「インサイダー取引」疑惑が持ち上がっているコクドによる西武鉄道株売却ですが、辞任した西武鉄道前常務が「堤会長の命を受けて来た」と明言したそうです。
これによって、一連の株売却が堤会長の直接指示のもとにおこなわれた可能性が一段と強まりました。また、辞任記者会見の時には、堤会長は「約2週間前に知った」と話していましたが、ウソである可能性が出てきました。
西武鉄道株購入要請時/『堤会長の命受けた』辞任常務が明言(東京新聞)
西武鉄道株購入要請時/『堤会長の命受けた』辞任常務が明言
西武鉄道株の持ち株比率虚偽記載問題で、自社株を無断で企業に購入要請したとして辞任した白柳敏行・西武鉄道前常務が、企業側に購入を持ち掛けた際に「堤(義明コクド会長=当時)の命を受けて来た」と明言していたことが25日、関係者の話で明らかになった。
一連の株売却は、全権を握るオーナー、堤氏の直接指示のもとでグループ内で組織的に進められた可能性が強まった。また、前常務は「コクドが上場する準備がある」と述べており、企業側に虚偽の説明をしていた疑いも浮上している。
関係者によると、白柳前常務は8月下旬、取引先を訪問。冒頭「堤の命を受けてまいりました」と述べ「親しい取引先17社に200万株ずつ、計3千400万株の時価での購入をお願いする」と当初の売却計画の概要を説明。企業側が「検討させてほしい」と回答を留保すると、約半月後にコクドの総務部幹部と一緒に再度訪問し、要請が堤氏の指示であることをあらためて強調したという。
売却の理由について白柳前常務は「コクドが上場する準備がある」とした上で「そのため傘下の西武株の保有状況について監督官庁の調査を受けたが、持ち株比率の基準に抵触することがわかった」と説明。この取引企業は結局購入に応じた。
西武鉄道の黛雅昭常務は25日の会見で「白柳前常務はコクドから依頼され(個人的に)売買に関与した」と話した。
コクド広報室は、上場計画について「近い将来はない」としている。[ 東京新聞 10/26 ]