イラク駐留米軍の補給部隊の兵士17人が、イラク南部のタリル補給基地から、バグダッド近郊のタジまでの物資輸送任務を命じられたが、「車両の整備状態が極めて悪い」「武装護衛がない」などの理由で拒否し、米軍が規律違反に当たるかどうかの調査を開始したそうです。
米軍:イラク駐留兵17人、輸送任務を拒否「護衛ない」/軍が規律違反を調査(毎日新聞)
米軍:イラク駐留兵17人、輸送任務を拒否「護衛ない」/軍が規律違反を調査
【ワシントン和田浩明】イラク駐留米軍の補給部隊の一部兵士が物資輸送任務を拒否し、米軍が規律違反かどうかの調査を始めたことが15日わかった。兵士らは米国の家族に「身柄を拘束された」などと電話で話したという。イラクでは米軍や民間業者のトラックを標的にした武装勢力の攻撃が頻発、多数の死傷者が出ている。
バグダッドの米軍広報担当者や米メディアの報道によると、問題の兵士らは米陸軍第343補給中隊の燃料輸送担当の17人。13日に、イラク南部タリルの補給基地から、約250キロ北でバグダッド近郊のタジまでの物資輸送任務を命じられたが拒否した。米軍は理由を公表していないが、兵士の家族によると「車両の整備状態が極めて悪く、武装護衛がない」などと主張したらしい。
米軍は「一部の兵士が不適切な方法で懸念を表明し、タリルで事情聴取を行っているが、逮捕や拘束はしていない」と説明。また、事件は「単発の事例」で、輸送任務は同中隊の別の兵士が完了したと述べた。
米メディアによると、兵士の一人は米国の妻に14日電話し、「容疑者の権利を聞かされ、兵舎からテントに移された」などと話した。別の女性兵士は母親に、13日の任務には通常の武装護衛がつけられていなかった、などと述べたという。[毎日新聞 2004年10月16日 東京夕刊]