BBCの世論調査

イギリスBBCが、昨年12月におこなった世論調査で、アウシュビッツの名前を一度も聞いたことがないとの回答が45%を占め、35歳未満では60%を超えたそうです。

日本でも、僕が小さかったころは、南方から苦労して引上げてきた人の話、あるいは国内での空襲の経験を身近に聞くことができました。酷い話だけれども、「戦争中は、中国人を何人殺した」と自慢するような人もまだいたりしました。高校生の時、ある人から、中国人捕虜を軍刀で試し切りした写真を見せてもらったこともあります(その人の名誉のために言っておきますが、その人は、自慢のためではなく、そういうことがあったということを忘れてはいけないということで、普段人には見せない写真を見せてくれたのです)。
しかし、いまの子どもにとっては、そうした話は、親の、そのまた親の(あるいは、さらにその親の)世代の出来事。「そんな昔のこと」と思ったとしても不思議ではありません。それだけに、歴史をどうやって受け継いでいくのか、工夫も努力も必要だと改めて思いました。

アウシュビッツ「知らぬ」、5割近くに 英国(朝日新聞)

ナチスの影 揺れる欧州(東京新聞)
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米軍横田基地、グアム移転を撤回

米軍は、東京・横田基地の第5空軍司令部をグアムの第13空軍に移転・統合する案を撤回。

米軍はもともと第5空軍と第13空軍の統合を計画。そのために、第13空軍司令部を横田に統合する案を示しましたが、極東条項や騒音問題などを考慮して、グアム統合に計画を変更した経過があります。だから、これは当初案に戻ったということでしょう。航空自衛隊は航空隊総司令部(東京・府中)の横田移転を打ち出しており、あれこれすったもんだした挙げ句、米空軍と空自の一体化だけがすすむ、ということです。

米軍横田基地 司令部機能を維持 日本に打診、グアム移転を撤回(産経新聞)
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松井やよりさんの「証言」について

NHK特番への介入問題にかかわって、VAWW-NETジャパン代表だった松井やよりさん(故人)の発言(なぜNHKを提訴するのか)が、今回のNHKチーフプロデューサーの証言と「食い違っている」として、「自爆証言」だというふうに書かれています。

しかし、松井さんの発言を読めば明らかなように、NHK上層部による番組内容の改変は2度にわたっておこなわれています。そのうち2度目の改変に至る経過が今回明らかになったということであり、チーフプロデューサーの証言は、松井やおりさんの指摘が正しかったことを証明するものです。

1月29日以前にNHK上層部が内容改変を指示していたという事実は、今回明らかになった安倍晋三・中川昭一両自民党議員による介入以前にも、何らかの圧力・介入があった可能性も考えられるということでしょう。少なくとも、安倍・中川両議員の「無実」の証明にならないことだけは明らかです。