ファルージャ総攻撃についての記者会見でのラムズフェルド米国防長官の発言。「多数の犠牲者が出ることにはならない」というのは、「多少の犠牲者が出るのは仕方ない」ということ。これを傲慢といわずして、何を傲慢と言うべきか。さらに、語るに落ちたというのは、現在市内に民間人がどれだけいるかは「分からない」というコメント。民間人がどれだけいるか分からなければ、どれだけ犠牲が出たかも分からない訳で、結局、「多数の犠牲者が出ることにはならない」というのは口先だけの“申し訳”に過ぎないことが自ずと明らかになる、というものだ。
日別アーカイブ: 2004-11-09
英で「イラク戦争は間違い」6割に
日本の小泉首相とならんで、米軍のファルージャ攻撃に支持を表明している英ブレア首相だが、そのイギリスで、タイムス紙の世論調査で「イラク戦争は正しくなかった」という回答が57%を占めた。
労働党は、先の党大会で、かろうじてブレア政権支持の方針を決めたが、はたしてこのまま世論を乗り切れるかどうか…。
ファルージャ包囲作戦
イラクでは、ファルージャ市への総攻撃が始まっています。国連も警告を発した包囲殲滅作戦です。
アナン国連事務総長:米英イラク首脳に警告書簡 ファルージャ大規模掃討「議会選挙の妨げ」(毎日新聞)
ファルージャの人口は約30万。それを包囲・封鎖した上で、米軍とイラク軍を合わせて1万5000人を投入するというのだから、どれだけの犠牲がでることになるか――。想像に難くないと言うべきか、想像するのが恐ろしいと言うべきか。しかしメディアが入り込めていないので、流れる情報はすべて米軍情報。日本のメディアの取り上げ方も、当然ながら、米軍サイドのものになっている。実態がどうなっているのか、伝わってこないのが恐ろしい。
ところで、小泉首相がこのファルージャ総攻撃に「成功させないといけない」と賛意を表明した。インターネットでみるかぎり、支持を表明したのは、小泉首相と英ブレア首相だけのようだ。米英軍のイラク攻撃の支持はフセイン政権にたいするものだ、自衛隊派兵も人道支援だという言い訳が成り立ったかも知れない。しかし、ファルージャ総攻撃への支持表明は、この作戦の結果がどうなったとしても、イラク国民の相当部分を「敵に回す」もの。これで、日本は、少なくとも、スンニ派イラク国民からみれば立派な「敵」になってしまったのだ。そんな重大なことを、いとも簡単に、あっさりと言ってのけるあたりが、この総理大臣の凄まじいところなのかも知れない。
ハンガリーが来年3月末までの撤退を表明
バタバタして見逃していましたが、ハンガリーが、来年3月末までにイラクに派遣している自国軍を撤退させると表明しました。
これで、これまでに撤退済みの国は
- ニカラグア(2月)
- シンガポール(4月)
- ドミニカ共和国(4月)
- スペイン(5月)
- ホンジュラス(5月)
- ノルウェー(6月、司令部要員10人を残して撤退)
- フィリピン(7月)
- ニュージーランド(9月)
- タイ(9月)
の9カ国。
時期を明確にして撤退を表明したのが
- ポーランド(05年末までに)
- ウクライナ(04年末までに)
- オランダ(05年3月)
- ハンガリー(05年3月)
の4カ国。
他にポルトガル、ブルガリア、エルサルバドルが「撤退もありうる」との立場を表明しています。
ホークスはソフトバンクへ
福岡ダイエーホークスは、ソフトバンクへの売却が本決まりしたみたいです。売却価格は公表されていませんが、福岡ドームとホテルを経営するコロニーが売却先の推薦権と同意権を持ち、ダイエーが受け取るのは最大50億円、残りを、チケット販売その他興行権をもつコロニーが受け取ることになっています。
コクド、西武鉄道株買い戻しへ
コクドが西武鉄道株買い戻しの方針を決定。しかし、そのために700億円程度のキャッシュが必要になるという話です。しかも、全部買い戻したときは西武鉄道が上場廃止となってしまうため、買い戻した株を売却せざるを得ませんが、その株価は下降気味。700億円のキャッシュを使ったあとは、資産も目減りすることになります。
それでも、ライオンズ球団は売却しないと言っていますが、まあ急いでみたところで買い叩かれるのがオチ。資産価値200?250億円といわれるライオンズ球団を50億とか100億で売ったところで、必要とされる700億円には届きそうもありません。