来年のことをいうと、鬼が笑う?

大野防衛長官が今朝のNHK番組で「来年12月に多国籍軍の任務が終了することになっている。一つの区切りではないか」と発言。自衛隊のイラク派遣が来年12月で終了する可能性を示唆しました。

しかし、期待するように来年末にイラク「本格」政権が発足し、多国籍軍の任務が終了するかどうかは、いまのところ不透明と言わざるをえません。すでに、イラク主要政党が選挙の半年延期を申し入れています。また、「本格政権」が発足したとしても、米軍が撤退できるような状況になっているのかどうかも未知数です。

また大野発言を“裏読み”すれば、「本格政権」との話し合いで、自衛隊にもう少しいてほしい、ということになれば延長もあり得るとも受け取れます。アメリカの後押しで誕生する「本格政権」なら、そういう可能性も否定仕切れません。「多国籍軍なき自衛隊の駐留」――、はたして小泉政権はどうするつもりなんでしょう?

イラク自衛隊派遣、来年12月終了で検討(読売新聞)

イラク自衛隊派遣、来年12月終了で検討 (読売新聞)

 政府は28日、イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊のサマワへの派遣を来年12月で終了する方向で検討に入った。
 大野防衛長官は同日のNHK報道番組で「(来年12月にできる予定のイラクの)新しい政府との話し合いで、(自衛隊派遣は)もういいじゃないかということもあるだろう。来年12月に多国籍軍の任務が終了することになっている。一つの区切りではないか」と述べた。
 派遣延長後の活動に関しては、「自衛隊の給水・浄水活動は、(来年)ODAで供給する給水器が活用されるようになると、必要なくなってくる」と語った。
 政府は12月14日に期限が切れる基本計画を変更し、自衛隊派遣を1年間延長する方針を決めている。大野長官が派遣終了時期を示唆したのは、野党が自衛隊撤退要求を強めていることや、与党からも「派遣延長の場合、活動期間の見通しを示すべきだ」との意見が出ていることに配慮したものとみられる。
 今年6月に採択された国連安全保障理事会決議では、2005年末のイラク本格政権樹立に伴い、多国籍軍の任務は終了するとされている。
[ 2004年11月28日20時18分]

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