ゾルゲがヒトラー・ドイツの対ソ開戦を正確に予告したというのは、フルシチョフ時代につくられた「神話」だという研究が明らかにされたそうです。
それでもゾルゲが大物スパイだったこと、またスターリンが独ソ戦への備えが全然なかったことには変わりありませんがね…。
独ソ開戦日の事前通報説は虚構=ゾルゲ神話に冷や水?ロシアで新著(時事通信)
独ソ開戦日の事前通報説は虚構=ゾルゲ神話に冷や水?ロシアで新著
【モスクワ26日時事】日米開戦前夜、東京を舞台に大掛かりな情報活動を行った旧ソ連の大物スパイ、リヒャルト・ゾルゲが1941年6月22日の独ソ開戦日を正確に予告したとの説は、フルシチョフ時代にねつ造された神話だったことが、ロシアの学者による調査で分かった。また、別のソ連のスパイが「6月21日開戦」というより正確な情報を伝えていたことも明らかになった。
女性歴史家のエレナ・プルドニコワ氏が、ゾルゲの属したソ連軍参謀本部情報総局(GRU)の資料などを調査し、近刊の著書「ゾルゲはナンバーワンのスパイだったか」で公表した。 (時事通信) – 9月26日15時0分更新
それにしても、旧ソ連についてはまだまだたくさんの史料が隠匿されているだろうから、歴史研究として何が飛び出してくるか分かりません。同時に、それらの多くがあれこれの政治的意図をもって行なわれていたりするから、研究としてどこまで信用できるかも分からないから困りますね…。