どうして「一気に解決」なのだろう?

北朝鮮「制裁」論の急先鋒、安倍晋三・自民党幹事長代理が「レベル5を発動し、一気に解決させるという手もある」と発言したそうですが、実際の問題として、どうやって「一気に解決させる」というのかよく分かりません。

外交問題は交渉を通じて解決するしかないのだから、「意味がない」と思う相手であっても、「制裁あるのみ」と席をけってしまえば、こちらの負け。もちろんだからと言って、ただ「話し合いましょう」と言うだけが交渉でないことも自明のことで、そこで外交的な「かけひき」が生まれるのです。ところが、まだ「かけひき」も始まってないうちから、与党幹部が「交渉は意味がない! 制裁だ!」と言って回るのは、「下策中の下策」だと思うのですが。

<安倍晋三氏>経済制裁、「レベル5で一気に解決も手だ」(毎日新聞)
北との交渉継続「意味がない」=安倍自民幹事長代理(毎日新聞)

<安倍晋三氏>経済制裁、「レベル5で一気に解決も手だ」

 自民党拉致対策本部の安倍晋三本部長は15日収録された朝日ニュースターの番組で、北朝鮮への経済制裁について「(同本部がまとめた制裁シミュレーションの)レベル5を発動し、一気に解決させるというのも手だ」と述べた。レベル5は貨客船の万景峰号など北朝鮮船舶の全面入港禁止で、最も厳しい。[毎日新聞 12月15日19時53分更新]

北との交渉継続「意味がない」=安倍自民幹事長代理

 自民党の安倍晋三幹事長代理は15日午後の記者会見で、拉致被害者の横田めぐみさんとされる遺骨は別人とする鑑定結果に北朝鮮が反論していることについて「そもそも他人の骨を送り付けたこと自体、許せない行為だ。日本が仕組んだような批判を浴びせる北朝鮮とこれまでと同じように交渉を続ける意味がないことがはっきりした」と批判した。[ 時事通信 12月15日15時0分更新 ]

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