在日米軍基地再編の続き

在日米軍基地の再編の動きについての新聞記事あれこれ。

自衛隊と在日米軍、基地共同使用を拡大…嘉手納や横田(読売新聞)
在韓米軍管轄外に 座間移転後の米軍司令部(産経新聞)

自衛隊と在日米軍、基地共同使用を拡大…嘉手納や横田

 日米両政府は、米軍の変革・再編(トランスフォーメーション)に伴う在日米軍再編に関連し、自衛隊と在日米軍が共同使用する基地を増やすことを検討している。複数の日米政府筋が21日明らかにした。
 航空自衛隊が米空軍嘉手納基地(沖縄)を使用することや、空自航空総隊司令部(東京・府中市)の米空軍横田基地(東京・福生市など)への移設などが具体的な案として挙がっている。基地の共同使用を強化することで、部隊の相互運用性を高めるのが狙いだ。
 自衛隊と在日米軍の基地共同使用は、三沢基地(青森)を空自と米空軍が共同使用しているほか、米海兵隊が東富士演習場(静岡)や矢臼別演習場(北海道)などで陸上自衛隊と共同訓練を実施している。
 共同使用する基地を増やすことにしたのは、有事の際に日米が迅速に連携して行動するため、平時から連携を強化する必要があると判断したためだ。また、米側にとっては、基地を共同使用することで維持費を日本側にも負担させることが可能となり、在日米軍の駐留経費を軽減することができるとの判断も働いているとみられる。
 米空軍嘉手納基地を空自部隊が使用する案は、空自の那覇基地が民間機と共同使用で運航スケジュールが過密なため、訓練時間が十分とれないことも理由となっている。空自の一部機能を那覇基地から嘉手納基地に移転することも検討している。沖縄は、中国と台湾に近いことから、対空防衛の拠点として比重が高まっており、日米両政府の協議では、宮古諸島の下地島を日米共同訓練場として使う案も出ている。
 空自航空総隊司令部の米空軍横田基地への移設は、司令部施設の老朽化が激しいうえに、横田基地の滑走路を使用できる利点があることから、自衛隊側も移転に前向きだ。
 このほか、陸自の東富士演習場、矢臼別演習場などで米海兵隊、米陸軍の実弾砲撃演習を増やすことも挙がっている。ただ、自衛隊の演習場は、現在でも訓練日程が過密なうえに、基地の共同使用が実現すれば、周辺住民への負担が増加することも予想される。(読売新聞) – 8月22日3時6分更新

在韓米軍管轄外に 座間移転後の米軍司令部

 【ワシントン=近藤豊和】米国防総省が進める世界の駐留米軍再編計画で、アジアの米陸軍最大司令拠点として米ワシントン州から座間基地(神奈川県)への移転が協議されている陸軍第一軍団司令部の管轄下には、在韓米軍を入れない方針を検討していることが分かった。
 米軍筋によると、座間基地移転後の第一軍団司令部は、アジア全般での米陸軍展開を取り仕切る統合司令部の機能をもたせ、司令官にも統合軍司令官と同じ陸軍大将の任命が想定されている。
 一方の在韓米軍は、1万2500人の兵員削減と司令部機能の大幅縮小の方針が米韓政府間で協議されており、当初は在韓米軍の指揮機能を第一軍団司令部の管轄下に入れることも、想定された。
 しかし、座間移転後の第一軍団司令部が、北朝鮮と直接対峙(たいじ)する在韓米軍を含む広範な領域と任務をカバーすることに対して、「日米安保を逸脱」との指摘が地元自治体などから浮上。指揮機能の過度集中への戦略的な懸念も絡むことから、在韓米軍は、アジア・太平洋地域の米軍全体を統合指揮する太平洋軍司令部(ハワイ)の指揮下に直接入れて、運用することが検討されている。
 在韓米軍が太平洋軍司令部の直轄となった場合、兵員削減後も機能的な運用が可能との含みがある。グアム島に米空軍のB52爆撃機六機が年初から常駐配備されたことも兵員削減をにらんだ「代替機能の強化策」という。(産経新聞) – 8月22日4時43分更新

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