17日、天安門事件への対応で失脚した中国共産党元総書記・趙紫陽氏が死去。中国外務省は、再評価などおこなわないと発表しました。
しかし他方で、亡くなる直前に、曽慶紅・国家副主席が見舞いに訪れたという報道もあり、注目されます。
趙紫陽氏死去:再評価行わずと見解示す 中国外務省報道官(毎日新聞)
趙紫陽氏死去:再評価行わずと見解示す 中国外務省報道官
【北京・大谷麻由美】中国外務省の孔泉報道局長は18日の定例会見で、89年の天安門事件で失脚した趙紫陽・元中国共産党総書記が17日に死去したことに関連して「80年代末の政治風波(天安門事件)と趙氏本人の問題は既に結論が出ている」と述べ、同事件や趙氏に対する再評価は行わないとの見解を示した。中国各紙は18日、趙氏死去を報じたが、評価には言及しておらず、政府当局者の公式見解が示されたのは初めて。
孔局長は「中国の各分野における急速な発展は誰もが認めるところだ。中国政府と国民の選択した道が正しかったことを証明している」と述べ、天安門事件での民主化運動弾圧や趙氏の職務はく奪などの措置が誤りではなかったとの認識を示した。
さらに小泉純一郎首相が「民主化に努力していただきたい」と発言したことに「日本の指導者には中国の選択した道を尊重してほしい」と不快感を示した。[毎日新聞 2005年1月18日 19時10分]
曽副主席、死去直前に趙氏見舞い・人権団体公表
【香港=佐藤一之】香港の人権団体、中国人権民主化運動情報センターは17日午後、趙紫陽・元中国共産党総書記が同日朝に死去する直前、曽慶紅・国家副主席が趙氏の見舞いに訪れていたと発表した。同センターが家族に確認したところ、曽副主席は死去1時間前の17日午前6時、入院先である北京市内の病院を訪問したという。
さらに、同センターは、党・政府・軍の元高官約20人が党中央に対して趙氏の名誉回復と、元国家指導者にふさわしい追悼式の開催を求め、連名状を提出する準備を進めていることを明らかにした。 (NIKKEI NET 00:03)