まえに運用中止のことを書いた熱帯降雨観測衛星(TRMM)ですが、8月にとりあえず昨年末まで運用延長していましたが、今回あらためて、安全な落下が確保できるうちは運用を延長することが決まりました。
大事な観測衛星です。宇宙空間は、軍事のためでなく、こうした観測・研究のためにこそ使ってほしいと思います。
降雨観測衛星:運用を今年春まで再延長 NASA
米航空宇宙局(NASA)は4日、昨年夏に廃棄の方針を決めたが、ハリケーン観測に使用を続けていた日米共同の熱帯降雨観測衛星(TRMM)の運用を今年春まで再延長すると発表した。
米科学アカデミーの委員会が同日、TRMMを高く評価「少なくとも今年末ごろまでは使うべきだ」とNASAに勧告したのに応えた。NASAは今回、具体的な廃棄時期を明確にしておらず、状況次第で春以降も運用が続く可能性がある。
97年に日本のH2ロケットで打ち上げられたTRMMは、降雨の状態を三次元観測できるレーダーを搭載。設計寿命の3年を超えても順調に観測を続けており、日米欧の多くの機関が気象の研究や予測にデータを活用していた。
NASAは昨年、運営経費を負担できないとして同年7月末の運用終了を決めたが、米海洋大気局の要請で昨年末まで運用を延ばしていた。(ワシントン共同) [毎日新聞 2005年1月5日 10時53分]