ですね。
たとえ恋人同士であっても、望まない性行為の強要は「性暴力」だ――このことを、女性も男性も明確にすることが大切です。
<高校生性暴力被害>強要された経験ある女子は5%(毎日新聞)
<高校生性暴力被害>強要された経験ある女子は5%
セックスを強要された経験のある女子高生は20人に1人――。臨床心理士や精神科医らの研究チーム(代表=野坂祐子・武蔵野大心理臨床センター研究員)が高校生に性暴力被害のアンケートをしたところ、こんな結果が出た。未遂も含めれば女子高生の5人に1人が強要され、6割以上は恋人・友人など親密な相手からの性暴力(デートレイプ)だった。高校生へのこの種のアンケートは初めてだという。
「女性のためのアジア平和国民基金」から委託されて昨年11?12月、東京と九州の公私立計12校にアンケート用紙を配り、2346人(女子1463人、男子883人)から回答を得た。
セックスを無理強いされた経験は、未遂が女子の13%(男子は3%)、既遂は5%(同2%)に上った。このうちどれくらいが刑事事件になったのかは不明。既遂被害を受けた女子の相手(複数回答)は恋人36%、知り合い35%、友達30%の順で、知らない人は12%。被害場所は相手の家と自宅で7割近くを占めた。
野坂代表は「デートレイプを起こさせないためには、教育現場での指導やメディアでの不断の啓発が不可欠」と話している。【千代崎聖史】(毎日新聞)[7月28日3時52分更新]