米軍が、嘉手納基地が見渡せる通称「安保の見える丘」に向かう道を封鎖することに。
「安保の丘」封鎖へ 米軍、施設局が告知
【嘉手納】米空軍嘉手納飛行場が見渡せる嘉手納町屋良の通称「安保の見える丘」前の県道74号沿いに、嘉手納基地と那覇防衛施設局が今月下旬からフェンスを設置することが15日までに分かった。施設局と同基地はフェンス設置について詳細を明らかにしていないが、県道側に新たなにフェンスが設置されると、同丘に向かう道は封鎖される見通しだ。
現在、同丘近くには、同施設局長と嘉手納基地司令官名で「県道沿いにフェンスを設置する」「米軍敷地内に無断で建てられた建物の撤去を求める」などと記された看板が設置されている。
付近の黙認耕作地で作業をしている男性(55)によると、先月、那覇防衛施設局の職員ら数人が作業場所に訪れ、県道沿い一帯に2月からフェンスを設置する作業を行うことを伝えた。施設局職員らは、県道74号沿いの千貫田から屋良にかけての通りすべてをフェンスで封鎖すると説明したという。
同丘や付近にある「道の駅かでな」からは同飛行場が一望できるため、旅行者などを中心に多くの人が訪れている。
01年の米中枢同時テロ後には県警が警備を強化し、県外の応援警察官部隊を含め24時間態勢で特別警戒していた。02年には米空軍が町に対し、同丘をフェンスで囲い封鎖することを非公式に打診したとされていたが、米空軍はこれを否定していた。また昨年11月には米軍基地内にカメラが設置され、同丘を監視していた。[琉球新報 2005年2月16日朝刊]