山田昌弘『希望較差社会』(筑摩書房)を買いに本屋へ立ち寄ったのですが、そのとき、ついつい買ってしまった本が…。
- 永原慶二『苧麻・絹・木綿の社会史』(吉川弘文館)
- 梶川伸一『幻想の革命 十月革命からネップへ』(京都大学学術出版会)
『苧麻・絹・木綿の社会史』は、今年7月に亡くなられた永原先生が、直前まで書かれていた著書です。永原先生には『新・木綿以前のこと』(中公新書、1990年、絶版)という著書がありますが、新著の前書きを読むと、木綿ばかりでなく、苧麻、絹のことをさらに深めたいと思い、昨年(2003年)正月から取り組んできたと書かれています。そして、『新・木綿以前のこと』の改訂増補した「苧麻から木綿へ」が、本書に収められています。80歳を過ぎて、なおこれだけの研究に取り組まれたことに感慨を覚えずにはいられません。あらためて、先生のご冥福を祈りたいと思います。