あっちも、こっちも大変…

西武もダイエーも読売も、つい先日、「経営基盤」や企業の「公益性」を云々して、新規参入球団の審査をしていたはずなのですが…。球界再編「冬の陣」という感じです。

【西武】

西武球団売却へ――複数企業に打診、コクド抜本リストラ(NIKKEI NET)

「球団売却聞いていない」西武球団代表=プロ野球ライオンズ売却報道で(時事通信)

【ダイエー】

ホークス売却先、米コロニーが推薦権利…契約に明記(読売新聞)

【読売新聞】

読売本社保有と訂正 渡辺会長名義の日テレ株(東京新聞)

(11/6)西武球団売却へ――複数企業に打診、コクド抜本リストラ

 西武鉄道グループの中核会社であるコクド(東京・渋谷、三上豊社長)が、子会社のプロ野球球団、西武ライオンズ(埼玉県所沢市)を他企業に譲渡、プロ野球事業から撤退する方針を固めたことが5日、明らかになった。複数の企業に打診を始めた。コクドは主力のレジャー事業の不振が続いているうえ、借入金負担も増加、経営を圧迫している。西武鉄道の有価証券報告書過少記載問題に端を発する西武鉄道株の株価急落で財務体質の劣化が進み、球団売却が不可避と判断した。
 大株主の持ち株比率過少記載発覚で始まったコクド・西武鉄道グループの混乱は、球団売却を含めたグループの本格的な経営リストラに発展する。また、楽天の新規参入で来季の2リーグ12球団体制が固まったプロ野球界は、売却が取りざたされている福岡ダイエーホークスに加えライオンズの売却問題も抱えることになり、新たな対応を迫られることになる。[ 11月6日/日本経済新聞 朝刊 ]

「球団売却聞いていない」西武球団代表=プロ野球ライオンズ売却報道で

 プロ野球西武ライオンズの親会社コクドが同球団を売却し、プロ野球事業から撤退する方針を固めたと6日に一部で報じられた問題で、西武球団の星野球団代表は同日午前、「分からない。一切聞いていない」などと話した。
 西武鉄道グループを率いた堤義明氏が、西武鉄道株をめぐる有価証券報告書の虚偽記載問題の責任を取り、10月中旬に球団オーナーを含む西武鉄道グループ全役職を辞任。その際、「私自身は(球団を)持っていてもらいたい」としながらも、同氏が目指した1リーグ制への移行が実現しなかったことから「パ・リーグは破産状態。もう少し(2リーグ制で)やれということになったが、経営努力だけでは補えない」とも話していた。(時事通信) – 11月6日10時31分更新

ホークス売却先、米コロニーが推薦権利…契約に明記

 産業再生機構に支援要請した大手スーパー、ダイエーが、米投資会社コロニー・キャピタルとの間で、ダイエー傘下のプロ野球「福岡ダイエーホークス」を売却する場合は、コロニーが売却先を推薦する権利を持つことを明記した契約を結んでいたことが5日、明らかになった。
 契約には、コロニーが売却先に同意を与える権利を持つことも明記されており、コロニーがダイエー球団の実際上の保有者となっているとも受け取られかねない内容だ。日本プロフェッショナル野球組織(NPB)の野球協約では、外資による球団保有が禁じられており、今後、問題化する可能性もある。
 関係者によると、この契約は、コロニーに売却先の推薦権と同意権を与えているほか、球団の売却価格のうち、ダイエーがのれん代などとして最大50億円を受け取り、実質的にチケット販売などの興行権を保有しているコロニーが残りを受け取ることも定めているという。契約は、ダイエーがコロニーと、福岡ドームとホテルの売却契約を結んだ今年3月に締結された。
 ダイエー球団をめぐっては、ダイエーが98%保有する球団株式の8割程度を情報通信大手のソフトバンクに売却する方向で、UFJ銀行など主力3行やコロニーとの間で調整が始まっている。しかし、この契約が問題化して、野球協約違反との声が高まれば、最悪の場合、ダイエー球団がプロ野球への参加資格をはく奪される恐れもあり、事態が流動化する可能性もある。
 一方、ダイエー支援に向けて資産査定を進めている再生機構は、球団を売却するかどうかは「公募で決めるスポンサー企業の意向を踏まえて判断すべきだ」としている。ただ、支援決定前は、再生機構に売却を止める権利はないと判断している。支援決定前にホークスが売却された場合、売却価格が適正かどうか厳格に点検する方針だ。( 2004/11/6/03:03 読売新聞)

読売本社保有と訂正 渡辺会長名義の日テレ株

 日本テレビ放送網は5日、大株主である読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長名義の株式が、実質的には同グループ本社保有だったとして、関東財務局に有価証券報告書の訂正を提出したことを明らかにした。西武鉄道による株主保有比率の虚偽記載の発覚を受け社内で点検、訂正報告した。

■東証、監理ポスト割り当て

 東京証券取引所は同日、有価証券報告書への虚偽記載の可能性があり、日テレ株が上場廃止基準に抵触する恐れがあるとして、同株式を監理ポストに割り当てた。
 日テレは6日未明、能勢康弘執行役員が会見し「今回の事態を厳粛に受け止めているが、上場廃止基準に該当しないと考えている。監理ポストに移ったことは非常に驚いており、東証に対して抗議した」と述べた。同新聞の社長、会長名の日テレ株式は1971年から、実質的に同新聞側が保有。株式の保管、配当の受け取り、課税処理などは読売新聞側が行い、実態は税務当局に報告し了承を得ているという。
 今年3月期の日テレの有価証券報告書によると、筆頭株主は読売新聞グループ本社で8.4%保有。渡辺氏は6.3%で2位の大株主。日テレによると、渡辺氏の持ち株を表示した部分に「実質所有者は、読売新聞グループ本社である」などとする注釈をつけた訂正報告書を提出した。
    ◇
 日本テレビ放送網役員は6日未明の会見で、訂正報告した経緯について、故小林与三次・読売新聞副社長が日テレ社長に就任する際、日テレ株を持っていなかったことから「格好が付かない」と、両社幹部が相談したことを明らかにした。[ 東京新聞 11/6 朝刊 ]

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