中国の作家・池莉の『ションヤンの酒家』(小学館文庫)を読みました。映画「ションヤンの酒家」の原作ですが、いわゆるノベライズではなく、ホントの原作(原題「生活秀」)です。
映画は見逃してしまったのですが、小説は非常に面白かったです。主人公・来双揚(ライ・ションヤン)は、映画だと30代になったばかりぐらいに見えますが、原作だと、もう少し年がいっているように感じます。そのションヤンが、妹や兄夫婦、甥っ子、父親などに悩まされながら、下町の屋台を切り盛りしている。そういう“いま”を生きる庶民の強かな暮らしが描かれています。
この本には、同じ作者の「愛なんて」と「このひと夜、バラのごとく」も収められています。「愛なんて」は、エリート出身の大学病院医師が、元華楼街の娘と「自由恋愛」で結婚して、初めて気づいた「夫婦の愛情」をめぐるドラマ。「このひと夜…」は、逆にノーベル化学賞受賞は間違いないといわれる30代の俊英な女性研究者が、偶然街で出会った男に焦がれる話。――どちらも、「改革開放」に動く「いま」の中国の人々の暮らしと生き方を、生きいきと描いています。
日本では、「小説の終焉」が取沙汰されたりしていますが、激しく変化し急成長する中国の小説は健在だなと興味を新しくしました。
はじめましてこんにちは。先日名画座でこの
『ションヤンの酒家』を観てきました。
原作があったんですね!おもしろそう、読んでみたいです。
映画は場末の街や賑やかな屋台の情景、
気丈でいたいがためにしたたかに振舞うションヤンが
美しかったです。中国映画はあんまり観たことがなかった
のですが、わりとおもしろいかも!と思いました。
あと主役の女優さんの美しさにやられました☆
あ、TBさせてくださいませ!
ピンバック: befounddead