NHKの労働組合・日本放送労働組合が、7日、一連の不祥事で失った信頼を回復するためにNHKはどうあるべきかをテーマにシンポジウムを開催しました。
ところが、NHKが災害をテーマにした24時間番組を放送したため、組合主催のシンポジウムであるにもかかわらず、一般組合員は50人しか参加できなかったそうです。NHK側は「関係ない」と言っていますが、1カ月前に予告されたシンポの1週間前になって突然24時間番組の放送を決定。はたして、「勘繰り」はいったいどちらでしょう?
<NHK>日放労の不祥事シンポ 24時間特番で妨害?(毎日新聞)
追伸。この震災特集の番組、まあこう言うのを流せば感激したとか、励まされたとかの感想や義援金が集まるのは当然でしょう。また、新潟中越地震でといっては申し訳ないが、その前の台風被害が“忘れられよう”としている趣も無きにしもあらずで、その点では、そういうことを“思い出させた”効用を認めるのもやぶさかではありません。
しかし肝心の番組の内容は、あまり深まったという感じがしません。また、なぜ延々と24時間もやらないといけないのか? それもよく分かりませんでした。
<NHK>日放労の不祥事シンポ 24時間特番で妨害?
NHKの労働組合「日本放送労働組合」(日放労、長村中(おさむらみつる)委員長、組合員8500人)は7日、一連の不祥事で失った信頼を回復するためにNHKはどうあるべきかを問うシンポジウムを東京都内で開いた。
会場には約270人が詰めかけたが、一般組合員の参加は約50人だけで、組合員の多くは6日夜からのNHKの24時間特別生放送番組のために出席できなかった。日放労では9日に海老沢勝二会長の辞任要求を決定する予定だけに、シンポジウムでは「急きょ決まった特別番組は、組合活動妨害ではないか」との声が上がった。
シンポジウムには、ジャーナリストの田原総一朗さん、立教大の服部孝章教授、連合の笹森清会長らが出席。NHK再生のために、経営委員会の権限強化や、外部の意見を取り入れたNHK問題の検証番組作りの必要性などが提起された。
1カ月前に決まったシンポジウム開催日に合わせるかのように、24時間特別番組が1週間前に決まったことが取り上げられ、田原さんらは「組合つぶしとしか思えない」と批判した。日放労では当初、会場は組合員で満席になることを想定していたという。またNHKがこのシンポの取材に来ていないのはおかしいとの指摘もあった。
同番組は、台風や新潟県中越地震などの被災者支援を目的に、全国の54放送局を結んだ同局初の24時間生放送キャンペーン番組。海老沢会長は4日の定例会見で「(10月)30日に新潟の被災状況を視察し、翌31日に緊急理事会を開いて放送を決めた。(シンポジウム妨害との指摘があるが、との記者の質問に対しては)関係ないでしょ。何でそんな勘繰りをするのか。(24時間番組は)NHKとして当然の仕事だ」と説明している。
NHK経営広報部によると、7日午後8時に終了した24時間番組には、新潟などの被災地から1100件以上の声が電話やファクスで寄せられたほか、全国から1万件以上の励ましのメッセージが届いた。また時間内に4000万円以上の義援金が集まったという。【木村知勇、内藤陽】(毎日新聞) – 11月7日21時48分更新