中山成彬文科相、「総合学習」の見直し示唆

教育は「国家百年の計」、「朝令暮改」の愚は避けるべし。3年で見直されることになった「総合学習の時間」ですが、いったい誰がこれを推進したのか。ぜひ反省の弁を聞きたいものです。

小中学校の総合学習見直し示唆 文科相、学力低下傾向で(中日新聞)

【百年の計】遠い将来まで見通しを立てた計画。
【朝令暮改】〔朝出された命令が夕方には改められる意〕法令などがすぐに変更されて一定せず、あてにならぬこと。朝改暮変。
三省堂「大辞林」CD-ROM版より

小中学校の総合学習見直し示唆 文科相、学力低下傾向で

 中山成彬文部科学相は18日、「国語や理科、数学を重視する観点から総合学習の在り方を考えなければならない」と述べ、「ゆとり教育」の目玉である小中学校での総合学習の時間の見直しを示唆した。宮崎県小林市で開かれた第1回スクールミーティングの後、記者団に語った。
 今回の発言は、昨年12月に相次いで発表された経済協力開発機構と国際教育到達度評価学会の学力調査で、高校生の読解力や数学、小学生の理科の学力が低下傾向にあることを受けたものとみられる。
 文部科学省は、既に一昨年5月、中央教育審議会に指導要領の全体的な見直しを諮問し、今月末には「義務教育特別委員会」が設置される予定。中山文科相の発言は、この審議にも影響を与えそうだ。
 スクールミーティングの席上、教員から「国語や理科などの授業時間が足りず、中途半端になっている」などの意見が出た。
 これに対し、中山文科相は「特に国語を重視する観点から、総合学習の時間の在り方を含め、授業時間の在り方や、土曜日や夏休みの在り方など考えなければならない課題がいろいろある」と語った。
 総合学習は、2002年度に始まった新学習指導要領で小学校では430時間を導入。代わりに国語224時間、算数142時間、理科70時間を削減した。中学校では、総合学習210?335時間を導入し、国語105時間、数学70時間、理科25時間を減らした。[2005/01/19 中日新聞]

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