カナダが、アメリカのミサイル防衛構想に参加しない方針を表明。カナダは、北朝鮮や中国を想定したアメリカのミサイル防衛構想にとってカナメとなる位置にあるだけに、ミサイル防衛構想そのものの有効性が問われることになるかも知れません。
今日の「しんぶん赤旗」によれば、世論調査でも反対が多数を占めているとのこと。(「しんぶん赤旗」2005年2月25日付)
カナダ紙トロント・スター(12日付)の世論調査によると、米主導のミサイル防衛への参加に「反対」は54%で、昨年10月から1ポイント上昇。賛成は34%で3ポイント低下しました。
また、カナダは、イラクにも派兵していません。アメリカの隣国なのに、どうしてこんなに日本と違うんでしょうねえ。それに、マイケル・ムーア監督の「ボーリング・フォー・コロンバイン」に描かれたように、銃犯罪とか社会の治安とか、アメリカとまったく違うし。どうしてそうなるのか、興味ありますね。
米ミサイル防衛に不参加を表明 カナダ
カナダのマーティン首相は24日、米国のミサイル防衛構想に参加しない方針を発表した。イラク戦争への不参加に続き、カナダが米国との共同歩調を拒否したことで、両国の関係が冷却化する可能性もある。
首相は「宇宙の武器化」は支持しないと表明。一方で、「国際社会の平和と安全のため米国が多大な負担を引き受けていることは承知している」と米国を評価し、「昨日明らかにした(カナダの)防衛予算の大幅な増加は、カナダも責任を果たす考えだということを示したものだ」と説明した。
同国の防衛予算案では、今後5年間で105億ドルの増額を予定しているほか、テロ対策に約80万ドルを計上している。
ミサイル防衛構想をめぐっては、首相は当初は支持を表明。しかし、世論調査で国民の多数が反対しているとの結果が出ると、姿勢を転換した。調査結果では、カナダ国民の多くは、ミサイル防衛構想は軍拡競争につながりかねないとしている。
[CNN/AP 2005.02.25 Web posted at:13:56JST]